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【ポルトガル】西洋の万里の長城?「ムーアの城跡」を歩く


前回記事でご紹介した「ペーナ宮殿」から歩いて、 「ムーアの城跡」 へ行ってきました。こちらもペーナ宮殿と同じく、ユネスコ世界遺産「シントラの文化的景観」の一部として登録されているスポットです。

▲ ペーナ宮殿から見た「ムーアの城跡」

“ペーナ宮殿から歩いてすぐだし、ついでに行っておくか〜” くらいの感覚で訪れたのですが、ここが想像以上に素晴らしい場所でした!




「ムーアの城跡」とは

「ムーアの城跡」は、ムーア人によって10世紀頃に築かれた要塞の跡です。

「ムーア人」とは北西アフリカのイスラム教徒のこと。ポルトガルのあるイベリア半島は、ムーア人によって占領されていた歴史があるのです。

のちにキリスト教徒に征服され、ムーア人の城は荒廃。城壁だけが残りました。私たち観光客は、その城壁の上を歩くことができます。




城跡周辺には遺構が点在!

廃墟のような小さなゲートをくぐり、ムーアの城跡へ向かいます。すでにワクワク・・・。

ここから入場ゲート(チケットをチェックされる場所)までしばらく歩きますが、ところどころに遺跡・遺構があるので退屈しません! 見どころには小さな看板が立っており、ポルトガル語だけでなく英語での説明も書かれていました。

以下、その一部をご紹介!



◼︎「SILOS」

この穴は、穀物や豆類を保管するためのサイロ(貯蔵庫)として使われていたものだそうです。サイロの使用は、アラブ人によって AlAndalus(イベリア半島に存在したイスラム教徒の支配地域)で広く導入されました。


◼︎「ISLAMIC HOUSES」

イスラム教徒の住居跡。10〜12世紀のイスラム文化の遺物などが発見されたそうです。


◼︎「MEDIEVAL CHRISTIAN NECROPOLIS / MEDIEVAL ISLAMIC QUARTER」

こちらは12〜14世紀のキリスト教墓地遺跡。
この下には10〜12世紀のイスラム地区の跡があり、さらにその下からは、新石器時代にまで遡る多数の遺物が発見されています。




絶景を楽しみながら、ひたすら歩く...!

すっかりタイムスリップ気分を味わったところで、いよいよ「ムーアの城跡」を歩きます。

階段を上ったり下りたり、想像以上に体力が必要・・・!

ここに来るときはぜひ歩きやすい靴で。夏場であれば飲み物を持参したほうが良いと思います。

見てください。ずーっと遠くのほうまで続いています・・・!

本物ほどの規模ではないけれど、“西洋の万里の長城” とか “ポルトガルの万里の長城” とか言われているみたいです。

絶景を楽しみながら歩けるので、足は確かに疲れているはずなのに精神的にはまったく疲れを感じませんでした。

ムーアの城跡からは、世界遺産に登録されている「ペーナ宮殿」「シントラ宮殿」「レガレイラ宮殿」のほか、ジョニー・デップ主演映画『The Ninth Gate』のロケで使われたお屋敷「Chalet Biester」も見えました! パンフレットによると、ユーラシア大陸の最西端「ロカ岬」も見えるとのこと。ムーアの城跡へ行かれた際にはぜひ探してみてください。




まとめ

シントラの絶景とちょっとした冒険気分が楽しめる「ムーアの城跡」。個人的にはペーナ宮殿以上に “行って良かった” と思うスポットです。
歴史や遺跡に興味がある方はぜひ、歩きやすい靴を履いて訪れてみてくださいね。



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このしおりのライター

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