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2020-07-20

【台湾】ひんやりだけどぽっかぽか。不思議な冷泉効能を実感しよう!


暑い夏はプールや海でクールダウンしたいところですが、塩素や砂が煩わしい。そんな方におススメしたいのが台湾宜蘭県の南端、蘇澳(すおう)鎮にある蘇澳冷泉です。



世界でも珍しい天然炭酸冷泉

水温は一年を通して21℃前後。豊富な地下水が二酸化炭素を含んだ石灰岩の地層を透過することで気泡を含んだ冷泉となって地表に湧き出てきています。

泉質:ナトリウム・マグネシウム・鉄などを含む炭酸カルシウム泉
効能:皮膚病、胃腸疾患、腰痛、慢性肺炎、腎臓結石、膀胱結石、痛風、糖尿病、肥満症など

台鉄蘇澳駅から徒歩10分もかからずして冷泉公園に辿り着きます。



蘇澳冷泉の歴史

この地を開墾すべく人々が住み始めた当初は水中に魚が生息せず小動物や昆虫すらも死ぬことから有毒水だと思われていた

日本統治時代、輸送指揮官だった竹中信景が七里山麓に沸く炭酸泉が飲料可能であることを発見

退役後、蘇澳に定住し炭酸泉の開発を進めラムネ工場を建設

ラムネが大ヒットし、1916年には日本全国博覧会で銀賞を獲得

レンガ壁が残る工場跡に冷泉公園が造られた


炭酸泉を利用したサイダーや羊羹は蘇澳の特産品として人気です。



冷泉エリア

この地区には4つの入浴施設があります。

地図上の④冷泉公園と①個人湯屋に行ってみました。



まずは冷泉公園から

2019年8月は無料でした。(現在は変更している可能性もあります)


水着着用で、ほぼほぼ子供たちが楽しむプールと化しています。


一見「黄金色の水」に見えますが、これは底に敷き詰められている石が硫黄成分によって茶色く変色しているため。水自体は驚くほど無色透明です。


元気な子供たちに混ざってドボン!といきたいところですが、初老のため心臓に負担をかけないよう、始めは膝下だけ、慣れてきたら腰まで、そして心の準備が出来たら肩までと、ゆっくり入水していきました。



続いて個人湯屋へ

こちらは有料です。

▲ 2019年8月の料金表(現在は変更している可能性もあります)

その名の通り、個室入浴が可能な施設。中央には衣類着用の大衆池があります。


洋服のままでも入れますが、ところによっては水深1Mくらいになるので中央のベンチまで移動するのに確実に濡れます。水着着用が無難でしょう。(個室の更衣室があります)


先ほどの冷泉公園より濃厚な黄金色ですが、こちらももちろん無色透明です。



感想

水は確かに冷たいです。体は冷えるというより、クールダウンする感じ。“歯がカチカチいって唇が紫になる”といった現象が起こりません。ずっと冷水に浸かっているにもかかわらず、これはどういうことなのでしょうか。むしろぽかぽかさえしてくるのです。これがミネラルパワーなのでしょうか。そして温泉に入った後のような軽い倦怠感も感じました。

いくらぽかぽかしてくるとはいえ、冬の入浴は修行になりそうなので暑い夏に体感することを推奨します。

「天然の美容液」ともいわれるお肌にも優しい冷泉の恵みを受けに、蘇澳冷泉へ足を運んでみてはいかがでしょうか。


このしおりのライター

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