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2017-04-24

コッペパンに、おからのケーキ!都内穴場の優しく懐かしい味に会いに行こう

私事ですが、最近マイブームの喫茶店巡りばかりしていたところ昭和レトロな味覚にすっかりハマってしまい、気づけばパンチのある激辛グルメや見た目のかわいいカラフルスイーツよりも断然、「素朴グルメ派」になっていました。
そこで今回は、優しくて懐かしい味のグルメに出会える都内のオススメのお店を2つ、ご紹介したいと思います!

愛され続ける老舗のコッペパン!「山田製パン」

八王子駅からバスに揺られること12分。道路の脇にぽつんと立っているバス停のすぐ目の前にあるのが、昭和13年(1938年)創業の手作りコッペパンのお店、「山田製パン」です。

事前にネットで調べていたため、中に挟むジャムやクリームの種類は何にしようか、などとワクワク考えながら訪れたのですが、到着したのが午後4時頃ということで、商品棚には数個のパンしか残っていませんでした。

残っていた中から友人とそれぞれ1つずつ、気になる味のコッペパンを選んでお会計をしようとした際に、 「もう今日は、ここに並んでいる分しかないですか?」と、一応お店の方に尋ねてみたところ、 なんと「好きな味を言ってもらえれば、すぐにお作りできますよ。」とのこと。

そこで 「ブルーベリージャム」のコッペパンを追加で注文すると、お店の方はくるりっと後ろを向き、そばにあった引き出しのようなところからコッペパンを1つ、ひょいっと取り出して、そのままたっぷりのブルーベリージャムを塗ってくれました。あまりにも突然ふかふかの美味しそうなコッペパンが現れたので、私達にはその引き出しがまるで、四次元ポケットのような夢の道具に思えました。

お店はこじんまりとした売り場の奥に作業場が見えるだけで、イートインコーナーはなく近くに何か座って食べられる公園でもないかとGoogle Mapsを開いてみましたが、それらしきものは見当たりません。

それでは、来る途中にバスで通った川原で食べようか。ということになり、思いがけずこんなにものどかなおやつタイムに。私はシンプルに、ピーナッツクリームを選びました。

なんて美味しそうな、ふっくらとした形!まるで絵本に登場するパンのようです。中身のピーナッツクリームの量も絶妙で、甘さを主張しすぎず、あくまでパンの味を引き立てていました。しかもこんなに大きくて素朴なパンなのに、最後まで全く飽きがきません。これは70年以上愛されているのも納得の美味しさですね。


受け継がれた優しいお菓子とコーヒーを「茶房 武蔵野文庫」

吉祥寺駅から300mと少し歩いた場所にある、雰囲気ある喫茶店、「茶房 武蔵野文庫」。

このお店は、かつて早稲田大学の近くにあった「早稲田文庫」というお店で学生時代から働いていたという方が、そのお店が惜しまれながらも35年の歴史に幕を閉じた後の1985年、この土地で始めた喫茶店だそうです。

メニューには「早稲田文庫」を経営していた夫婦から受け継いだ、「焼きりんご」や「レモンケーキ」などが今も残っており、「こけもものゼリー」なんていう、珍しくてなんだかジブリ映画に出てきそうなお菓子まであります。

ものすごく悩んだあげく、今回は「ボーネントルテ」というおからのケーキを頼んでみることに。食べ物を例えるのに適切かはわかりませんが、その優しい黄色と、しっとりと溶ける質感はまさに、スポンジボブでお馴染みの「海綿」といったところでしょうか。コーヒーと一緒に、もったいなくて大事に少しずつ少しずつ食べたくなる、優しい美味しさです。

こちらの食器は福岡県の小石原焼というものを使用しているそうで、店内ではその「用の美の極致」と称された、ほっと落ち着く見た目でありながら使い勝手のいい器の販売もされていました。お家でもこの雰囲気を味わえると思うと、欲しくなってしまいますね。


以上、昭和レトロがマイブームな私の、オススメのお店とお気に入りグルメをご紹介しました。

最先端のフォトジェニックなグルメやスイーツもいいですが、たまには長く人々から愛され続けている、素朴で懐かしい味を求めてお出かけするのもいかがでしょうか。

 

このしおりのライター

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