世界の工場見学シリーズ第2弾です。2019年のゴールデンウィークに1週間ほどスリランカを旅行しました。今回はその時に訪れた観光地の中で特に印象に残ったヌワラエリヤにある紅茶工場をご紹介します!
ヌワラエリヤについて
スリランカと言えば、紅茶が有名ですよね!ピンと来ない方もセイロンティーという名前は聞いたことがあるのではないでしょうか?セイロンはスリランカの旧国名です。
ヌワラエリヤはスリランカを代表する紅茶の産地の1つです。標高1800m以上にあるため、植民地時代に避暑地としても発展してきました。街中には郵便局などのイギリス風の建物が多く残っています。一方、街を少し離れると美しい茶畑が一面に広がっていて、見事な絶景となっています。
▲ 郵便局。
▲ 茶摘みに勤しむ人々。ガイドさん曰く、女性は丸一日作業を続け、男性は半日作業してその後は別の仕事に行くのだそう。
いざ工場へ!
ヌワラエリヤには見学可能な紅茶工場が多数あります。今回はガイドさんおすすめの「Glenloch Tea Factory」へ。後ほど紹介しますが、この工場で売られている「The Golden Flush」という紅茶がお気に入りということでした。特に予約とかしなくても、駐車場に車を止めるとすぐにスタッフが現れて、見学路へ案内してくれました。
▲ 工場外観。まずは階段を登って2階へ行きます。
▲ 2階では萎凋という茶葉を萎れさせる工程を行っています。
▲ 萎凋以降の工程は主に1階で行います。残念ながら、僕が訪れた時は動いていませんでした……。
▲ 発酵が終わった茶葉を乾燥させる乾燥機。
▲ 茶葉を色によってより分ける機械。
▲ 袋詰めしていきます。
工場内では作業の様子を間近に見ることができます。写真も自由に撮ることができました。日本の工場見学とは違って、おおらかな感じがスリランカらしいですね。
紅茶の種類
▲ ガイドに許可を頂いて、落ちてた茶葉をもらいました。
新芽の部分はチップと言います。この新芽を加工して作られるのがシルバーチップスやゴールデンチップスと呼ばれる非常に希少で高価な紅茶です。「Glenloch Tea Factory」ではゴールデンチップスを使った紅茶を「The Golden Flush」という商品名で販売しており、僕がお世話になったガイドさんのお気に入りです。
新芽のすぐ下にある葉がオレンジペコー(OP)です。オレンジペコー(OP)を砕いて少し細かくしたものがブロークンオレンジペコー(BOP)、さらに細かくしたものがブロークンオレンジペコーファニングス(BOPF)と呼ばれます。
ちなみに、茶葉を発酵させないものがグリーンティー(緑茶)になります。
紅茶の試飲
工場見学後は紅茶の試飲ができます。
▲ 4種類も試飲できました!
Green Teaは緑茶だけあって、懐かしい味わい。シルバーチップスを使って淹れられたホワイトティーは白湯とまでは言いませんが、とっても薄い味。ガイドさんが言うには、薬として飲むこともあるそう。「The Golden Flush」は香りも味も弱く感じました。良く言えば上品な感じ。BOPFが一番紅茶らしい味がして、僕の口には合いました。あぁ、なんとも悲しい貧乏舌……。
併設のカフェでケーキを購入できます。せっかくなので、ゆっくりティータイムを楽しみましょう。
▲ ケーキ、おいしい!花より団子 笑。
お土産コーナーもあるので、気に入った紅茶があれば買って帰ることができます。僕は結局「The Golden Flush」を購入。他では手に入りにくいらしいので。
▲ 「The Golden Flush」。木箱に入っていて、高級感あふれる。
紅茶列車に乗ろう!
さて、ヌワラエリヤへは自動車でも行けますが、列車で行くのがおすすめです。世界遺産の街キャンディから乗るのが観光客には一般的で、ナーヌ・オヤ(ヌワラエリヤの最寄駅)まで大体4時間ぐらいで到着します。スリランカの鉄道は植民地時代に紅茶を運搬するために作られたもので、紅茶列車とも呼ばれています。茶畑を縫うように走る列車から見える景色は素晴らしかったです。
▲ 景色がとてもきれい。晴れていればもっときれいだったかな?
終わりに
2019年のスリランカと聞いて、同年の4月に起きた痛ましいテロを思い出した方も多いかもしれません。僕もツアーがキャンセルできなかったので、最初は不安を抱えたままの旅行でした。しかし、ヌワラエリヤは本当に雰囲気がよく、おいしい紅茶のおかげもあってとてもリラックスして過ごすことができました。
紅茶の茶葉を作っている工場は日本では珍しいと思うので、スリランカにお越しの際は是非訪れてみてください。