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2020-11-24

【奈良】日本国はじまりの地で、古代ロマンあふれる古墳にコーフン旅行

“日本国はじまりの地”と言われている奈良県の橿原・飛鳥は、古代ロマン感じる古墳や由緒ある寺社などがひしめく魅力的なエリア。

今回、そんな橿原・飛鳥エリアで開催される日本旅行のツアー『古墳シンガーまりこふんと行く、橿原(かしはら)飛鳥の古墳にコーフン旅行』を体験してきたので、ツアーで巡った素敵な古墳の一部をご紹介します!



日本最大級の石室を持つ方墳「石舞台古墳」

国営飛鳥歴史公園内にある日本最大級の石室を持つ方墳「石舞台古墳」。石舞台古墳の一番の見どころは、幅約3.5m、奥行7.7m、高さ4.7mの日本最大級の玄室で、中に入ることもできます!玄室内は岩の間から光が差し込み、とても神秘的な雰囲気です。


丁寧に削られ、磨かれた岩々が積み上げられている姿は圧巻!大きな岩に目がいきがちですが、大きな岩の間の小さな岩も注目ポイントです。この小さな岩こそが石舞台古墳の要で、全体のバランスをとる重要な役割を担っているのだそう。


一般的に「石舞台」という名前の由来となったと言われている巨大な天井石は、写真右側が約64t、左側が約77t。こんなにも大きく重い岩をこの地まで運んだ当時の人々の努力に思いを馳せながら見学すると、より石舞台古墳のすごさを感じられることでしょう。



住宅街にひっそりとある「岩屋山古墳」

近鉄・飛鳥駅の近く、住宅街の中にある「岩屋山古墳」。古墳の上に生えているのは桜で、春には桜と古墳の美しいコラボを見ることができます。

鍵などはかかっておらず、無料で入れるのも岩屋山古墳の魅力のひとつです。


石舞台古墳以上に丁寧に削られ、磨かれた岩が積み上げられています。当時の道具でここまで綺麗に削るのは相当な時間と労力が必要だったことでしょう。


古墳の上からは飛鳥の街並みや山々を一望することができます。



貴重な石棺が残る「小谷古墳」

橿原市鳥屋町の道なき道を進んで行くと突如現れる「小谷古墳」。あまりにも周りの自然と一体化しているので、注意して歩いていないと古墳だと気づかずに通り過ぎてしまいそうになります。

普段は鍵がかかっていて石室内に入ることはできませんが、このツアーに参加すると、中に入って貴重な石棺を見ることができます!


小谷古墳の石棺は一部破壊されており、盗掘のあとが今でも痛々しく残っています。

石室奥の岩に灰色の模様がありますが、この模様こそが飛鳥の地で採れた「飛鳥石」である証拠。他の古墳でも使われているので、古墳に飛鳥石が使われているかどうか見るのも古墳の楽しみ方のひとつです。



約600基もの古墳が群集する「新沢千塚古墳群」

橿原市川西町を中心に広がる、大小約600基もの古墳が群集する「新沢千塚古墳群」。新沢千塚古墳群の古墳には名前がついておらず、115号墳や126号墳など番号なので少し覚えづらいかも...。写真は115号墳から撮ったもので、ここからだけでも5〜6基の古墳が見えます。

古墳に登ることができますが、下るときは要注意!斜度は急な古墳もあるので気を抜いていると転んでしまいますよ(編集部はしっかり転びました...)。


新沢千塚古墳群の代名詞とされているのが「126号墳」。126号墳が代名詞とされている理由は、出土した副葬品がすごいから!ペルシャ地方や朝鮮半島からシルクロードを通じてもたらされたガラス碗や皿などの煌びやかな副葬品は、国の重要文化財に指定されています。



教科書でよく見る有名壁画がある「高松塚古墳」

国営飛鳥歴史公園内にある有名古墳「高松塚古墳」。飛鳥の名を全国区にし、明日香を保存するきっかけとなった立役者です。高さ5mの二段式の円墳は、プリンみたいな見た目で可愛らしい!


高松塚古墳とセットで訪れたいのが、ツアーでも訪れる「高松塚壁画館」。高松塚古墳を一躍有名にした彩色壁画の現状模写などが展示されています。その他にも高松塚古墳から出土した海獣葡萄鏡などの貴重な副葬品も見ることができますよ(※本来は館内撮影禁止)。


壁画の中でも西壁に描かれている「女子群像」は、教科書にも載っている有名壁画なので必見です!女子群像に描かれている女性の服の前合わせはどっち?体型は?など細かいポイントに注目してみてください。



古墳になる予定だった?「益田岩船」

橿原市貝吹山にある石造物「益田岩船」。東西約11m、南北約8m、高さ約5mもの巨岩!人と比べると大きさがよくわかります。こんなにも大きな石造物なので、江戸時代から名所として親しまれていたのに、何かわかっていないという不思議なものです。


益田岩船を見るためには、険しい山道を5分ほど歩く必要があります。階段があるとはいえ、歩きづらい道が続くので歩きやすい靴で訪れるのがおすすめです。


益田岩船は、“古墳になる予定だった”ものと言われており、正確には古墳ではありません。なぜ古墳にならなかったのか...ヒントは「石の上面に開けられた2つの穴のうち片方にだけに溜まった水」と「側面の亀裂から流れ出る水」です。

益田岩船が古墳の石室だった場合、入口がふたつあるタイプの古墳ということになります。これは斉明天皇のお墓と言われている「牽牛子塚(けんごしづか)古墳」と同じタイプ。益田岩船もかなり高貴な人を埋葬するためのものだったのかもしれません。ロマンがありますね。



初代天皇が眠る「神武天皇御陵」

日本の初代天皇・神武天皇が眠る「神武天皇御陵」。周囲には森が広がっており、とても神聖な雰囲気が漂っています。入り口から御陵まで続く約300mの参道には、玉砂利を踏む音と木々のざわめきだけが響きます。


正面の鳥居をくぐれるのは天皇のみで、一般人はこの鳥居より先に立ち入ることはできません。奥にあるという神武天皇の御陵を思いながら鳥居の前で手を合わせたくなる、そんなスポットです。



古墳は知識がないと楽しめない、面白くないものというイメージがありましたが、実際に足を運んでみるとそれぞれの古墳が持つ面白い特徴に気づくことができました。
いろいろと教えてもらえるツアーに参加すると、古墳の歴史や注目すべきポイントなどが分かってよりいっそう楽しめるかも!



ツアーの予約はこちら↓
>>『古墳シンガーまりこふんと行く、橿原(かしはら)飛鳥の古墳にコーフン旅行』
ツアーは【12月5日出発】【12月12日出発】【1月16日出発】【1月30日出発】の計4回開催予定。




このしおりのライター

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