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京都のもう一つの顔。“海の京都”の絶景スポット「かぶと山展望台」

「京都」といえば、祇園や嵐山などのある「京都市」を思い浮かべる方がほとんどでしょう。歴史ある寺社や、古き良き日本の街並み。何度でも行きたくなる場所ですよね。

しかし、京都の魅力はそれだけではありません。




京都のもう一つの顔、“海の京都”

京都府の日本海側には、京都市内とはまた違った魅力がいっぱい。

日本海に面した京都府北部エリア(宮津市・京丹後市・舞鶴市・福知山市・綾部市・伊根町・与謝野町)は“海の京都”と呼ばれており、自然豊かな風景が広がっています。中でも京丹後市は、“神の箱庭”と表現される美しい土地。

今回はそんな京都府北部の京丹後市から、絶景が楽しめるスポットをご紹介したいと思います。


やってきたのは、京丹後市久美浜町の「かぶと山(兜山)」。

久美浜湾の南東部に位置する標高191.7mの美しい山で、山全体が山陰海岸国立公園の特別地域に指定されています。また、この山にはキャンプ場や長いすべり台などの遊具を備えた「かぶと山公園」があり、子連れでのお出かけにもぴったり。私も子どもの頃、かぶと山公園へときどき遊びに来ていました。

そんなかぶと山の山頂には展望台があり、久美浜湾と日本海の絶景が楽しめるんです。





「かぶと山展望台」へのアクセス

◎ 電車で行く場合

「かぶと山展望台」の最寄駅は、京都丹後鉄道 宮豊線の「かぶと山駅」。改札も券売機も無い、小さな無人駅です。電車は1時間に1本程度しか来ませんので、あらかじめ時刻表をチェックしておきましょう。

駅からかぶと山の麓までは徒歩10〜15分。麓から山頂の展望台までは20〜30分のプチ登山です! 登山といっても道は舗装されており、特別な装備は必要ありません。


◎ 車で行く場合

車で行く方は「かぶと山公園」の無料駐車場に車を止め、そこから20分ほど歩いて山頂の展望台へ向かいます。

麓の大きな車道から山頂まで続く細い道(上の写真)がありますが、2019年1月現在、この道は車で通ることが不可となっているので注意してください。





絶景!「かぶと山展望台」からの眺め

プチ登山、というよりお散歩感覚で、自然に癒されながら登ることおよそ20分。ついに山頂の展望台へ到着!

景観によく馴染んでいるこの展望台は、数年前にリニューアルされたものです。まるで久美浜湾の上に浮かんでいるみたい・・・!


ぐるっと回って景観を楽しめるようになっています。


どこか懐かしく感じる、展望台からの眺め。

右手にはパッチワークのような田畑が広がっています。


手前が久美浜湾、奥に見えるのが日本海で、それらを区切る線のような陸地は「小天橋(しょうてんきょう)」と呼ばれる砂州。日本三景の一つである「天橋立」に似ていることから、小天橋と呼ばれているそうです。





久美浜湾に浮かぶコレは何?

展望台から、久美浜湾に何かがたくさん浮かんでいるのが見えました。形からして舟ではなさそう。一体何が浮かんでいるのでしょうか・・・?



気になって調べてみたところ、これは牡蠣の養殖をするための筏(いかだ)なんだそうです!

久美浜湾は小天橋で閉じられているため一年中波が穏やかで、古くから漁港として発展してきました。湾内の波が穏やかなことに注目した地元の方が、昭和12年に牡蠣の試験養殖に成功。昭和25年頃から牡蠣棚養殖が始まり、今でも盛んに行われているのだとか。


久美浜湾に牡蠣の養殖筏が浮かぶ風景は、「久美浜湾と牡蠣の養殖景観」として京都府の文化的景観に登録されています。

絶景を見るという目的でここまで来ましたが、思いがけず、この地域の地形や産業についても知ることができました。(牡蠣を食べ損ねたのが心残り)





“海の京都” を訪れてみませんか?

京都市内の有名観光スポットは修学旅行生や増え続ける観光客でごった返しており、「京都は人混みに疲れる場所」なんてイメージをお持ちの方もいらっしゃるかもしれません。

そんな方はぜひ、日本海に面する京都府北部、“海の京都” を訪れてみてください。ゆっくりと流れる時間、広い空と美しい海、都会にはない空気が待っていますよ。




このしおりのライター

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