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2018-06-23

【マケドニア】バルカン半島最深かつ最古の湖、世界遺産のオフリド湖


マケドニアとアルバニアの国境にまたがるオフリド湖は世界に20ほどしかない古代湖のひとつ。およそ500万年前に海底の隆起によって誕生したヨーロッパ最古の湖とされています。面積358㎢、最深部288M、平均水深155M。透明度も抜群!


一瞬にして心が奪われてしまった美しいオフリド湖の景観をご紹介いたします。




移動方法

バルカン半島はバス移動がメイン。残念ながら鉄道はほとんど機能していません。道路はアスファルトではあるもの、山岳地帯を抜けたりするので勾配、カーブはやや多め。車酔いする方は事前に酔い止めを飲むなどの対策を。日本のような素晴らしいSAやPAもありませんので移動時のトイレコントロールには気を遣いました。しかし、車窓からは山間の景色を楽しめるので長時間移動も苦ではなかったです。


最近、国名改称問題でニュースをざわつかせている『マケドニア共和国』の首都はスコピエ。


1992年まで鎖国をしていた『アルバニア共和国』の首都はティラナ。

どちらの都市からも長距離バスが運行していてスコピエからは3時間、ティラナからは2.5時間ほど。但し、ティラナからだと手前の街までの運行となります。




複合世界遺産

固有種や希少な動植物が生息する美しい自然環境のオフリド湖(自然遺産)。


古代都市として栄え、宗教文化都市として発展を遂げた湖畔のオフリド市街(文化遺産)。


自然、文化、両方の価値が認められ、複合遺産「オフリド地域の自然・文化遺産」として登録されています。




オフリドの魅力

1.坂の旧市街

湖畔の傾斜沿いにひろがる旧市街。坂が多く、石畳の路地が複雑に入り組んでいます。


坂の途中で振り返ると湖が臨めます。傾斜だからこその景色!


上階部分がせり出した伝統家屋が建ち並び、伝統家屋の形をしている街灯も必見です。






2.サミュエル要塞

市街と湖を一望するならこの場所以外に適した場所はありません。


城壁と中央塔に上ることができ、城壁を端から端まで歩くと、一方からはオレンジ屋根の市街を、一方からはアルバニア方面の眺望が楽しめます。






3.聖堂群

9C頃、聖クリメントと聖ナウムの布教活動によりスラブ世界のキリスト教文化の中心地となったオフリドには365もの教会が造られ、「マケドニアのエルサレム」とも呼ばれたほどでした。全て残ってはいないものの、修復や再建されたいくつかの教会が見られます。


高層で巨大で威厳のある造りではなく、小ぶりで素朴なレンガ造り。これが街と湖に溶け込んでさらにオフリドの魅力が増す景観を作り出しているのではないでしょうか。


オフリド湖の象徴的な景観といえば、こちら。


湖畔の崖の上に建つ聖ヨハネ・カネヨ教会と湖とのコラボ。湖の蒼さ、山の稜線、素朴な教会、全てが調和した美しい景観。これはオフリド観光の締めくくりにとっておきたい絶景です!






4.湖畔

オフリドは国内外から多くの観光客で賑わうマケドニア屈指のリゾート地。それでも派手派手しさや賑やかさはなく、のんびりとした雰囲気。


名物料理、マスの塩焼きを食べたり、湖畔を散歩したり。穏やかで静寂な湖は見る位置によって色を変え、その都度驚きと感動を与えてくれます。




アクセスには少々難易度が高いかもしれませんが、その苦労さえもスパッと忘れてしまうほど、むしろ心から「来てよかった」と思えるほど、魅力が詰まったオフリドでした。


このしおりのライター

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