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2021-08-10

誰もが一度は見たことある「有名絵画」まとめ 〜イタリア&オランダ編〜


西洋絵画が好きな私。
新型コロナが流行する前は2年連続でヨーロッパに行って、美術館を巡っていました。

今回は、3〜4年前、イタリアとオランダを旅行した際に見つけた有名絵画をご紹介します。



ウフィツィ美術館(イタリア / フィレンツェ)

イタリアのフィレンツェにある「ウフィツィ美術館」は、14世紀頃からフィレンツェを支配し、栄華を極めたメディチ家の歴代の美術コレクションを収蔵する美術館。ルネサンス期(14世紀〜16世紀)を代表する国宝級の絵画と彫刻作品が集まっており。ミケランジェロ、ダ・ヴィンチ、ラファエロなど誰もが知っている巨匠の作品が多く展示されています。


『春(プリマヴェーラ)』 / サンドロ・ボッティチェッリ

愛と美の象徴であるヴィーナスを中心に神々が集まり、春の訪れを祝っている場面を描いた『春(プリマヴェーラ)』。この絵画は結婚式のために注文されたとの説もある、温かみのある絵画です。写真では伝わりにくいですが、2メートル×3メートルという大きな作品です。


『ヴィーナスの誕生』 / サンドロ・ボッティチェッリ

超有名作品『ヴィーナスの誕生』。よーく見るとヴィーナスの首が長かったり、肩幅が異常に狭かったりと不自然な箇所がありますが、全体で見ると不自然な箇所は気にならないほど美しい作品です。写実的に描くのではなく、どこまでも優美で繊細な愛の女神を描こうとしたボッティチェッリの心意気を感じます。


『受胎告知』 / レオナルド・ダ・ヴィンチ

処女の聖母マリアに天使ガブリエルが妊娠したことを告げ、それを受け入れる場面を描いた作品。多くの画家が受胎告知を主題とした絵画を描いていますが、ダ・ヴィンチの『受胎告知』は空気遠近法を使って描かれた背景が素晴らしいです。



バチカン美術館(バチカン)

バチカンにある「バチカン美術館」は、歴代ローマ教皇の収集品を収蔵展示する世界最大級の美術館。全作品をしっかりと鑑賞するには1日あっても足りないと言われているほど広く、有名な作品だけをサクッと見ても2時間、ある程度ゆっくり見ても4時間はかかります。


『アテナイの学堂』/ ラファエロ・サンティ

プラトンやアリストテレス、ピタゴラスなど著名な哲学者や数学者が描かれている『アテナイの学堂』。右側下方にはひっそりとラファエロの自画像も描かれています。天球儀と地球儀を持っている人に挟まれるように一人だけ若々しい男性がいるのですぐに気がつくはず。


『キリストの変容』/ ラファエロ・サンティ

宗教画の名画が数多く集まっているバチカン美術館の中でも、特に有名な作品の1つが「キリストの変容」。巨匠ラファエロの遺作としても知られているこの絵画は、キリストが天から神の子というお告げを受けて天に浮かび上がる様子が描かれています。



アムステルダム国立美術館(オランダ / アムステルダム)

オランダの首都アムステルダムにある「アムステルダム国立美術館」は、絵画から彫刻までおよそ8,000ものコレクションを誇るオランダ最大の美術館。あらゆる時代の“傑作”と言われている作品が展示されています。


『牛乳を注ぐ女』/ ヨハネス・フェルメール

フェルメールの『牛乳を注ぐ女』は、アムステルダム国立美術館の見るべき有名作品のひとつ。レンブラントと同様に“光の魔術師”と称されるフェルメールですが、フェルメールのほうが絵全体が明るめ。光と影以外にも、手前のパンやカゴもかなり精密に描かれているので、注目してみてください!


『手紙を読む青衣の女』/ ヨハネス・フェルメール

こちらもフェルメール作品の『手紙を読む青衣の女』。この作品は「フェルメール・ブルー」と呼ばれる鮮やかな青色の衣にも注目です!青衣部分は、当時金よりも貴重だったという瑠璃色の鉱石「ラピスラズリ」を砕いて作った絵の具で描かれているんです。


『夜警』/ レンブラント・ファン・レイン

レンブラントの最高傑作で、世界三大絵画の一つにも数えられる名画『夜警』。高さ3.6m×幅4.4mというかなり大きな作品で、圧倒的な存在感を放っています。絵全体で見ると暗い印象を受けますが、暗い影の部分が多いからこそ絵のメインである明るい部分が強調されています。この技法こそ“光と影の魔術師”と称されるレンブラントの真骨頂です。



クレラー・ミュラー美術館(オランダ / オッテルロー)

オランダのオッテルローにある「クレラー・ミュラー美術館」は、世界2位の規模のゴッホ・コレクションがあります(最大はアムステルダムにあるゴッホ美術館)。館内は白を基調とした質素な造りで、作品に集中することができる環境になっています。


『夜のカフェテラス』/ ヴィンセント・ヴァン・ゴッホ

ゴッホ・コレクションの展示室に入って、真っ先に目に飛び込んでくるのが『夜のカフェテラス』。明るいカフェテラス、夜空に優しく輝く星などが柔らかいタッチで描かれており、心温まる作品です。ずっと見ていても飽きない!


