こんにちは、しのわずりです。
湯上がりに浴衣着て歩くのが心地よい季節がやってまいりましたねぇ。
☘道後温泉
愛媛県松山市にある道後温泉は、兵庫県の有馬温泉、和歌山県の白浜温泉と並ぶ日本三古湯のひとつで、596年に聖徳太子が訪れたとか、世界最古の長編小説『源氏物語』では「伊予の湯桁(ゆげた)」の名で二度登場したりとか、歴史に登場する温泉です。
夜になれば幻想的な夜景に変化する古風な外観は、ジブリ映画『千と千尋の神隠し』で湯婆婆が営む湯屋『油屋』のモデルの一つに数えられています。
かつての道後温泉夜景
☘正岡子規と夏目漱石
正岡子規(1867~1902)は江戸時代末期、松山市に生まれました。
東京へ進学し、第一高等中学校の同級生として夏目漱石に出会い友情を育みました。
新聞社に入社して記者として日清戦争に従軍した子規が病気を悪化させて病気静養のため帰郷して仮寓したのが、松山中学校の英語教師として赴任していた漱石が下宿していた愚陀佛庵です。
道後温泉周辺には二人の所縁の印があちこちに見られます。
正岡子規像
漱石坊ちゃん之碑
『坊っちゃん』は漱石自身が愛媛の松山中学に教師として赴任した経験をもとに書かれた小説で、作中に温泉も登場しています。
坊っちゃんカラクリ時計
坊っちゃん列車
☘道後温泉2022
道後温泉がここ数年営業しながら保存修理工事を行っているのは、数年前に行った時にちょうど始まる直前だったので知っていました(現在は、1階のお風呂は入れますが、2階と3階の休憩室の利用は休止しています)。
今年訪れてびっくりしたのは、後と前、立つ場所によって外観ががらりと変わってしまっていたことでした。
山田まんじゅう側から見るとそんなにわからないのですが、
山田まんじゅう側から見る道後温泉
一六タルトから見ると、サイケなバリケードに覆われています。
一六タルト側から見る道後温泉
ぐるりと回ってみると、
脚をケガして苦しんでいた一羽のシラサギが温泉を見つけてケガを癒したという温泉発見の伝説がモチーフとなった本館の屋根に飾られたシラサギがデザインのようです。
バリケードに描かれている絵なので、もしかしたらどんどんデザインは変わっていくのかも知れません。
道後温泉にちなんで作られた道後銘菓道後夢菓子噺
☘道後温泉周辺の喫茶
今しか見ることのできない温泉の風景を老舗甘味と共に楽しんでみませんか?
・山田屋まんじゅう
創業慶応3年(1867年)山田屋まんじゅうのまんじゅうの始まりは一泊の御礼として巡礼者が教えた饅頭の作り方。
これを一子相伝で150年以上、製法が受け継がれています。
山田屋まんじゅうカフェ茶楽では夏目漱石の『草枕』をイメージしたしずく茶と共に看板菓子の山田屋まんじゅうなどの和菓子を楽しむことができます。
また、四国の3大黒茶(愛媛の天狗黒茶、高知の碁石茶、徳島の阿波晩茶)も。
この日は、ほうじ茶プリン(お茶付き)、そして山田屋まんじゅうを。
日本茶専門カフェ茶楽(山田屋まんじゅう道後温泉店)
山田屋のほうじ茶プリン&山田屋まんじゅう
・一六タルト
江戸時代初期、松山藩主がポルトガル人から教わり家伝とされた南蛮菓子製法。
明治以降市井に伝わりました。明治16年創業一六本舗の一六タルトが有名です。一六茶寮窓際から道後温泉が一番良く見えます。
一六茶寮から見る道後温泉と一六タルト&坊っちゃん団子
・坊ちゃん団子
小説『坊っちゃん』に大変美味しい団子として登場した団子はこの小説をきっかけに坊っちゃん団子と名付けられました。
基本形は三色(上から抹茶、卵、小豆)を串刺しにしたもので、いくつもの製菓店で作っています。
道後温泉前のおみやげどころ道後りらっくまの湯店舗横では坊っちゃん団子と記念写真が撮れますよ。
りらっくまと坊っちゃん団子
道後温泉前にあるおみやげどころ道後りらっくまの湯
りらっくまの湯撮影スポット
小道具のなかに坊っちゃん団子
想像していたのと異なる風景こそ旅の記憶に残りますね。
特別な趣向に出会えるかも。皆さんも自分の特別な風景を見つけて下さい^^