東京と埼玉にまたがる「狭山丘陵」は、ジブリ映画『となりのトトロ』の舞台になったといわれている地域。ゆかりのあるスポットや、映画のモデル地となった場所がいたるところにあるんです。今回は、そんな「狭山丘陵」で『となりのトトロ』の聖地巡礼をしてきました!
1.「トトロの森」保全活動の拠点「クロスケの家」
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まず訪れたのが、所沢市内の住宅街にある「クロスケの家」。現在「トトロのふるさと基金」が森を守るための活動拠点として管理している古民家です。
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明治30年代に築造され、昭和32年にこの場所へ移築されたという大きな母屋! 火・水・土曜日(※祝日以外)の10時~15時は一般開放されており、中を見学することができます。
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2013年6月には、この母屋と、同じ敷地内にある蔵、茶工場が国の登録有形文化財にもなりました。
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入館料はかかりませんが、見学の際には「クロスケの家基金」の寄付に協力しましょう。寄付金は 「クロスケの家」を補修・維持するために使用されます。館内の事務局では、森を守る活動への寄付や会員の受付なども行われていますよ。
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この囲炉裏は、近年の改修工事の際に発見され、再現されたものなのだそう。その他にも襖絵や障子の格子など、当時のままだというから驚きです。
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『となりのトトロ』の絵本や植物図鑑がズラリ。この周辺の森林は、自然保護の目的で寄付金によって買い取られ「トトロの森」として保全されています。
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館内では「トトロファンドグッズ」も販売されており、収益金はトトロの森・狭山丘陵を守る活動に使われるんだとか。他では手に入らない、オリジナルのイラストやアイテムなので、ジブリファンにはたまらないですね!
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母屋の一階は複数の部屋に分かれているのですが、ふと横の部屋を覗くと、どこかで見たことのある姿が!
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めちゃくちゃ大きなトトロがいました(顔がちょっと怖い……)。外を向いて縁側のそばに座っているので、実は外観を撮った写真の中にも写り込んでいるんですよ。
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母屋にはなんと、二階もあります!急な階段なので、ゆっくり気を付けて上りましょう。
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2階は吹き抜けの開放的な空間になっており、「トトロの森」を紹介するパネルや、森で拾われた素材を使った工芸品が展示されていました。
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母屋の正面には、明治10~20年代に築造されたという、伝統的な蔵があります。
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道路側から外壁を見ると、左官職人によるトトロの家紋がついているんですよ。こんなにカワイイ家紋、見たことない!
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蔵の中では、森のジオラマや木のおもちゃなどが展示されています。とっても精巧で可愛らしい造り。手を触れないように注意しましょう。
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そして蔵を見学する際には、白壁にも要注目! あちらこちらに「まっくろくろすけ」が隠れているんです。伝統的な建物に遊び心が加えられていて、ワクワクしながら古民家探検をすることができました。
「クロスケの家」へのアクセス
西武池袋線「小手指駅」下車後、南口から「宮寺西行き」もしくは「早稲田大学行き」のバスへ乗車。「大日堂」停留所から徒歩およそ3分。車で行くこともできますが、近くの駐車場に停められる台数が限られているため、公共交通機関を使うのが確実です!
2. トトロたちの住処「塚森」のモデル地「白旗塚(小手指古戦場跡)」
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続いては、映画の中でトトロたちの住処となっている「塚森」のモデル地へ。所沢市北野にある「白旗塚」という場所なのですが、畑の中に突如こんもりとした塚が現れるので、ちょっと不思議な光景です。別名「小手指原古戦場」とも呼ばれており、これは今から約700年前、鎌倉幕府を倒すために新田義貞軍が、この場所で幕府軍と戦ったとされているからなんですよ(心霊スポットとの噂も…)。
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入口から見える木のトンネルは、メイが中トトロ・小トトロを追いかけていく道に似ていますよね。先が見渡せないのでちょっと怖いですが、塚を登ってみることに。
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高さはないので、あっという間に頂上に到着です。頂上には石の「ほこら」がありました。映画のなかでも、トトロの住処である巨大なクスノキの根本には、小さな水天宮のほこらが置かれていますよね。
「白旗塚」へのアクセス
西武池袋線「小手指駅」下車後、「宮寺西行き」もしくは「早稲田大学行き」のバスに乗車。「所沢ロイヤル病院前」停留所から 徒歩およそ1分。
3. ねこバスが来るバス停「稲荷前」のモデル地「稲荷町」停留所
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最後に訪れたのは、東所沢駅から出ている「ところバス」の停留所「稲荷町」。ここは、さつきがトトロにお父さんの傘を貸してあげるシーンの舞台である「稲荷前」というバス停のモデル地といわれています。
バスが出ているのは東所沢駅なのですが、本数が1時間に3本ほどしかないため歩いて行くことに。徒歩の場合は新秋津駅が最寄りで、14分ほどかかります。
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バス停の名前こそそっくりですが、周りは普通の住宅街。映画では背後に森があるのに対し、こちらは畑が広がっていました。傘を持って撮影しても面白そうですが、非常に細い歩道なので通行する人や車の邪魔にならないよう気を付けましょう。
「稲荷町停留所」へのアクセス
東所沢駅から「ところバス」で11分。新秋津駅から徒歩14分。
「狭山丘陵」とその周辺は、『となりのトトロ』の世界観のとおり、大自然と人里が隣り合った神秘的な地域でした。映画の舞台となった、静かで豊かな「トトロの森」。現地を訪れた際は、保全活動も応援してみてください!