バルト三国(エストニア、ラトビア、リトアニア)旅で、是非とも訪れたいと思っていた地、それはリトアニア最大の巡礼地、The Hill of Crosses(十字架の丘)です。
起点となる街シャウレイ
十字架の丘はシャウレイの北12キロの場所にあります。
シャウレイのバスターミナルから15分、バス停から歩いて15分、バスは1時間に1本あるかないかなので事前にスケジュール確認が必要です。
移動の都合上、シャウレイに前泊し、翌朝訪問することにしました。
何もないところに突然現れる十字架の丘
本当に何もないところ。
のどかな牧草地に、名もなき丘に、おびただしい数の十字架が建ち並んでいます。
無言の抗議
発祥は定かではありませんが、ロシアの圧制により処刑された人たちや、シベリアへ流刑されたリトアニア人たちを悼んだ人々がひとつひとつ持ち寄り、無言の抗議として十字架を建て始めたのが十字架の丘のきっかけと言われています。
増え続ける十字架
旧ソ連軍がブルドーザーで撤去したことも幾度かあり、それでも再び十字架が集まり、いつしか現在のような数になったそうです。
すでにその数は5万にもおよび、現在も日々増え続けています。
祈りの深さ
悼み、無言の抗議、そして現在では人々の願いや災害、災難への哀悼の意が込められ建ち増える十字架。
人々の祈りの深さを感じ、ただただ平和を祈るのみです。
悲しみの丘
「リトアニアの十字架の手工芸とその象徴」の一つとして、2001年ユネスコ無形文化遺産に登録されました。
現在は十字架だけではなく、イエスや聖母マリア像、ロザリオなども置かれるようになっています。
十字架の丘から延びる道
この道が、人々の祈りをのせて、平和な世の中に続くことを祈るばかりです。