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2019-05-22

バンコクで寺院巡りに飽きたら「死を思うカフェ」Kid-Mai Death Awareness Cafe に行ってみよう


バンコクにはたくさんの寺院がありますが、何度かバンコクを訪れていると寺院はほとんど回っていて、「行きたいところがないなあ」となるかもしれません。

そんなときは少し気分を変えて「KID-MAI DEATH AWARENESS CAFE」に行ってみるのはいかがでしょうか。




「KID-MAI DEATH AWARENESS CAFE」への行き方と入り口

バンコク中心部のサイアム(Siam)駅から高架鉄道BTSに乗って北へ10分。
アーリー(Ari)駅で降り、大通り沿いに南へ歩いてすぐのガソリンスタンドの前にKID-MAI DEATH AWARENESS CAFEの入り口がありました。


看板に「KID-MAI DEATH AWARENESS CAFE」の文字があります。


入り口にはなぜかBTSの路線図?

と思いきや、よくみると「Hell(地獄)」、「Monster(怪物)」などの駅名が(聞いたところによると、それぞれの駅名は仏教での死後の世界の階層を表しているのだとか)。


入り口には薄暗い通路があり、「Are you tired today?(あなたは今日、疲れていますか?)」や「Is there anyone waiting for you?(あなたを待っている人はいますか?)」、「What are you working hard for?(あなたはなんのためにそんなにハードに働いているのですか?)」などの看板が並んでいました。


中にはもちろんカフェスペースもありますが、さまざまな展示スペースがあります。

この日はスタッフの方が3名いらっしゃって、おひとりが案内して下さいました。このカフェを運営する会社の幹部秘書さんとのことです。
「拙い英語でごめんなさい」と言いながら、展示物を説明して下さいました。




人生に関する5つの経験

このカフェでは人生における「5つの経験(Experience)」の展示スペースがあります。
「Birth Experience(誕生の経験)」、「Pain Experience(痛みの経験)」、「Elder Experience(お年寄りの経験)」、「Imprisoned Experience(投獄の経験)」、そして「Death Experience(死の経験)」の5つです。




誕生の経験 「Birth Experience」

ここでは「生まれる」経験をすることができます。

赤くデザインされた部屋の中に子宮をイメージしたオブジェがあり、その手前にハンモックが吊り下げられています。このハンモックに乗ってゆられ、しばし「母のお腹の中の胎児」の経験?ができます。生まれる前の記憶がよみがえってくるかもしれませんね。




お年寄りの経験 「Elder Experience」

「Birth Experience」と同じ部屋に「Elder Experience(お年寄りの経験)」のスペースがあります。

重りの入ったベストやリストバンド、足バンドを身につけ、さらに視界を狭く、レンズを白く加工されたメガネをかけ、杖をついて周辺の通路や階段を歩いてみます。

からだ全体が重たくて動きづらく、目の前が見にくくて歩きづらいです。歳を取るとこんな風になるのか。。。

人形の横に訪問者が装着するための装具がずらりと並んでいます。




痛みの経験 「Pain Experience」

「Birth Experience」の隣には「Pain Experience(痛みの経験)」の部屋があります。

大けがや病気などで入院すると、何もできずに一日中ベッドに横たわる日々が続きます。壁には「今さら、昔の強靱な自分の体を取り戻そうとしても遅いですよ」との一文が書かれています。耳が痛いですね。。。


ベッドに横たわってみます。

正面の壁の前の台には輸血用の袋や赤い液体の入ったペットボトル、血に染まった脱脂綿など、「血」をイメージしたグッズがいくつか置かれています。
そして壁にはいろんな名称の封筒が貼り付けられています。「電気・水道代」、「家・車のローン」、「父の手術費用」、「母の薬代」、「子供の家庭教師費用」。ああ、人生には色んな費用がかかるなあ。




投獄の経験 「Imprisoned Experience 」

あまり縁がなさそうな「Imprisoned Experience(投獄の経験)」ですが、コンセプトを伺うと「入院などと同じように、自分の自由がきかない期間を体験する」という趣旨のようです。世界にはさまざまな国があり、日本と違って平和とは言いがたい国も少なからずあるということでしょうか。


牢屋に入って投獄された体験をしてみます。

鉄格子で隔てられた「冷たい部屋」に入ってみると、なんとも言えない気分になります。。。平和、自由とは偉大ですね。




死の経験 「Death Experience 」

そして最後に、「Death Experience(死の経験)」。


エリアの真ん中に棺(ひつぎ)が置かれています。

「棺の中に3分間、入ってみて下さい」とのこと。

ふたを開けてもらって棺の中に横たわると、ふたを閉めてくれました。真っ暗で狭い空間の中で何もせず横たわっています。
「ああ、このまま焼かれてしまうのか」。あまり何も考えませんが、ただただじっとしている3分間はとても長く感じられました。





人生を見つめ直す部屋

「5つの経験」をした後、人生を見つめ直す部屋もありました。

入り口には「What’s the purpose of your life?(あなたの人生の目的は何ですか?)」の文章があります。

広く落ち着いた空間の中で、「5つの経験」を体験した上で、これまでの人生、これからの人生をしばし考えることができます。
「うーん、これからどういう風に生きていこうか」などなど。





その他の展示

壁一面に、世界各国の言語で「死」を表す言葉が書かれたパネルが貼られていました。


また、ある場所ではおもむろにソファの上にガイコツが寝そべっています。

ガイコツの横には「Life is short, death is forever」、「DEATH IS A GREAT LEVELER」との吹き出しがありました。
「死は万人を平等にする」。富める者も貧しい者も、死の前では平等ということでしょうか。いやあ、重い言葉ですね。





カフェ

そしてもちろん「CAFE」という名の通り、カフェスペースがあります。

カフェスペースの前の看板にはカフェのオープン時間とともに「DEATH OPEN Daily 12:00am―11:59pm」という表記が。「24時間365日、いつでも死ぬ可能性がありますよ」ということなのでしょうか。


メニュー表にも、「BORN」、「PAINFUL」、「ELDER」、「DEATH」などと名付けられたメニューがありました。

「DEATH CAFE」ですので「DEATH」を注文してみました。

いわゆるチョコレートパフェのようですが、容器の表面にチョコレートがしたたり落ちているようなデザインになっているあたりが、なんとなく「DEATH」をイメージしているのでしょうか。

ちなみにこのパフェに使われているクリームですが、トランス脂肪酸は入っていないそうです。「死を思うカフェ」だけあって、健康面への気遣いもされているようです。




まとめ

人は生まれて生き、ときに病み、老い、そして死ぬ。
当たり前のことなのに、日常生活の中で人々はその他のことに忙しくてついついそれらを忘れがち。

さまざまなセットや設備を使った擬似的な体験を通して「生老病死」を意識(DEATH AWARENESS)することで、自身のこれまでの人生を見つめ直したり、これからの生き方をあらためて考えてみる。
KID-MAI DEATH AWARENESS CAFEはそうしたことをコンセプトにしたカフェでした。

もちろんパフェも美味しいですので、難しく考えずに、カフェを楽しみながら牢屋や棺の中で記念撮影するのも面白いですよ。

仏教の国タイで、寺院巡りとはまた違った楽しみ方をしてみるのはいかがでしょうか。



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