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ジブリ『紅の豚』の隠れ家そっくり!? 伊豆の大自然が生んだ神秘的なスポット「龍宮窟」へ行った


神秘的な自然スポットが多数存在する伊豆半島。
静岡県下田市の南部に位置する田牛(とうじ)には、不思議な洞窟「龍宮窟(りゅうぐうくつ)」があります。

この龍宮窟は、ジブリ作品『紅の豚』に登場する とある場所のモデル地なのではと噂されていますが、果たしてどんな場所なのか...。 実際に行って見てきました!




龍宮窟(りゅうぐうくつ)とは

龍宮窟とは、波による浸食でできた洞窟(海蝕洞)で、天井は一部崩れ直径50メートルほどの大きな穴(天窓)がぽっかりと空いています。洞窟の壁となっている崖は、大昔の海底火山から噴出した火山礫によってできたもの。

海側にも窓のような穴があり、そこから洞窟内へ入ってくる海水が、天窓から降り注ぐ光を浴びて透き通った青色に輝きます。その美しい自然のコントラストや、秘密基地のような雰囲気が、多くの人々を魅了しているのです。




龍宮窟への行き方

Google Map

龍宮窟があるのは、伊豆半島のこの辺り。
決してアクセスが良い場所とは言えません。

◎ 車の場合

伊豆急下田駅方面より国道136号 「田牛入口」標識を左折。「サンドスキー場」標識の先。

カーナビで龍宮窟を調べても表示されない可能性があります。(私たちがそうでした)
その場合は、「田牛(とうじ)サンドスキー場」を目指して近くまで行くと、「龍宮窟」の案内看板が周辺にいくつかあります!

◎ 電車 + バスの場合

伊豆急下田駅から「田牛」行きバスで約20分。「前の浜」下車、徒歩約3分。

バスは本数が非常に少ないので、海沿いのドライブも兼ねて車で行くのがおすすめです!

龍宮窟のお隣は「田牛海水浴場」。
目の前にある駐車場は夏季のみ有料だそう。海水浴等で長時間利用の場合は1,000円、龍宮窟を見に行くだけなら500円でした。




ここが入り口! いよいよ、隠れ家のような龍宮窟へ

鳥居の形の入り口から、階段を下りていきます。

すでに “秘密の入り口” 感があってワクワクが止まらない...!
暗いので、足を滑らせないよう気を付けてくださいね。

光が見えてきました。



階段を下りた先に待っていたのは、この景色。

何ココ...!

地球の長い歴史を感じさせる地層、海に通じる小さな窓と天井の大きな窓から差し込む光、そしてキラキラと輝く美しい海。それらを一枚の写真に収めることは、通常のカメラでは到底できません。(魚眼レンズや360度カメラがあると楽しいと思います!)

波の音が静かに響くこの洞窟では、別世界に迷い込んでしまったかのような感覚を味わえました。





『紅の豚』ポルコの隠れ家?

ネット上では、龍宮窟がジブリ作品『紅の豚』に出てくるポルコの隠れ家のモデルなのでは?と囁かれています。

スタジオジブリ公式サイトでは、『紅の豚』で“大いに参考にした場所”としてアドリア海沿岸しか記載されておらず、龍宮窟をモデルにしたとは明記されていません。ポルコの隠れ家についてはギリシャのザキントス島がそっくりだと言われているので、おそらくそちらが本家かなと。

しかし実際に龍宮窟へ行ってみると、確かにポルコの隠れ家そっくりでした。モデル地ではないとしても『紅の豚』の雰囲気を味わうには十分な場所だと思いますので、ジブリファンの方はぜひご自身の目で確かめてみてください。




上から見おろすと...

龍宮窟へ降りる入り口の近くに、上へ登ることのできる道があります。道は整備されており、ビーチサンダルでも登ることができました。(道が細い所や滑りやすい所もあるので気を付けてください。)

ふと横に目をやると、木々の間から見える青い海。綺麗だな〜、と爽やかな気持ちになりながら歩くこと数分。

先ほどいた洞窟内を、上の大きな穴から見おろせる場所に到着しました!

龍宮窟を天窓から見おろすと、なんとハート型になっているんです! もちろんこれも、波の浸食によって自然にできたもの。 この神秘的な形から “愛のパワースポット” と言われているそうです。

このハートも素晴らしいのですが、上から見たときの海水の色にも感動しました。こんなに離れた場所から見ても透き通っており、東京から日帰りで行ける場所とは思えないほど綺麗な色をしています。

多少汗をかいてでも、ぜひ上へ登って洞窟内を見おろしてみてください!





神秘的な景色を見に行こう!

天窓から光が降り注ぐ夏は、冷たい海水に足をつけて遊ぶのにもぴったり。都内から日帰りでも行ける神秘的なスポット、この夏にドライブがてら行ってみてはいかがでしょうか。


※追記
落石の影響で、龍宮窟内の一部(天窓下)が立ち入り禁止となっています。お出かけの際は最新情報をご確認ください。


このしおりのライター

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