※アーティゾン美術館は、新型コロナウイルス感染症の感染予防・拡散防止のため、2020年3月3日(火)から3月15日(日)まで臨時休館。2日(月)及び16日(月)は従来通り休館日。
東京駅からほど近い場所にあり、1952年の開館から2015年の休館まで半世紀以上、多くの美術好きに愛された「ブリヂストン美術館」。そのブリヂストン美術館がおよそ5年の歳月を経て、2020年1月18日(土)に「アーティゾン美術館」としてリニューアルオープンしたということで早速行ってきました!
建築自体も美しい、生まれ変わった「アーティゾン美術館」
アーティゾン美術館が入っているのは、東京駅から徒歩5分ほどの場所にある「ミュージアムタワー京橋」。アーティゾン美術館のリニューアルオープンに合わせ、2019年7月にオープンしたばかりの建物です。
街の雰囲気や周囲の建築との調和を大事にしつつ、現代のスタイリッシュなデザインを取り入れた都市型の美術館。パッと見、オフィスビルのようなビルの中に美術館が入っているなんてびっくりです。
美術館の1階・2階部分は、8mの大型ガラスで囲まれていて開放感たっぷり!「美術館は閉じられた空間」という従来の概念とは異なる、親しみやすくひらけた美術館です。
▲ 3階のメインロビー
内装は白を基調とした、質素ながら温かみのあるデザイン。
照明にもこだわっており、壁面間接照明の柔らかい光が美術館を照らしていました。美術館をよく観察しないとわからないポイントですが、こうした細かいところもしっかりデザインされているのはさすがですね。
美術館のいたるところに設置されている金色に輝く真鍮の壁面パネルが、美術館をより上品な雰囲気に仕上げています。美術館自体もひとつの作品のようです。
6階の展示室には、アーティゾン美術館の建築・デザインについて紹介するコーナーもありました。アーティゾン美術館の建築・デザインへのこだわりがわかりますよ。
広々とした展示室
▲ 6階展示室 / 開館記念展『見えてくる光景 コレクションの現在地』開催中の様子
▲ 6階展示室 / 開館記念展『見えてくる光景 コレクションの現在地』開催中の様子
アーティゾン美術館の展示室は4-6階の3フロアで、面積は旧ブリヂストン美術館から約2倍になったんだそう。そのため、作品同士の距離がしっかりとられており、贅沢に作品が配置されていました。ひとつの作品に集中できる、ひとつの作品に没入できる展示空間です。
アーティゾン美術館には、古美術、日本近代洋画、印象派、20世紀美術、そして現代美術まで幅広い作品が収蔵・展示されていました。アーティゾン美術館では一部の作品を除き、ほとんどの展示作品が撮影可能でした!
▲ 5階展示室 / 開館記念展『見えてくる光景 コレクションの現在地』開催中の様子
5階の展示室には吹き抜けがあり、4階の展示室を見下ろすことができます。洗練された雰囲気で、まるで海外の美術館のようです。
最先端テクノロジーを駆使した「デジタル・コレクション・ウォール」
アーティゾン美術館の収蔵作品を直感的に体感できる「デジタル・コレクション・ウォール」。画面上の気になる作品をタッチすると、その作品の詳細情報が画面に広がります。さすがは完成したばかりの先進の美術館です。
デジタル・コレクション・ウォールは4階・5階に設置されています。
INFO ROOMも見逃せない
4階にある「INFO ROOM」では、アーティゾン美術館のさまざまな情報が閲覧できます。最上段に展示されている旧ブリヂストン美術館で過去に開催された展覧会のポスターは必見!また開催してほしいと思う素敵な展覧会ばかりでした。
鑑賞後に立ち寄りたいミュージアムショップ&ミュージアムカフェ
▲ 2階・ミュージアムショップ
気に入った作品のポストカードをミュージアムショップで購入するのも、鑑賞後の楽しみのひとつ。アーティゾン美術館のショップは、ポストカードのバリエーションが豊富でした!ポストカードだけでなく、マグカップやカレンダーなどさまざまなグッズが揃っていました。
▲ 1階・ミュージアムカフェ
展覧会に行くと2〜3時間ずっと立っているので、鑑賞後は意外と足が疲れます。そんな鑑賞後におすすめなのが「ミュージアムカフェ」です。ひとりでも、友人とでも展覧会の余韻に浸りながら一息つくにはぴったりです。
ちなみにショップとカフェだけの利用なら入館料はかかりません。
アーティゾン美術館は日時指定入場制
アーティゾン美術館は日時指定入場制なので、訪れる日時が決まったらインターネットで事前にチケットを購入しておきましょう!チケットは一般1,100円(学生は無料)です。
購入手続きの際に記入したメールアドレスにURL付きのメールが届くので、入館の際はURLにアクセスしてQRコードを見せます。
当日チケットは、ウェブ予約チケットが完売していない場合のみ美術館窓口でも購入することができます。完売していると入館できないので要注意!
日時指定入場制なので、入館までの待ち時間がほとんどなく、快適に美術鑑賞を楽しむことができます。人気の展覧会は人が多くて、作品に集中したいのに絵を見るのも一苦労...なんてこともあるので、人が少ないのは嬉しいポイントです。
予約可能な入場時間枠は、
①10:00〜11:30
②12:00〜13:30
③14:00〜15:30
④16:00〜17:30
⑤18:00〜19:30(金曜のみ・祝日を除く)の5つ。
指定の時間枠内であれば、いつでも入館可能。入れ替え制ではないので、一度入館したら閉館まで時間制限なく鑑賞することができます。
音声ガイドが無料で利用可能
美術館の作品音声ガイドは有料の場合がほとんどですが、アーティゾン美術館の音声ガイドはなんと無料!自分のスマートフォンにアプリをダウンロードするだけです。6階の展示室前に手順が書いてあるので、誰でも簡単に音声ガイドを利用できます。
音声ガイドを利用したい方は、イヤホンもお忘れなく!
現在開催中の展覧会は音声ガイドを無料で利用できますが、今後はどうなるのか...?
これから開催される展覧会でも無料で音声ガイドが利用できたらいいですよね。
2020年1月にオープンしたばかりのアーティゾン美術館は、細かいところまでデザインされた先進的な美術館でした。
次回は、現在開催中の展覧会『開館記念展 見えてくる光景 コレクションの現在地』の様子と作品をご紹介します!