『糸杉と星の見える道』/ ヴィンセント・ヴァン・ゴッホ

糸杉を主題とする作品の中でも特に著名な作品である『糸杉と星の見える道』。糸杉、星、月、麦畑などゴッホの好んだモチーフがすべて登場している作品です。精神を病んでいた晩年の作品で、揺れて渦巻く筆致に不安定な精神状態を垣間見ることができます。


『自画像』/ ヴィンセント・ヴァン・ゴッホ

肖像画家として生計を立てようとしていたゴッホが、1887年に肖像画の練習として描いた自画像。1880年代前半以前は暗い絵ばかり描いていたとは思えないほど、非常に明るい色使いの作品です。明るい色使いは、シニャックやゴーギャンなどから影響を受けたんだとか。



マウリッツハイス美術館(オランダ / デン・ハーグ)

オランダのデン・ハーグにある「マウリッツハイス美術館」は、世界にわずか35点しかないと言われているフェルメールの希少な現存作品を3点も所蔵する美術館。マウリッツハイス美術館はもともと、17世紀中期に建てられた侯爵ヨハン・マウリッツの邸宅だったこともあり、館内は豪華絢爛!


『真珠の耳飾りの少女』/ ヨハネス・フェルメール

「オランダのモナ・リザ」と称され、シンプルながらも見る者の目を釘付けにする超有名作品。顔の造形美と真珠に目が行きがちですが、ラピスラズリを使った「フェルメール・ブルー」の鮮やかな青色のターバンにも注目です。


『聖母被昇天』/ ピーテル・パウル・ルーベンス

マウリッツハイス美術館の数少ない宗教画のひとつ。『フランダースの犬』の舞台にもなった「アントワープ聖母大聖堂」の巨大な祭壇画を描く前段階として描かれたのがこの作品です。降り注ぐ光に照らされた聖母マリアと天使たちがとても神々しい!


『楽園のアダムとイヴ』/ ヤン・ブリューゲル(父)& ピーテル・パウル・ルーベンス

イヴがヘビにそそのかされ、禁断の果実であるリンゴを取っているシーンが描かれています。“傑作”と称されるこの作品の見どころは、細部まで精密に描かれた大小様々な動物の躍動感と鮮明な色使い!
よーく見るとアダムの左下に座っているサルもリンゴを食べている!?



エッシャー美術館(オランダ / デン・ハーグ)

デン・ハーグにある「エッシャー美術館」は、目の錯覚を利用しただまし絵で有名な画家・エッシャーの美術館。今は美術館になっていますが、もともとこの建物はオランダ王室が所有していた宮殿。館内には、宮殿の面影を残している箇所がいくつも見られました。


『滝』/ マウリッツ・エッシャー

エッシャーの代表的な作品『滝』。2つの塔の間の水路に水が流れ、その水が滝となって高所から流れ落ちていく様子が表現されている、一見なんともない絵画です。しかし、じっくりと見てみると水路は平面であり、塔と水路、そして水流の高低関係は実在し得ないものであることがわかります。


『メタモルフォーゼⅡ』/ マウリッツ・エッシャー

エッシャーの傑作『メタモルフォーゼⅡ』。「METAMORPHOSE」という文字が色々なものに形を変えていき、最終的に「METAMORPHOSE」に戻るという、無限の循環をテーマに描かれた作品。



ボイマンス・ヴァン・ベーニンゲン美術館(オランダ / ロッテルダム)

ロッテルダム最大の美術館「ボイマンス・ヴァン・ベーニンゲン美術館」。大規模な改修工事が行われる2019年の5月末から2025年までの6年間閉館しています。しかし、改修中でもコレクションの一部は、近隣の7つの美術館で展示されているようです。


『バベルの塔』 / ピーテル・ブリューゲル(父)

旧約聖書に登場する架空の建築物「バベルの塔」を描いた作品。塔の中で作業している人が米粒よりも小さいサイズで描かれているなど、細かい部分まで丁寧に作り込まれた作品です。ちなみにバベルの塔は、人間の言語が分かれたきっかけになったという伝わる建築物です。


『聖母子と二天使』/ フラ・アンジェリコ

『聖母子と二天使』は、ルネサンス初期に活躍したフィレンツェ派を代表する大画家フラ・アンジェリコの作品。国際ゴシック様式で描かれており、黄金を用いた鮮やかな色彩からは、聖母子が栄光のなかで光輝く神々しい存在だということを感じることができます。



フランスやスペインの美術館にも行ってみたいなと思う今日この頃。
特に、“印象派の聖地”とも言われているフランスの「オルセー美術館」は、死ぬまでには行きたいですね...。
コロナが早く収束して気軽に海外旅行できるようになることを祈るばかりです。



このしおりのライター

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