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2019-10-05

江戸時代から愛されてきた下町の庭園「向島百花園」で、一足先に秋気分を満喫!

国の名勝及び史跡に指定されている、自然いっぱいの庭園「向島百花園」に行ってきました。
秋を代表する有名な植物である萩やススキなどが生えており、秋の訪れを感じることができたので、園内を少しご紹介します!




向島百花園って?

東武スカイツリーライン「東向島駅」から徒歩10分ほどの場所にある「向島百花園」。その歴史は古く、およそ200年前の江戸時代後期、骨とう商を営んでいた佐原鞠塢(さはらきくう)を中心に、文化人たちによって造られたのだそう。今では東京を代表する庭園のひとつになっています。

東京にある有名な庭園には「小石川後楽園」や「六義園」などがありますが、これらの大名庭園とは違い文化人たちが造ったためか、庶民的で落ち着いた雰囲気です。

園内は、隅から隅まで見ても1時間かからないくらいで回ることができます。




まずは入り口近くで見頃の花をチェック

入り口で入園料150円を支払って、いざ入園!

入ってすぐ左手にパンフレットなどが置いてあります。そこにはパンフレットだけでなく、園内の花の見頃情報が書かれた紙もあるので、園内散策のお供に手に取ってみてください!見頃情報の裏面には園内マップが書かれていました。

ちなみに私は9月26日に訪れたのですが、9月23日調べの「お花の見頃情報」でした。毎週月曜日に更新されるのかな...?

この庭門をくぐったら一気に自然いっぱいの空間です。




園内にはたくさんの植物

東京とは思えないほど自然が溢れています!東京に住んでいるとなかなか自然と触れ合う機会がないので、非日常感を味わえます。平日だったということもあり、人も少なくのんびり園内を回れました。

フジやクズ、ミツバアケビの花棚もありました。今の時期はどの花棚も花は咲いておらず、ミツバアケビが若干、まるっとした実をつけている程度でした。

ミツバアケビは4月上旬、フジは5月上旬、クズは8月下旬に見頃を迎えるそう。残念ながらどれも今年はもう見頃は終わってしまっていました。

目立たないですが、秋の七草(ハギ、キキョウ、ナデシコ、クズ、ススキ、オミナエシ、フジバカマ)が生えており、秋を感じることができました!

入り口のほぼ反対側には青々とした竹林もありました。




向島百花園、秋の名物「萩のトンネル」

萩が約30mにわたって咲き誇っている「萩のトンネル」は、向島百花園の秋の名物!萩が竹の柵に沿って植えられており、トンネルの小径になっています。萩のトンネルはあまり高さがなく、なおかつ天井から萩の花が垂れ下がっているので、なるべく花にぶつからないように気をつけましょう。

外から見る限り、ただの草木の茂みのように見えていた萩のトンネルでしたが、中には萩の花がたくさん咲いていました。トンネル内には太陽光がいい感じに差し込んでおり、なんだか絵本の世界のよう!

私が訪れた9月下旬は、「萩まつり」というイベントが開催されていました(10月6日(日)まで)。萩の花は9月中旬から咲き始め、9月下旬に見頃を迎えるそうです。10月の上旬までは楽しめそう。




向島百花園ならではの光景も

池のほとりにはベンチがあるので、歩き疲れたらここでちょっと休憩!
私が訪れたときは誰も座っていませんでしたが、天井は藤棚になっているので、フジが見頃を迎える5月上旬にはきっと人気の休憩スポットになることでしょう。

近くにはスカイツリーがあるので、庭園とスカイツリーのコラボが見ることができます! しかし、園内のどこからでも見えるわけではありません。庭園×スカイツリーを見るベストポジションは、入り口のほぼ対角にある「桑の茶屋跡前にかかる橋」です。




びっくりするほど大きなヒョウタンがなる「つる物棚」

一番印象に残っているのが、驚くほど大きなヒョウタンが3つぶら下がっていた「つる物棚」。iPhone XSと比べると、ヒョウタンの大きさがよくわかります。ヒョウタンの他にヘチマやヘビウリなどもありましたが、ヒョウタンの陰に隠れてしまっていました。

巨大なヒョウタンに目が行きがちですが、天井近くには手のひらサイズくらいの小さなヒョウタンがたくさんなっていました。




文人たちの足跡をたどる

園内には草木だけでなく、文字の書かれた石碑のようなものが至るところに立っていました。これは向島百花園の造園に協力した文人墨客たちが詠んだ句。いろは順に29もの句碑や石柱が立っています。

句碑の中には有名俳諧師である、松尾芭蕉の句も2つありました。




隅田川七福神のひとつ「福禄寿尊」

園内には、隅田川七福神のひとつ「福禄寿尊」のお堂がありました。このお堂には、造園の中心を担った佐原鞠塢が所有していたともいわれる「福禄寿」が祀られています。福禄寿は“人望”の神様なんだそう。

入り口近くにおいてあるパンフレットや花の見頃情報の横に、福禄寿スタンプというものがありました。参拝記念にスタンプを押してみるのもいいかも。




虫除けを忘れずに

向島百花園は自然がいっぱいですが、虫も多い!花の蜜を吸っているだけの蝶だけでなく、人間を刺す蚊や蜂も多かったです。私も気づいたら手の甲に蚊が2回も止まっていた...。

虫が苦手な方は虫除けスプレーをするか、長袖と長ズボンを着用して訪れたほうがいいかも。




都心から少し離れた場所にありますが、その分、人が少なく自分のペースで園内を見て回ることができました!
浅草やスカイツリー方面にお出かけの際は、ぜひ足を運んでみてくださいね。




このしおりのライター

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