東京駅から新幹線で2時間弱。 宮城県の「白石(しろいし)」へやって来ました!
蔵王連峰のふもとに位置する白石市は、かつて伊達政宗の家臣・片倉氏の城下町として栄えた町。白石城跡をはじめ、旧跡や商家の蔵などが点在しています。
また最近では、市内にある「蔵王キツネ村」が大人気! 海外からも多くの観光客が、ここ白石市に殺到しています。
そんな宮城県白石市に行ったら、必ず食べておきたい名物があるのです。
その名も、「うーめん」!
白石名物「うーめん」とは
▲ 旅館の夕食メニューに含まれていた白石名物「うーめん」(冷)
「うーめん」とは、江戸時代より宮城県白石市で作られている特産品の麺。
麺の分類上では「そうめん」の一種だそうですが、通常そうめんが食用油を使用して麺をのばすのに対し、うーめんは油を一切使わないため、胃にやさしく消化が良いと言われています。
漢字では「温麺」と書くので、てっきり “温かい麺” だからこう呼ばれているのだと思っていたのですが、旅館の夕食で出てきたうーめんは冷たくてびっくり!
「温麺」という名前の由来は、今から400年ほど前に遡ります。
白石城下に住んでいた鈴木味右衛門が、胃を悪くして何日も絶食しなければならない父親を心配し、何か良い方法はないかと探していました。そんなときに旅の僧から “油を一切使わない麺の製法” を教わり、さっそく作って父親に食べさせたところ、病がみるみるうちに治ったとか。この話を聞いた白石城主の片倉小十郎は、“温かい思いやりの心” を称えて、この麺を「温麺」と名付けたそうです。
だから、麺が温かくても冷たくても「温麺」なんですね。
雰囲気もあたたかい、「味のいち藤」
今回の旅で訪れたうーめんのお店は、JR白石駅から徒歩15分ほどの場所にある「味のいち藤」。
しろいし蔵王観光シャトルバス(※2018年2月現在、土日祝のみ運行)のバス停留所「城下広場」からは徒歩5分ほどなので、キツネ村観光後の昼食で訪れるのにぴったりです。
こじんまりとしたお店で、いかにも常連のおじさんがカウンターで昼から一杯やっていそうな雰囲気・・・。 扉を開けるのに少し勇気が要りましたが、意外にも、店内には観光客らしき方が数組いらっしゃいました。
カウンターが9席と、小上がりには4人掛けのテーブルが5台。
どこか懐かしい雰囲気で、お店のご主人も優しそうだし、めちゃくちゃ落ち着く空間です。
衝撃的な「大エビ天ぷらうーめん」
雪の降る寒い日だったので、もちろん温かいうーめんを注文。一番豪華そうな「大エビ天ぷらうーめん」にしてみました。
写真のメニューのほか、海老フライ定食、焼肉定食、バーグかつ定食など、うーめん以外のメニューもありましたよ。
運ばれてきた「大エビ天ぷらうーめん」がこちら!
▲ 大エビ天ぷらうーめん(温) 1,300円
こんな大きいエビ、食べたことあります!??
弾力があって食べ応え抜群! さらにイカの天ぷらも2つ乗っていて豪華でした。
そしてメインのうーめんは、麺が短くて食べやすい! 白石温麺は長さが9cmほどしかないそうで、汁がはねにくく、子供やお年寄りも食べやすい絶妙な麺の長さです。
昼間から地酒もいただけます。
▲ 純米吟醸酒(グラス) 450円
白石の地酒といえば、「蔵王」!
実はこちらのお店のすぐそばに蔵王酒造があり、蔵王の大吟醸から生酒まで数種類が提供されています。
▲「味のいち藤」のすぐそばにある蔵王酒造の展示館。この日は残念ながら閉館日でした。
展示館もあり、12月下旬〜2月末は酒造見学もできるそう(予約制)。お酒が好きな方はこちらもセットで寄ってみてはいかがでしょうか。
まとめ
温かいうーめんと美味しい地酒で、体もぽっかぽかに!
料理のお味も雰囲気も良いお店に旅先で出会えて嬉しくなりました。
今回の旅で訪れた「味のいち藤」さん以外にも、白石市内にはうーめんのお店が多数!
ガイドブックなどには白石市内のグルメ情報があまり載っていないのですが、白石駅構内の「白石市観光案内所」にパンフレットやマップが置いてあります。うーめんの店舗一覧とそれぞれの営業時間などが掲載されたチラシもありましたので、ぜひチェックしてみてください。