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日本百名山以外にも、素晴らしい山を多く有する岐阜県。中でも、高山と郡上の境界線を作る「位山・川上岳」はその代表格です。標高は1500~1600m程ながら、二つの山を縦走でき、その美しいパノラマから“天空遊歩道”と名前がついています。年間を通じて地元ハイカーが足繁く通うこの場所ですが、実はマニアの間で根強い人気を誇るのが冬シーズン!冬本番を迎えると、なんと遊歩道一帯に美しい霧氷の花が咲き誇ります。



モンデウス飛騨位山から位山山頂へ!雪山登山開始

「天空遊歩道」の入り口となるのは、飛騨高山南部にある「道の駅 モンデウス飛騨位山」。冬季にはスキー客で賑わう行楽スポットでもあります。今回紹介する登山ルートは、モンデウス飛騨位山(リフト)→リフト終点登山口→位山→天空遊歩道という片道約6kmの行程です。

本当は「位山登山口」が位山山頂に一番近いのですが、冬は雪で閉ざされてアクセスが困難なので避けましょう!なお、積雪状態にもよりますが、防寒防水ウェア上下・防水トレッキングシューズ・軽アイゼン・手袋は必須です。くれぐれも軽装で登らないようにしてください。


スキー場のリフトを降りてすぐのところに、登山口があります。標識も置かれているほか、遊歩道として整備されているので、入り口で迷うことはありません。

しかしここで注目したいのは、先客がいるかどうか。既に足跡(トレース)があれば、先行している登山者がおり、動線の参考になります。足跡がなく、雪が深い場合、登山の難易度が上がるので、くれぐれも注意してください。登山サイトやアプリで、あらかじめ地図を落としておくのも有用です。


それではまずは「位山」山頂を目指します!距離は約5kmで、終始樹林帯の中。無雪期であれば面白みに欠けるのですが、進んでいく中で雪山の醍醐味である霧氷に出会えます。空気中の水分が枯木の枝に付着する現象で、冬限定の芸術作品。ただひたすらに非日常で静謐な世界が広がります。



表情変化をする霧氷にうっとり!位山山頂周辺の巨岩群へ

霧氷の魅力は、その様々な表情変化!青空を背景にした鮮やかなコントラストは見惚れてしまうほどに美しく、一方で光に照らされた瞬間も一興です。進めば進むほどに、一期一会の雪山の風景を前に、思わず立ち止まってしまうはず!この刹那的な景色変化こそ、雪山登山の醍醐味です。


何の気なしにカメラを構えても、臨場感のある風景を撮影できます。霧氷は午後になると、溶けてしまうことも多いです。しかしだからこそ、束の間の贅沢な、自然の魅せる絶景を堪能しましょう。


そして歩くこと約1時間。位山山頂付近の目印となる巨石群が登場します。実は、この位山は神話とも関係するパワースポット!

かつて位山から切り出したイチイの木を、笏(しゃく)として天皇へ献上した際、この木が官位一位を授与されたという逸話から、位山と名付けられました。特に天の岩戸という巨石の存在も、神話とのつながりを想起させてくれますね。



位山山頂で冬の桜を堪能したら「天空遊歩道」へ

「天の岩戸」まで来たらあと少し!山頂まで残り10分程です。ここまで来ると上りは緩やかで、雪中ハイキングといった雰囲気に変わります。山頂は木々に囲まれており、視界は開けていないのですが、その近くに広場があるのでぜひ立ち寄ってみて下さい。


実はこのポイント、日本三大霊山の一つ白山と霧氷の森を見渡せる絶景のパノラマスポット!特に、広場には一本の巨木があり、霧氷になれば、まるで冬に咲く満開の桜のよう。青空との美しいコントラストに、ただただ見入ってしまいます。


それでは位山山頂を満喫したら、川上岳(かおれだけ)へ向かう縦走コースへ入りましょう!今回紹介する「天空遊歩道」ですが、実は位山から川上岳までのすべての区間を指します。しかしながら、冬場にこれを全て歩くのは困難。そのため、位山から一回下りきったポイントまで歩くのがオススメです。

尚こちらでも霧氷が綺麗!そして、その先には飛騨の美しい山並みが続きます。非日常を進んでいく冒険心が掻き立てられますね。



圧巻の絶景!天空遊歩道の冬は“天空の霧氷路”だった

山頂周辺の分岐から歩くこと約20分、今回ゴールとして設定した「天空遊歩道」の絶景ポイントへ到着です。今まで木々に閉ざされた道でしたが、一気に視界が開け、その先には霧氷咲き誇る稜線が広がります。

この場所はマニアの間では、飛騨屈指の霧氷名所として知られています。白銀の桜並木に感動!そして、笹原との淡いコントラストが印象的です。


そして霧氷の木々の間から、天空遊歩道の終点となる「川上岳」が!厳冬期は行くのが困難ですが、その山容を望むことができます。

白一色の景色に吸い込まれ、濃淡を醸す雄峰は、本当に神々しい佇まいです。達成感とともに、心洗われる雪山風景との邂逅を楽しみましょう!


なお時間と体力に余裕のある方は、パノラマで見えていた霧氷の稜線へアタックしてみるのもオススメです。実際に近づいてみると、稜線を覆い尽くす霧氷のスケールは圧巻!空にも近く、まさに“天空の霧氷路”とでも呼びたくなる絶景が待っています。

なお帰路ですが、これまで進んできた往路を戻ります。往路×0.8時間ほどで考えておくと良いでしょう。雪山の日没は早いので、くれぐれもギリギリにならないようにご注意ください。



非日常でアドベンチャー!心底美しい冬の「天空遊歩道」

中々足を踏み入れづらい雪山ですが、装備を整え、登るコースを押さえれば、誰でも挑戦することができます。その中でも今回紹介した飛騨高山「位山&天空遊歩道」は、県内屈指の登り易さと絶景を誇ります。特に、天空遊歩道の稜線に咲き誇る「霧氷」は圧巻です。

ぜひ一度この冬、挑戦してみてはいかがでしょうか?


<位山 / 天空遊歩道の基本情報>
住所:岐阜県高山市一之宮町段
アクセス:高山市街から「モンデウス飛騨位山スノーパーク」まで車で30分(駐車無料)、スキー場のリフトに乗って「位山登山口」へ到着後、山頂まで往復4時間~6時間。山頂から川上岳までの縦走コースが「天空遊歩道」です。


※備考
・アイゼン・防水ウェア・手袋は必須装備です。また冬山の稜線は風が一段と寒いため、防寒着には余裕を持っておくと良いでしょう。
・スニーカーでは冬山は登れません。防水性能をもったトレッキングシューズを持参しましょう。
・12月中旬以降、急激に冷えた翌日に登山を行うと樹氷が見れる確率が上がります。



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