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2019-08-11

【六本木】大人気の「塩田千春展」、すいている時間帯に行ったら作品を独り占めできた!

作家名 / 作品名:塩田千春《不確かな旅》

現在、六本木の森美術館で開催中の展覧会「塩田千春展:魂がふるえる」(〜2019年10月27日)。一度見たら忘れない圧倒的な見た目のインスタレーションが芸術好きだけでなく、幅広い層の注目を集めている、今大人気の展覧会です!




大人気の塩田千春展、すいている時間帯は?

塩田千春展の人気は凄まじく、展覧会が始まって約1か月経った7月下旬の日曜日に訪れた際は、なんと驚異の70分待ち。静かにゆっくり作品を鑑賞したかったのでこの日は断念し、先日リベンジしてきました。

多くの美術館は夕方ごろには閉館してしまうのですが、森美術館は22時まで(※火曜日のみ17時まで)開館しているので、仕事終わりでも塩田千春展を訪れることができます!

ここまで言ったらもうお分かりかと思いますが、塩田千春展がすいているのは、“平日の夜”です。
ちなみに私が行ったのは水曜の20時ごろ。

さて、ここからは平日夜のすき具合を一部の作品と一緒にご紹介していきます。




大量の糸を使った真っ赤なインスタレーション

作家名 / 作品名:塩田千春《不確かな旅》

会場に入ってすぐ、最初の広い展示室には真っ赤な世界が広がっています。この真っ赤なインスタレーション、ニュースやインスタグラムなどのSNSで一度は目にしたことがある人も多いのではないでしょうか?

作家名 / 作品名:塩田千春《不確かな旅》

平日夜の人の少なさがよくわかる1枚。今回の展覧会のメインともいえる展示室ですが、他の人が写り込まずに作品だけを撮影することができました。もちろん誰もいないことはないですが、タイミングさえよければ、作品を独り占めしている風の写真を撮ることができます。写真撮影だけでなく、ゆっくり自分のペースで作品を鑑賞できるのもすいている平日夜だからこそです。

作家名 / 作品名:塩田千春《不確かな旅》

iPhoneのパノラマで撮ると、すごい迫力。
血や情熱、高貴さや狂気などを連想させる「赤」。人によってさまざまな印象を受けそうです。いずれにせよ、今まで体験したことのない真っ赤な世界に引き込まれてしまうことでしょう。




赤と対をなす黒の世界

作家名 / 作品名:塩田千春《静けさの中で》

真っ赤な《不確かな旅》と対をなすような一面真っ黒なインスタレーション。
グランドピアノと、それを囲む観客用の椅子。黒い糸がなかったらここはまるでピアノの発表会の会場のようです。

ここでも作品を独り占めできました!人がいないと隅から隅まで展示室を見渡すことができるので、作品全体を見ることではじめてわかることが見えてきます。人が多いと見つけられないような小さな気づきがあるのも人が少ない平日夜の魅力。

作家名 / 作品名:塩田千春《静けさの中で》

塩田自身が幼少期に経験した、隣家の火事の記憶から着想を得た作品なのだそう。
確かに言われてみれば、展示室の中央に置かれ、黒い糸に包み込まれたグランドピアノは焼け焦げているようで、なんだか物悲しい雰囲気です。

作家名 / 作品名:塩田千春《時空の反射》

真っ白なドレスが黒の糸で囲まれている作品。パッと見、ドレスは2着あるように見えますが、1つは鏡に反射したもの。どちらが実像でどちらが虚像か考えているうちに頭がこんがらがってきます。人が少ないと近くで360度ぐるっと回ってじっくりと鑑賞できるので、作品への理解が深まりますよ。




“糸”を使った作品たち

作家名 / 作品名:塩田千春《集積ー目的地を求めて》

作家名 / 作品名:塩田千春《小さな記憶をつなげて》

大規模なインスタレーション以外にも、大小問わず「赤い糸」を使った作品が多く展示されています。赤い糸に吊るされた宙に浮かぶ大量のスーツケース、赤い糸で繋がれたミニチュアの家具たち。人と人、人と物、物と物など、あらゆるものが何かの縁で、赤い糸で繋がっているのかも?と考えさせられる作品たちです。




没入型の作品

作家名 / 作品名:塩田千春《内と外》

没入型の作品が多いので、人が少ない方が作品と一体化しているような気分に浸ることができます。 230枚の窓枠を使った《内と外》も没入型の作品のひとつ。あらゆるものを繋ぐ糸を使った作品が多い中、これは内と外を分断する窓を使った作品です。




東京シティビューからの夜景も夜の醍醐味

塩田千春展のチケットで東京シティビューにも入場可能です。海抜250mの展望台からは東京タワーやスカイツリーなど東京のランドマークをはじめ、煌びやかな夜景を一望することができます。

展望回廊になっており、あらゆる方角の夜景を眺めることができるのも東京シティビューの魅力。
見渡す限り、街の光が続いている光景を見ると、東京が大都市であることを改めて実感。




すいている時間に訪れて、塩田千春展を満喫しよう!

作家名 / 作品名:塩田千春《どこへ向かって》

今大人気の「塩田千春展」ですが、訪れる時間帯によっては人が少なく、快適に作品を鑑賞することができます。静かに自分のペースで鑑賞したいという芸術好きの方は、平日の夜に訪れることをおすすめします!

※記事内で使用している作品の写真は「クリエイティブ・コモンズ表示 - 非営利 - 改変禁止 4.0 国際」ライセンスでライセンスされています。




「塩田千春展」概要

会場:森美術館(六本木ヒルズ森タワー53階)

会期:2019年6月20日(木)~ 10月27日(日)

開館時間:10:00~22:00(最終入館 21:30) ※火曜日のみ17:00まで(最終入館 16:30)

料金:一般 1,800円、学生(高校・大学生)1,200円、子供(4歳~中学生)600円、シニア(65歳以上)1,500円

公式サイト:塩田千春展:魂がふるえる




このしおりのライター

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