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【ウィーン】本場のザッハトルテが食べたい!「カフェ・ザッハー」に行ってみた話


ウィーン銘菓のザッハトルテは、観光の際にぜひ食べておきたいもの。ザッハトルテを生んだ「カフェ・ザッハー」で本場の味を堪能するのも、ウィーン観光の醍醐味ではないでしょうか。
ここではザッハトルテの情報や、3種類あるカフェの違い、お店の混み具合、実際に食べてみた感想などを、ライターの体験談を交えて紹介していきます!




ドイツ留学帰り、ぶらっとウィーン一人旅

私がウィーンを訪れたのは、二度目のドイツ留学の帰りでした。
友人やクラスメイトたちと別れ一人電車に乗り込むと、ドイツ南西部の街・トリーアから12時間以上の長い道のりを経て、花の都・ウィーンに到着しました。

私がウィーンでやりたかったことは色々ありました。
憧れのシェーンブルン宮殿を訪問すること、ショッピングストリートであるケルントナー通りやグラーベンをぶらぶらすること、ウエハースで有名なManner(マンナー)の直営店に行くこと。
そして欠かせないのが、「カフェ・ザッハー」でザッハトルテを食べること!




オリジナルのザッハトルテが食べられる「カフェ・ザッハー」

そもそも、ザッハトルテとはどのようなケーキなのでしょうか。

ザッハトルテはウィーンを代表するお菓子で、チョコレートのスポンジにあんずジャムをサンドし、外側をチョコレートでコーティングしたケーキのこと。チョコレートの濃厚さとあんずジャムの甘酸っぱさがおいしいと評判になり、ウィーンから世界中へと広まりました。

ザッハトルテの生みの親は、フランツ・ザッハーという菓子職人です。
オーストリア政府観光局」のホームページによると、フランツ・ザッハーはメッテルニヒ宰相の邸宅で、菓子職人の見習いをしていたそう。彼は病で倒れてしまったシェフの代わりに、メッテルニヒが主催する夜会のためのデザートを作ることになりました。試行錯誤の末、完成したのがこのザッハトルテです。

その後、フランツ・ザッハーの息子であるエドワルド・ザッハーが「ホテル・ザッハー」を開業し、ザッハトルテのオリジナルレシピも受け継がれていきました。




実はザッハーのカフェは3つある?その違いは?

カフェ・ザッハーがあるのは、ウィーン国立歌劇場のすぐ隣。アクセスはUバーン(地下鉄)のカールスプラッツ駅(Karlsplatz)から徒歩約5分です。ウィーン国立歌劇場を目印にしてケルントナー通りをまっすぐ進むと、カフェ・ザッハーが入る「ホテル・ザッハー」の建物が見えてくるでしょう。
外のショーウィンドウには、このようにかわいらしいテディベアも飾られていましたよ。

実はウィーンには、ザッハーのカフェは3種類あります。
1つは言わずと知れたカフェ・ザッハー。もう2つは「サロン・ザッハー」と「ザッハー・エック」です。
2つのカフェは、言わばカフェ・ザッハーの姉妹店や別邸のような存在。同じホテル・ザッハーの1階に入っています。いずれもカフェ・ザッハーよりも新しくできたカフェで、カフェ・ザッハーに向かって左側にあるのがサロン・ザッハー、右側にあるのがザッハー・エックです。

カフェ・ザッハーと言えば、高級感あふれる赤が基調のきらびやかな店内が特徴です。対して他の2つのカフェは、黒と白を基調としたモダンな内装となっており、カフェ・ザッハーよりもカジュアルな雰囲気でした。




「ザッハー・エック」に入ることに!

カフェ・ザッハーに到着したのは午後3時過ぎ。ちょうどおやつ時だったためか、入口には長蛇の列ができていました。
ウェイターさんによると、「ここは混んでいるけれど、サロン・ザッハーかザッハー・エックであれば比較的待ち時間が少ない」そう。
3つのカフェはメニューもほぼ一緒で、もちろんザッハトルテも同じものとのこと。カフェ・ザッハーの優雅な雰囲気を味わってみたい気もしましたが、長いときでは1時間ほど待つこともあると聞いたので、今回はザッハー・エックに並ぶことにしました。

並んでいるとウェイターさんが出てきて、「何名様ですか?」と順に聞いてきます。私が「1人です」と答えると、グループで来ていた他のお客さんより先に案内されることになりました。




本場のザッハトルテ、そのお味は?

待ちに待ったザッハトルテがやって来ました。
つるっと滑らかそうなチョコレートケーキの上に、ザッハーの文字が刻印されたチョコプレートがのっています。隣にはこんもりとしたホイップクリームが。
お値段は7.50ユーロ(約910円)と少し高めです。

早速食べてみると、口の中に濃厚なチョコレートがいっぱいに広がります。そこへあんずジャムの甘酸っぱい味が追いかけてきて、フルーティーなアクセントを足してくれます。
ホイップクリームはまったく甘くなく、ザッハトルテと一緒に食べることで、味がマイルドになりました。どうやらこのホイップクリームには砂糖が使われていないようです。

とてもおいしかったのですが、欧米特有の甘いスイーツに慣れていない私は、ペロリと余裕で完食……とはいかず。
正直なところ、食べ終えるころにはその濃い甘さにクラクラしてしまい、「やっと完食した……」という気持ちでした。
チョコレートはもちろん、あんずジャムの甘さがかなり強いので、ザッハトルテと一緒にコーヒーや紅茶を頼んでおくといいかもしれません。
しかし、このザッハトルテがおいしかったのは紛れもない事実です。甘いもの好きな方にとっては天国、と言っても過言ではないでしょう!




最後に

ウィーンに行ったら絶対に食べておきたいザッハトルテ。
優雅な雰囲気を楽しみたい方はカフェ・ザッハーへ、観光に時間を使いたい方はサロン・ザッハーやザッハー・エックに行ってみるのがおすすめです。
みなさんもウィーンを旅行する際は、ぜひ本場のザッハトルテを味わってみてくださいね!




このしおりのライター

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