動物園だけじゃない「旭川市」の魅力!歴史的建造物をリノベーションした古き良き時代の雰囲気を感じられるカフェ
伝統的な工法で作られる木工家具の産地として、また、独自の展示方法で人気を博している日本最北の動物園「旭山動物園」がある街として有名な、北海道第2の都市である「旭川市」。
今回は、この旭川市に100年以上前から建つ歴史ある建物をリノベーションして営業する趣のある2つのカフェをご紹介します。
★1909年築の倉庫をおしゃれにリノベーション!札幌発の人気カフェで旭川限定のコーヒーを楽しむ
JR旭川駅から徒歩3分、宮前通からレンガ色のその造りを見ることができる「MORIHICO.RENGA 1909(モリヒコレンガ1909)」。
運営するのは、札幌市内をはじめ全道に数多くの店舗を持つ人気カフェ「ATELIER MORIHICO.(アトリエモリヒコ)」です。
赤茶色のレンガに木目の看板と白い壁がポイントとなり、外観だけ見ても、どこかレトロさを醸し出しているおしゃれで素敵なお店だということが伝わってきますね!
外壁のレンガに馴染む茶色い店名ロゴ。
店名にある「1909」という数字は、この建物ができた年の西暦。
以前は倉庫として利用されていたこの広い空間は、カフェ、宿泊施設、ギャラリーを併設する総合空間へ生まれ変わりました。
館内へ入ると、そこは白を基調とした明るく開放的な空間。
倉庫として使われていた時代のインダストリアルな雰囲気も残しつつ、清潔感のあるホワイトと散りばれられた木目のぬくもりによってスタイリッシュで居心地の良い場所へと生まれ変わりました。
天井はとても高く、黒いシーリングファンが開店するモノトーンの景色は写真に収めておきたいほど画になります。
カウンターにはコーヒーミルやエスプレッソマシーン、お冷を入れるグラスなどが並びます。
コーヒーはていねいに1杯分ずつサイフォンで抽出。
スペシャリティコーヒーならではの香りを損なうことなくおいしくいただくことができます。
系列店でもおなじみの「Marie Pierre(マリ・ピエール)」の焼き菓子や、オリジナルブレンドのドリップパックなどが並ぶ物販コーナー。
ギフトとしても喜ばれるものがたくさん揃っています。
ほかのお店では飲むことができない、この店舗のみでのみあじわえる限定ブレンドのコーヒー「MORIHICO.RENGA 1909限定ブレンド」。
この日は気温が高く喉が渇いていたので、ゴクゴク飲めるアイスコーヒーでいただきました。
エチオピアイルガチェフェをベースとした程よい酸味を感じられるさわやかなあじわいは、どこかベリーやグレープフルーツのような果実を連想させます。
カフェスペースの奥にあるロフトにはアートが飾られ、ギャラリーとしての機能も担っています。
白の空間でスペシャリティコーヒーを楽しみながら色あざやかな現代アートを眺める至福の時間。
この夏休みは「MORIHICO.RENGA 1909」で歴史とコーヒーとアートを一度に満喫してはいかがでしょうか?
★大正後期に建てられた製粉所をそのまま利用!老舗業者がコラボレーションして営むレトロな和カフェ
旭川駅を背に買物公園を進んでいくとぶつかるのが、6本の道が交差するロータリー。
その先に架かる旭橋のそば建つのは、大正14年ごろに建てられた「旧北島製粉所」の建物をそのまま利用して営業する「福吉カフェ」です。
旭川の老舗製餡所「福居製餡所」の3代目、「吉川園(茶舗)」の3代目、「ライナー(地域情報誌)」の編集者が手を組んだコラボプロジェクトによって生まれたこのお店は、おいしいあんこと抹茶を使ったドリンクやスイーツを楽しむことができる和テイストのカフェ。
また、お店のある常盤地区の名前をつけた独自のスイーツ「トキワ焼き」を食べることができる唯一のお店です。
たい焼きのように、生地にあんこやクリームなどの具材を挟んで焼き上げる「トキワ焼き」。
運が良ければ、お店の外から旭橋をモチーフにした独特な形をした焼き型に生地を流し込んで焼いているところを見学できるかもしれません。
焼きあがった「トキワ焼き」はショーケースに並べられ、レジでオーダーしながら商品を選ぶことができます。
カレーやウィンナーをサンドした食事系や、生フルーツの入ったスイーツ系まで、バラエティ豊富なラインナップが嬉しい「トキワ焼き」。
ひとつでそれなりにお腹がいっぱいになるボリュームなので、軽めのランチや散歩途中のおやつにもぴったりです。
また「福吉カフェ」では、興部町「パイランドファーム」の牛乳を使ったソフトクリームやドリンクを販売しています。
一番人気は、美瑛産の「しゅまり小豆」を使ったつぶあんと「宇治抹茶」を使ったスイーツドリンク。
抹茶の「緑」、牛乳の「白」、つぶあんの「赤茶」が綺麗な層を描くドリンクはとてもフォトジェニック!
甘すぎずさらっとした口当たりのつぶあん、興部牛乳のナチュラルな甘さ、宇治抹茶のほろ苦さが絶妙にマッチしていてとても美味しい♪
ドリンクやスイーツはテイクアウトOkですが、店内にはちゃんとイートインスペースもあります。
レトロナ雰囲気の中にさりげなく置かれた「旭川家具」の家具や「イサムノグチ」の照明など、日本のいいものを取り入れた内装にも注目です。
★旅の拠点にもちょうどいい。カフェ巡りを通じて楽しむ「あえてローカル」な街の歴史
旭川空港から市街地への距離も比較的近く、北海道の内陸部や道北方面への旅の拠点としても便利な街「旭川市」。
JR旭川駅は現在の建物に改築後、以前は10分以上歩かなければならなかった富良野線のホームへ簡単に行き来できるようになり、駅の隣では大手ショッピングモールも営業しています。
道北圏の中枢都でありながらその歴史はあまり広く知られてはいませんが、今回訪問した2つのカフェのように、食を通じて地域の歴史に目を向けてみるきっかけができるのもひとつの面白さでしょう。
みなさんも旅をする際には、その地域の面白いところに目を向けてみると楽しいですよ!