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2019-03-30

【小笠原】北から南までぐるっと探検!「母島」の観光スポットめぐり


こんにちは、オルカです。私の出身地は、東京から南に1,000km離れた小笠原諸島。
今回は私が住んでいた「父島」から、さらに50km南にある「母島」に行ってきたので、島内のオススメスポットをご紹介したいと思います!

ちなみに、父島には1〜2年に一度のペースで帰っているのですが、母島に上陸するのは10年ぶり。当然島内の様子はうろ覚え…ということで、小笠原の観光情報が載っているアプリ「めぐるっと」を利用してみました。




見逃し注意!「ははじま丸」ではホエールウォッチングを楽しもう!

本土から父島へは、「おがさわら丸」で24時間の船旅。母島に行くには、父島から「ははじま丸」に乗船し、さらに2時間かかります。

今回は午前11時に「おがさわら丸」から下船し、1時間後に出港する「ははじま丸」に乗り換えるというスケジュール。父島に着いてすぐ、桟橋で売っているお弁当を買い、1日ぶりにして束の間の陸地を堪能(?)しました。ははじま丸は事前予約ができないので、チケット購入と乗船手続きも、この時間内に済ませます。

ははじま丸は別名「ホエールライナー」。冬〜春はちょうどザトウクジラが小笠原にやってくるシーズンなので、船上ではホエールウォッチングをして過ごすのがオススメです。片道たった2時間の航路ですが、今回は行きも帰りもクジラに遭遇! 甲板に出ていると観察しやすいですが、意外と室内の窓からもバッチリ見ることができました。




1日目は、戦前の集落「北村地区」を探検!

母島到着後は、宿に荷物を置き、さっそく島内を探検しに出かけます。

回るルートを決める際は、各観光スポットの位置関係を「めぐるっと」で確認しておくと便利! 1日目は、島の北側にある「北村小学校跡」と「北港」に行くことにしました。

島内では、車や原付のレンタルをすることが可能です。ただ山道は急なカーブも多いので、普段運転しないのであれば、車で島内を巡るツアーに申し込むのがオススメ。日帰り滞在でも、効率よく母島の名所を回ることができます。

さて、原付をひたすら北に向かって走らせた私は、「北村小学校跡」に到着。ははじま丸の発着する沖港周辺には民家や商店が集まっていますが、集落を外れるとすっかり人の気配がなくなるため、20分ほどのツーリングがめちゃくちゃ長く感じました…。

「北村小学校」が開校したのは1887年(明治20年)。戦前の母島には「沖村」と「北村」2つの集落があり、1944年の強制疎開まではこの北村地区にも人が住んでいたのだそう。小学校跡には現在ガジュマルが覆い茂っており、わずかに石段や門柱が残っています。しばらく立ち止まって、この場所が賑やかだった時代を想像してみました。


さらに島の北側へと進むと、行き着いたのは「道路終点」の標識。その先に広がっているのが、母島北端の入江「北港」です。戦前は東京からの定期船も寄港していたそうですが、現在はシュノーケリングスポットとなっているよう。もう少し暖かくて、一人じゃなかったら泳ぎたかった…。

ちなみに島の北側にくると、ケータイは完全に圏外です。移動中に地図を見たい場合は、出発前にダウンロードしておくといいでしょう。

道路沿いには、こんな可愛らしい標識も立っています。

上が「アカガシラカラスバト」下が「ハハジマメグロ」で、どちらも小笠原にしか生息しない固有種。山道はとっても静かなので、足を止めて、自然の音に耳を澄ましてみるのも楽しいですよ。


宿への帰り道では、「新夕日ヶ丘」で原付を止め、しばし夕暮れの景色を堪能。日々の疲れがじわじわと癒されていく気がしました。




2日目は、都道最南端から絶景スポットへ!

2日目はまず、島の南側へ出かけました。

最初に訪れたのは、「御幸之浜展望台」。真っ青な空と海がどこまでも広がっていて、まるで地球を独り占めしているみたいな感覚になりました。眼下に広がる海は特別保護地区と海中公園になっていて、シュノーケリングのスポットでもあるんだそう。


さらに島の南へ南へと進み、やって来たのは「都道最南端」! ロータリーの先には山道が伸びており、「南崎」「小富士」「蓬莱根・ワイビーチ」に続いています。


時間的にすべてを回るのは厳しかったため、今回は「めぐるっと」に掲載されている写真が特に印象的だった「蓬莱根」へ行くことに。どこも眺めが綺麗な場所なので、究極の選択でした…。

鮮やかな緑のジャングルを歩くこと、30分ほど。

パッと視界が開けたかと思うと、目の前に現れたのは、透明度抜群の海!沖へ行くほど青色が濃いグラデーションになっていて、うっとりするほど綺麗です。
(道沿いに歩いて来ただけですが)幻の場所を見つけた探検家のような気分になりました。




出港前のオススメは「歩いていける観光スポット」めぐり

「蓬莱根」を堪能したあとは、14時発のははじま丸に乗り遅れるといけないので、集落に戻ってきました。

ここからは、めぐるっとの「歩いていける観光スポット」コースを参考に、散策してみることに。

コースの出発地に選んだのは「ロース記念館」。ここは、母島特産の「ロース石」で造られた、入場無料の郷土資料館です。「ロース石」は明治時代に母島の開拓に貢献したドイツ人、フレデリック・ロースさんが発見した石。熱に強くて加工しやすいことから、かまどや火鉢、七輪に使われていたそうで、記念館にもロース石でできた流しなどが展示されています。小さな資料館ですが、母島の歴史に触れられる面白いスポット!


続いてやって来たのは、街の端っこにある広場「脇浜なぎさ公園」。海のほうに目をやると、波打ち際に何やら生き物の影が見えたので、近づいてみると…

わっ、サメがいっぱい!!
でもご安心を。このネムリブカは、おとなしい種類のサメなんです。水が綺麗なので、透き通ってよく見えます(笑)サメが固まっていないエリアには、泳いでいる人の姿も。堤防の内側であれば、海水浴も楽しめる遠浅の海です。


「脇浜なぎさ公園」の端にある階段を上ると、沖港を見渡せる「鮫が崎展望台」に着きます。ここは、ははじま丸が入出港する様子を眺めたり、冬〜春はホエールウオッチングをしたりするのにもぴったりな場所。せっかくなら手ぶらで行くより、カメラや双眼鏡を持って行ったほうが楽しめそう。長時間太陽に当たるときは、日焼けに注意です(3月でしたがサンダル焼けしました)。


街の観光スポットをめぐり終えたら、沖港船客待合所に戻って乗船の手続きを忘れずに。館内ではお土産も販売されているので、時間に余裕を持って行くといいですよ。

ははじま丸の出港時は、島の方たちだけでなく、水で描かれた島の生き物と、クジラのぼりもお見送りしてくれました。



豊かな自然に覆われた母島は、静かにゆっくりと時間が流れている場所。都会の喧噪や日々の悩み疲れも忘れて、じわじわと心が癒されていきます。父島から日帰りで行くこともできる島なので、小笠原旅行の際はぜひ足を運んでみてください!


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このしおりのライター

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