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2020-06-18

【西表島】島のパワースポット マリユドゥの滝、カンピレーの滝を遊覧船&ジャングルトレッキングで訪れてみました


八重山諸島への気の向くままの一人旅で、はじめて訪れた西表島。

滞在中にはカヤック&ジャングルトレッキングをしたり、思いがけず最高の夕日やヤエヤマボタルを見れたりするなど、存分に楽しむことができました。


西表島などめったに訪れることができないので、せっかく来たんだから有名な自然スポットは押さえておきたい。

ということで、宿からほど近いマリユドゥの滝、カンピレーの滝へ行ってみることにしました。




マリユドゥの滝、カンピレーの滝とは

西表島の北部には浦内川が流れています。

浦内川は沖縄県内最長の川で、広い西表島の中央部からたくさんの支流を集めて島の中を蛇行し、北部の河口へと流れ出ています。

マリユドゥの滝、カンピレーの滝は、その浦内川の上流域に位置しています。


マリユドゥの滝のマリ(mari)は「丸い」、ユドゥ(yudu)は「淀」のことで、円形の滝つぼを持つことからこの名前がつけられたとされています。水量も豊富で日本の滝100選にも選ばれています。

カンピレーの滝は島で第一級の神聖な場所とされています。カンピレーとは「神の座」という意味だそうです。

いずれも西表島のパワースポットとしてよく知られているようですよ。




マリユドゥの滝、カンピレーの滝を目指して遊覧&ジャングルトレッキング

西表島滞在3、4日目は雨が降ったりして天候が悪かったため、5日目に行くことにしました。

朝8:30頃に西表島の北東部、祖納地区にある宿を出発し、自転車で浦内川に向かいました。

それほど遠くなく、アップダウンのない道を20分ほどで到着。



浦内川河口に広がる一面のマングローブ林

浦内川の観覧船に乗る前にぜひ見て頂きたいところがあります。

浦内川河口のマングローブ林です。

浦内川の河口には国道の一部として浦内橋という大きな橋がかかっており、橋のほど近くに展望台があります。展望台といっても2階建てくらいの高さの小さな展望デッキです。

が、上ってみると眼下には浦内川河口から海に向けてマングローブ林が一面に広がっていました。

旅の途中にいろんなところでマングローブを見ましたが、高台からこれだけ広く見渡せるマングローブ林は少ないでしょう。

河口にかかる浦内橋からの眺めもこの通り。



遊覧船で浦内川を遡る

さて、いよいよ滝に向かいます。

浦内川観光という会社が遊覧船を運航しており、浦内橋のすぐ近くに船乗り場があります。この遊覧船に乗って浦内川を上っていきました(写真の左側、真ん中あたりに見えるのが遊覧船と乗り場です)。

遊覧船は1日8本程度運航されており、40分ほどかけて上流の船着き場まで行きます。時期などにより運航状況は変わるようですので、ご利用の際には詳細をご確認下さいね。

(なお浦内川観光では遊覧船だけでなく、カヌーやトレッキングなどのガイド付きツアーなども併せて開催されていますので、ご興味があれば参加してみるのも面白いと思います。)

>> 浦内川観光 公式サイト


9:30発の便で出発しました。

遊覧船はガイド付き。船長さんが運転しながら浦内川の自然や歴史について解説してくれます。

浦内川の河口付近は川幅が広く、両岸にはマングローブの林が広がっています。

日本のジャングルと呼ばれるだけあって目の前に山や森の自然が広がっていますが、目に入るのは亜熱帯植物群。本州などで見るのとはまた違った雰囲気がしました。


遊覧の途中で、つい50年ほど前まで人が住んでいた集落跡があるとの解説がありました。

稲葉集落といい、上陸すると今でもガラスや瓶などが見つかったりするそうです。島で大きな船などもなかったであろう時代に、大自然に囲まれた集落で人々はいったいどんな暮らしをしていたんでしょうか。


船はゆっくり、そしてときに早く、川を上っていきました。



島のジャングルをトレッキング

40分ほどで上流の船着き場に到着。ここからは約2kmの遊歩道を歩いて滝を目指します。


遊歩道といってもほぼ山道です。道の両側は木々や草で覆われていました。日本のジャングルと言われるだけあって、見たことのない亜熱帯植物が生い茂っています。シダ植物が多く、しかも大型。木々も幹の表面や根の形などが、本州のそれとはまるで異なります。

ときには木々の間にある岩盤から小さな滝のように水が流れ落ちている石清水も見ることができました。


前々日に雨が降ったこともあって道はところどころぬかるんでいました。山道なので土の状態によっては靴は意外と汚れてしまうかもしれません。遊覧船の乗り場で長靴のレンタルもできますので、靴の汚れが心配な方は長靴を借りましょう。



いよいよ滝とご対面

船着き場から30分ほど歩いたか、マリユドゥの滝が見える展望台まで来ました。


展望台から眺めると、雄大な山をバックに流れ落ちる滝。

滝の真ん中あたりには大きな岩盤層があり、滝はその岩盤層を挟んで上下二段に分かれています。

下には確かに名前の由来である大きな「滝つぼ」があり、流れ落ちる水をしっかりと受け止めていました。


ただ、展望台から滝までは少し距離があり、せっかくの滝がちょっと小さく見えてしまいます。

遊歩道沿いではどうやらマリユドゥの滝の近くへは行けないようで、見るのもこの展望台から以外は見れないようでした。近くで見れたらもっと壮観だろうなと思うと、ちょっと残念。

(なお、マリユドゥの滝をもっと楽しみたいならマリユドゥの滝で水遊びもできるツアーなどもあるようですので、探してみて下さいね)


展望台からさらに歩くこと約10分、最終地点のカンピレーの滝にたどり着きました。

それがこちら。


岩盤が幾重にも重なって広がり、その上を水が流れて少しずつ落ちていきます。

高いところから細く長く落ちてくるような、いわゆる「滝」のイメージとはまた違った形の滝です。

「神の座」を意味するカンピレー。昔の人はこうした大自然に畏敬の念を抱き、そこに神の姿を見出して大切にしてきたんでしょうね。


この付近の岩場は上流、下流側双方に広がっており、岩場をつたってあちこち歩き回ることができます。ただ、危ないので足元には十分注意して下さいね。


なお山道はここで終わっているわけではなく、この先も島の中央部に向かって続いており、許可を得れば島を縦断することもできるそうですよ。

さらに上流には「ヤマネコの城」を意味するマヤグスクの滝があり、次の機会にぜひ行ってみたいと思っています。


浦内川観光では、上流の船着き場からカンピレーの滝まで往復90分ほどとアナウンスされていますが、それは歩いて移動するだけの時間のようです。途中の自然や滝をゆっくり楽しんでいるともっと時間がかかりますので、時間には余裕をもってお出かけ下さいね。




まとめ

マリユドゥの滝、カンピレーの滝への遊覧船での旅は、マングローブ林やジャングルも含め、西表島の大自然を十分に楽しめるものでした。

遊覧船はカヤックやトレッキングなどのようにツアーとして申し込む必要がなく、お手軽に大自然に触れる体験をすることができますし、雄大に流れる浦内川を楽しまない手はありません。


西表島へ行ったなら、ぜひ訪れてみてほしいスポットです。


このしおりのライター

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