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2019-08-25

珍しい “め” の絵馬も! 金色堂以外にも見どころたっぷりの「中尊寺」でお堂巡り

先日、東京から青森まで車で行ってきました。せっかく青森まで来たということで、東京に帰る途中に「平泉ー仏国土(浄土)を表す建築・庭園及び考古学的遺跡群」の構成資産のひとつとして世界遺産に登録された、岩手の「中尊寺」にも足を運びました!

中尊寺といったら金色堂が有名ですが、境内には金色堂を含めて10以上のお堂があるんです。今回はそのお堂の中から、中尊寺の中心となるお堂や少し珍しい中尊寺ならではのお堂をピックアップしてご紹介します。




老杉が立ち並ぶ「月見坂」

お堂があるエリアにたどり着くために通らなくてはならないのが、表参道の「月見坂」。
月見坂は樹齢100年を超える老杉が何本も立つ並木道になっており、木漏れ日を浴びながら気持ちよく散策することができます。

しかし、この坂がなかなか急。訪れた日の気温が高かったこともあり、坂を上りきるころには汗だくで、結構疲れました...。




平泉ならではの「弁慶堂」

月見坂を上ると見えてくる最初のお堂が「弁慶堂」。中尊寺のある平泉は、武蔵坊弁慶が源義経を守り、雨のような矢を受けて立ちながら亡くなったという有名な伝説が残っている、弁慶ゆかりの地です。本堂や金色堂ほどではないですが、比較的大きなお堂です。

堂内には、鎮座する義経とそれを守るように横に立つ弁慶の木像が安置されていました。弁慶堂というので、弁慶を祀っているのかなと思いきや、御本尊は「勝軍地蔵」。義経と弁慶の木像が安置された明治以降に「弁慶堂」と呼ばれるようになったのだそう。




天台宗の東北大本山の中心「本堂」

弁慶堂を通り過ぎ、参道の途中にあるのが「本堂」。本堂は参道の一番奥にあるものという固定観念があったので、中尊寺の本堂の位置にはびっくり!

参詣者は皆こぞって本堂前にある常香炉の煙を体に当てていました。

本堂の中央には、平泉の黄金文化を象徴するような金ピカの釈迦如来の尊像が安置されています。尊像の両脇には、天台宗の象徴ともいうべき「不滅の法灯」を灯す2つの灯籠があります。宗祖の最澄が灯して以来消えていないという神聖な灯で、総本山の延暦寺から分けられたものなのだそう。




「め」の絵馬がたくさんある「峯薬師堂」

本堂のすぐ隣にある「峯薬師堂」は、中尊寺にある薬師如来を祀る2つのお堂のうちの1つ(もう1つは本堂前にある薬師堂)。こちらの峯薬師堂は、薬師堂とは一味違う面白いお堂でした。

峯薬師堂は、全国的にも珍しい「目」にご利益があるというお堂。「め」と書かれた絵馬が大量にかかっていたり、目のイラストが書かれた旗が掲げられていたり、札所で目のお守りが売られていたりと、目に関するものがたくさんあります!




中尊寺といったらやっぱり「金色堂」

中尊寺でもっとも有名な「金色堂」は、12世紀初頭の中尊寺創建当初の姿を今に残している唯一の建物。パッと見、全然黄金じゃない!と思いますが、外から見えているのは雨風から金色堂を守るために建てられた覆堂。金色堂はこの覆堂の中にあります。

金色堂の内部は写真撮影が禁止になっているので、写真は残念ながらありません...。
金箔が堂の内外にびっしりと貼られ、48体もの仏像が安置されている光景はとっても神々しかったです。

中尊寺のお堂を参拝するのに基本的に拝観料はかかりませんが、金色堂の中に入るには拝観料がかかります(大人 800円)。800円の拝観券は共通拝観券になっており、金色堂だけでなく中尊寺の重要な文化財が保管されている讃衡蔵なども一緒に見学することができます。




野外能舞台がある「白山神社」

お堂ではありませんが、中尊寺の境内の最も北にあり、中尊寺の北方を鎮守するために建てられた「白山神社」。 白山神社の見どころは150年以上の歴史を持ち、国重要文化財にもなっている能楽殿。舞台背景の大きな松の絵は少し色あせていますが、これはこれで味があって素敵。

白山神社の拝殿の隣には十二支にまつわる「白山神社十二支一代守護神社」という神社があります。
小さな十二支の祠がずらっと並んでいるので、自分の干支を見つけてお参りしてみてください!




たくさんのお堂を参拝してみて!

中尊寺には今回ご紹介したお堂以外にもいくつかお堂があるので、金色堂だけ見て帰るのはもったいないです!時間がある方はじっくりお堂巡りを楽しんでみてくださいね。ちなみに私はおよそ2時間で全部のお堂を巡ることができました。




このしおりのライター

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