close
2018-04-15

犬が代わりに参拝?! ながーい階段にも負けず、金刀比羅宮へ行ってきた


先日、四国旅行へ行ってきました。美味しいご当地グルメを求めてレンタカーを走らせていたのですが、4県の観光名所も少しずつ巡ってきましたよ。 中でも印象的だった場所は、香川県の「金刀比羅宮(ことひらぐう)」。表参道でお土産探しをするだけでも楽しかったのですが、本宮まで参拝する道のりにも見所がたくさんありました。

今回は、そんな「金刀比羅宮」の魅力をご紹介します!



本宮までのながーい階段は、登山級にハード!

金刀比羅宮は、古くから「さぬきのこんぴらさん」として親しまれている海の神様。 参道から本宮まで785段、奥社まで合計1368段の長い階段があることでも有名です。

数字だけ見ても想像しづらいかと思いますが、終わりが来ないのではないかと不安になるくらい階段が長い! ほぼ山登りなので、足元はスニーカーがいいでしょう。

本宮まで歩く際の所要時間は、往復で約1時間半と言われています。ただ参道の途中には由緒ある貴重な建築物のほか、カフェやお土産物屋さんなども点在しているため、寄り道をするともう少しかかるかも。



表参道は、香川土産と絶品グルメの宝庫!

表参道の始めは、広くて平坦な道です。


お土産屋さんや飲食店が密集しており、私もここにある「虎屋」で讃岐うどんを食べました。約400年前に創業された歴史ある宿「虎屋旅館」の帳場の建物を利用した店内は、一休みするのに最適な情緒ある空間。


生姜味のアイスに醤油とネギがかかった「かまたまソフト」が売っているお店も…。


表参道には途中から石段が現れるのですが、急な勾配の中、それでも道の左右にお土産物屋さんは並び続けます。お得な値段でお土産が売られていることもあるので、買い物は行きによく吟味して、帰り道に購入するのがよさそう!





いよいよ神聖な境内へ!

そして石段365段の地点にあるのは、神域の入口、大門です。


ここで今来た道の方を振り返ってみると、色とりどりのお土産屋さんの軒が連なって見え、遠くには讃岐平野も望むことができます。


大門を入るとすぐに現れるのは、大きな傘を広げている「五人百姓」と呼ばれる商家。本来、金刀比羅宮境内で商売をすることは禁止されていますが、古くから特別に営業を許可されているのが、ここに店を構える5軒なのです。

五人百姓は代々飴屋として、黄金色のべっこう飴「加美代飴」を売っています。付属の小づちで割って食べるのが特徴で、これをお土産として買っていく人も多いそうですよ。

さらに、大門から150メートルほど続く石段は、「桜馬場(さくらのばば)」と呼ばれる桜の名所。道の両側に数十株の桜が植えられており、その間には石の燈籠が建てられています。私が訪れたのは3月なのでまだ満開ではなかったのですが、ピークを迎えると美しい桜の道になるんだそう。見てみたかった!


さらにずんずん上っていくと、500段目の地点に、資生堂パーラーのカフェ&レストラン「神椿」があります。ちょうど疲れた頃の位置にあるので、参拝途中の休憩にぴったり。私は立ち寄らずに階段を上り続けましたが…。

石段628段の地点にある「旭社」は、一瞬本宮に到着したのかと錯覚するくらい大きな社殿。こちらには本宮に参拝した帰路でお参りするのが正しいそうです。


続いて石段642段の地点、旭社の少し先にあるのは、「賢木門(さかきもん)」。「賢木門」は昔「逆木門」と表記されていたそう。門を献納した長曽我部元親が建築を急ぐあまり、一本の柱を逆さまにつけてしまったことに由来しているんだとか。





ついに本宮へ到着!

そしてついに、ついに…!! 石段785段を上りきったところにあるのが「御本宮」! ここまでかなり長い道のりに感じましたが、小さな子供やご年配の方々もたくさん参拝しており、さすがに弱音を吐いてはいられない状況でした。まずは御本宮にお参り。


本宮の北東側は、展望台になっています。讃岐平野の彼方に瀬戸大橋や讃岐富士などを望むことができる絶景スポット。開放的な景色を見て、疲れが一気に吹き飛んでいきます。


こちらは、お守りを受け取ることができる神札授与所。お守りの中でも目を引くのが、青、トリコロールカラー、赤、白の4種類の「笑顔元気くん守り」です。

お守りにデザインされている「笑顔元気くん」は、宮司さんが純真無垢な子どもをイメージして描いたという金刀比羅宮のキャラクター。とても可愛らしいタッチのイラストで、世の中の人々に笑顔と元気を与えたいとの思いが込められているそうです。

おみくじはなんと、お賽銭を入れて可愛らしい犬の背中から自分で取り出すというセルフ方式! 実は金刀比羅宮は、犬とも深い関わりがあるんですよ。


江戸時代、東日本の各地から金刀比羅宮へ参拝するための旅は大変なことでした。そのため本人に代わって旅慣れた人が参拝に行く、「代参」ということが行われていたんだそう。

そんな中、「こんぴら参り」と記した袋を首にかけた犬が、飼い主の代参をすることもありました。犬は旅人から旅人へと連れられて、金刀比羅宮へたどり着いたというのです。「こんぴら参り」の代参をした犬は「こんぴら狗」と呼ばれ、現在は参道の途中にも銅像があります。


おみくじの中には犬の形をしたお守りも入っていたので、お財布に入れています。





帰りはあっという間!甘酒で温まりながら下山

帰路は思ったよりも疲れを感じずに歩くことができました。行きとは違い、階段の長さを把握できていたからかもしれません。

ただ少し肌寒かったので、大門のそばの茶屋に寄り、甘酒を堪能しながら休憩。

先で飲む甘酒は、なぜか普段より美味しく感じます。生姜が効いていて、内側からポカポカと温まる感覚。



金毘羅宮は想像以上に参道が長くびっくりしましたが、それ以上に美味しいものや美しい景色、貴重な建築物などを楽しめるスポットでした! 犬をモチーフにしたアイテムが多いのも、犬好きの人には堪らないポイント。香川県に旅行した際にはぜひ、訪れてみてください!


このしおりのライター

このライターのしおり