日本ではあり得ない!線路の上の市場
バンコクから車で1時間半、線路の上で物を売り買いするという、日本では絶対にあり得ない光景を見ることができます。
タイの珍スポットとして有名なメークロン市場。列車が通過するときに慌ただしくテントの屋根を折り畳むため、「折り畳み市場」とも呼ばれています。
▼ 列車が市場を通過する様子を動画に収めてきました!
線路の上で堂々と食材を売り買いし、列車が通るときは素早くテントを折り畳み、通り過ぎたら何事も無かったかのように営業を再開。そんな様子が面白いと世界中で話題になり、今や多くの観光客が押し寄せる人気観光地となっています。
バンコクからメークロン市場への行き方は主に、
・ツアー
・ロットゥー(ミニバス)
・鉄道
・タクシー
などがあります。
今回私は、往路は鉄道、復路はロットゥーを利用しました。難易度が高そうで実は簡単だった鉄道での行き方を、道中の風景とともにご紹介します!
鉄道で行くメリット・デメリット
<メリット>
・安い!(バンコクから片道23THB =約74円)
・ローカルな鉄道で旅情を味わえる。
・列車の中から市場を見おろすことができる。
<デメリット>
・時間がかかる。(バンコクから片道3〜4時間)
・途中で渡し船に乗るなど、乗り換えが面倒。
・クーラーが付いておらず暑い。
鉄道で行く場合は、自分が乗っている列車が市場を通過するので、列車の中から市場の様子を眺めることが可能!
さらに、メークロン駅で下車してから列車が折り返してくるまで時間に余裕があるので、市場をまわりながら写真を撮りやすい場所を探し、列車が市場を通過する様子を今度は外から眺めます。メークロン市場を様々な角度から楽しめるのです!
観光の時間があまり無い方や、クーラー無しで3時間耐えられるほど体力に自信が無い方には、鉄道旅はおすすめできません。最も便利で快適な行き方は、ツアーに参加することです。水上マーケットなど他の有名観光地とセットで効率良くまわることができるものもあります。
メークロン市場までの 鉄道での行き方
国鉄ウォンウィエンヤイ駅→〈列車〉→マハチャイ駅→〈渡し船〉→バーレーン駅→〈列車〉→メークロン駅
といった具合に移動します。降車駅は全て終点なので乗りっぱなしでOK。それでもタイ語が分からない私は不安だったので、念のためGoogleMapで各駅や船乗り場にマークを付け、オフラインでも使えるように準備していきました。
注意点は、列車の本数が少ないこと! 時刻表を事前にチェックし、余裕を持って出発しましょう。
◎国鉄ウォンウィエンヤイ駅から出発!
BTSのウォンウィエンヤイ駅から徒歩15分ほどの所にある、国鉄ウォンウィエンヤイ駅から出発です。
この駅はローカル感満載!ホーム上にも屋台があり、ここで食事をしている方もいらっしゃいました。駅のすぐそばにセブンイレブンもあるので、車内で食べる物・飲むものを調達しておきましょう。
チケット売り場で、終点・マハチャイ駅行きのチケットを買います。料金はたったの10THB(=約32円)!バンコク市内の交通費と比べても破格の安さです。
8時35分、いざ出発!
車内はクーラーが付いていないので、扇風機と自然の風のみが頼りです。皆さん窓を全開にしていました。走り出すと風が気持ち良い!
◎終点マハチャイ駅で下車。渡し船乗り場へ
9:28 マハチャイ駅着。
の予定でしたが、列車が10分ほど遅れたため、メークロン行きの列車に間に合うのか不安になりながら急ぎ足で船乗り場へ向かいます。バーレーン駅発の列車は本数が少ないので、1本逃すと結構な待ち時間が発生してしまうのです。
渡し船はたったの3THB(=約9.6円)。5分もかからずあっという間に向こう岸に到着です!
◎バーレーン駅からメークロン線に乗り込む
船を降りたら、歩いてバーレーン駅を目指します。駅に着いたら、ホームのチケット売り場でメークロン駅行きのチケットを購入。こちらも10THB(=約32円)です。
車窓から市場の様子を見おろすため、窓側の席を確保しましょう。
10:10、バーレーン駅発。
(ちなみに、この次のバーレーン駅発の列車は13:30です。)
窓の外には、先ほどよりもさらにのどかな田舎の風景が広がっていました。
◎メークロンに到着!
メークロン駅に着く直前、いよいよ市場を通過します。
車内から眺める市場は、想像以上に近い!
これも動画を撮ったのですが、近すぎて何が何だか分からない映像になってしまったので載せるのはやめておきます...。実際に見てのお楽しみということで(笑)
11:10、メークロン駅で降りて、すぐそばの市場へ。列車が折り返してくるまでは意外と時間があるので、焦らなくても大丈夫。市場をぐるっと観光しながら、写真を撮りやすい場所を探しましょう。
メークロン市場の不思議な光景
駅を出て道を渡るとすぐにあるメークロン市場。ちょっぴり怪しい雰囲気で、もし他に観光客が誰もいなければ、足を踏み入れるのに勇気が必要だったかもしれません。
想像していた以上にテントの屋根が線路の上を覆い、元々そこにあったアーケードのようになっていました。ここが線路の上だということを忘れてしまいそうです。
そういえば今さっきここを列車が通過したばかりなのに、皆さんもうテントを元に戻したんですね(笑)
猛暑の中に長時間置かれている魚たち...。
正直、この市場では全く食欲が湧きませんでした(笑) 生魚の臭いが強烈なので、苦手な方は辛いかもしれません。
売っていたものは、生魚や生肉、野菜などが中心。観光客が買うようなものはほとんどありません。地元の方々がお買い物されているので、邪魔にならないように気をつけましょう。
放送が流れると、皆さん列車通過の準備を始めました。
列車が通る前に全員立ち位置につき、素早くテントを折り畳む様子がシュール。
いよいよ列車が通過!一度見てみたかった光景をこんなに間近で見ることができ、大興奮です!!
野菜を置く位置も、列車に触れないよう計算しつくされていました(笑)
すれすれ!
ローカル鉄道旅を楽しむために重要なこと
列車で片道3時間の旅。風が心地よかったので平気かと思っていましたが、メークロンに着く頃にはじわじわと頭が痛くなってきました。
熱中症になる前に、冷えたタイティーをゲット! 市場には観光客が買う物はほとんどありませんが、メークロン駅にはココナッツジュースやタイティーなどドリンクの屋台がいくつかあります。
熱中症で倒れてしまったら、楽しい旅も台無しです。列車内も市場も暑いので、充分に水分補給をしながら無理せず観光しましょう。
日本では見られない光景を見に行こう!
メークロン市場への鉄道旅は、とっても新鮮でした。市場の光景はもちろん面白いのですが、道中でも思わず笑顔になってしまうようなことがいくつもありました。例えば、列車のドアが一つ開いたまま走り始めたり、列車が停止する前からみんな降り始めたり(笑)
また、同じ列車に乗っていたタイの子供たちが手を振りながら笑いかけてくれたりと、ローカルな鉄道で現地の方々と過ごす時間も楽しいものでした。
メークロン市場へどうやって行くか迷っている方はぜひ、片道たったの23バーツで行ける鉄道旅を候補に入れてみてください。