close

【北海道】火山が生んだ絶景の洞爺湖。遊覧船&展望台で観光を満喫しよう!

北海道の南西部に位置するドーナツ型の湖、洞爺湖(とうやこ)。札幌から車で2時間ほどの場所で、周囲には活火山の有珠山など見どころがたくさんあります。

今回は北海道の魅力を知り尽くした現地在住ライターが、洞爺湖観光におすすめの絶景スポットや、湖に浮かぶ無人島の楽しみ方をレポートします!



洞爺湖は火山によって生まれた湖。中央には上陸できる無人島が

洞爺湖は、日本で3番目に大きいカルデラ湖として知られています。カルデラ湖とは、火山活動によってできた湖のこと。洞爺湖は約11万年前の噴火によって誕生した湖で、すぐ近くには有珠山や昭和新山などの活火山がそびえています。

洞爺湖の中央には、「中島」と総称される4つの無人島があります。島にはそれぞれ大島・弁天島・観音島・饅頭島という名前があり、このうちもっとも大きい大島には上陸可能。静かにきらめく湖面に小さな島々がぽっかり浮かぶ景色からは、火山が生み出した自然の神秘が感じられますね。

ちなみに洞爺湖周辺は火山の影響で温泉も充実しているので、温泉街を訪れて日頃の疲れをゆっくり癒すのがおすすめ。温泉街からは「蝦夷富士」とも称される羊蹄山(ようていざん)が洞爺湖越しに見え、まるで絵画のような絶景を堪能できます。



最高のパノラマが広がる「サイロ展望台」はマストスポット

洞爺湖の景色を楽しみたいなら、湖・有珠山・昭和新山・中島を一望できる「サイロ展望台」はマスト。札幌から洞爺湖温泉街へ向かう途中にあり、立ち寄りやすい立地です。


入口から建物の奥へ抜けると、大パノラマが広がっていました。洞爺湖の向こうには、有珠山の山頂火口原が隆起してできた有珠新山が見えます。湖に小さく浮かぶ中島は、溶岩が地下から押し出されてできた、溶岩ドームと呼ばれるもの。火山の噴火によってできたカルデラ湖ならではの光景です。


テラス席もあるので、絶景を眺めながらのんびりくつろぐこともできます。


ワンちゃんと旅行したい方にうれしいのが、無料のドッグランがあること!長時間のドライブに疲れたワンちゃんも、ここなら思い切りリフレッシュできますね。


サイロ展望台のビュースポットには、プレハブのカフェと休憩スペースもあります。美しい洞爺湖を堪能しながら、コーヒーやハーブティーでほっと一息つけますよ。

敷地内にはほかにもお土産コーナーや展望レストランがあるので、ドライブの休憩がてら立ち寄るのがおすすめです。



ゴージャスな古城風の遊覧船で洞爺湖を満喫!

洞爺湖に行ったらぜひ体験してほしいのが、遊覧船での中島巡り!気持ちいい風を感じながら湖上を走れて、洞爺湖に浮かぶ中島を間近に見ることができます。とても船酔いしやすい体質の私でも乗れたので、「船はちょっと苦手……」という方でもご安心ください。

チケットはこの駅前桟橋で購入します。遊覧船は30分に1本(冬季は1時間に1本)のペースで運行していますよ。


遊覧船にはさまざまな種類がありますが、この日の行きは旅客定員559名の2階建て、「トム・ソーヤの冒険号」に乗りました。


船内は広々としていて、2階にはこのように靴を脱いで上がれる休憩スペースもありました。


デッキから見た中島の景色。サイロ展望台からはこじんまりとして見えた中島ですが、間近で見るとこんもりとした木々が高く生い茂っていて、想像以上に大きく感じます。
船内でのんびりするのもよいですが、デッキに出ると船を追いかけてくるカモメやウミネコが見られるなど、道中の楽しみが尽きません。


中島からの帰りは、多目的アミューズメントシップと称される「エスポアール」に乗りました。洞爺湖汽船でもっとも大きい、旅客定員700名・3階建ての豪華な遊覧船です。


1階フロアは中世の古城をイメージした内装で、中央部分がひらけた作りになっています。シャンデリア風の照明もついていて、トム・ソーヤの冒険号とはまた違った印象。
昼はここで洞爺湖を眺めながらランチを楽しめるようです。


2階フロアやデッキも広く、コーヒーショップもありました。
洞爺湖の遊覧船は、帰りの最終便が午後4時台に出発するので、中島に上陸するなら遅くても午後3時台までの行きの便に乗るとよいでしょう。またエスポアールは夜も運行していて、毎年4月末から10月まで開催される「洞爺湖ロングラン花火大会」の期間中は、船上から花火を鑑賞できます。



中島の1つ・大島を散策。トレッキングもできる

遊覧船は中島の1つ、大島に到着します。下船せずそのまま駅前桟橋に戻ることもできますが、せっかくなので大島を散策してみるのがおすすめです。
大島には「中島・湖の森博物館」などの建物もありますが、島の9割は中島国有林が占めていて、とにかく自然豊か。無人島のためとても静かで、喧騒から離れて木漏れ日の中でのんびりくつろげる、癒しのスポットですよ。


湖のそばには丸太のベンチも設置されているので、湖を見つめながら休憩するのもオツなもの。小さな神社やご神木もあり、湖畔には白鳥やカモメの姿が見られました。


中島国有林は国から「レクリエーションの森」に指定されており、散策できる遊歩道が設けられているため、トレッキングも楽しめます。国有林の中ではエゾシカが見られることもあるなど、北海道ならではの大自然を感じられますよ。

手前のカラマツ林は普通のスニーカーでも歩きやすいので、観光ついでに気軽に立ち寄れるのが魅力。もし本格的にトレッキングしたいなら、国有林のゲートは午後3時に閉まるため早い時間に行きましょう。所要時間は短い「周遊コース」で約1時間、より長い「アカエゾマツコース」で約2時間です。



近くの有珠山にも行ってみて!

洞爺湖には札幌から直行バスや車で、新千歳空港からはJRで行くのが便利です。遊覧船に乗っている時間は片道20分ほどなので、大島を少し見て回る程度であれば1時間半ほどの所要時間で楽しめます。

洞爺湖から車で10分ほどの距離には有珠山や昭和新山など見ごたえのある活火山があるので、ぜひあわせて訪れてみてください。展望テラスにつながるロープウェイや、有珠山の噴火を映像や音で体験できるスポットもあり、観光にぴったりですよ。


*関連記事
>>【北海道】活火山・有珠山の展望テラスで絶景を堪能! ヒグマに会える熊牧場も



このしおりのライター

このライターのしおり