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2018-07-26

【滋賀】これぞ大人の社会科見学! ドラマのロケ地にもなった「藤居本家」の酒蔵へ


日本一の湖・琵琶湖を抱く滋賀県は、日本酒の原料となる「水」と「米」に恵まれ、古くから酒造りが盛んな地。県内には30以上の蔵元が存在し、それぞれこだわりを持って日本酒を製造しています。

今回お邪魔したのは、滋賀県東部の愛荘町(あいしょうちょう)に位置する、天保2年創業の蔵元「藤居本家」さん。宮中にお酒を献上するほどの蔵元で、国の登録有形文化財にも指定されている立派な酒蔵を見学させていただきました!




ドラマのロケ地にもなった、「藤居本家」の酒蔵がすごい!

江戸時代から代々酒造りを家業としてきた藤居本家は、宮中祭祀の一つ、新嘗祭(にいなめさい)の御神酒を献上するほどの格式をもつ蔵元。

先代が設計を手がけたという総欅造りの酒蔵は、国の登録有形文化財に指定されており、昔ながらの酒蔵の雰囲気をたっぷりと味わえます。そのスケールの大きさやユニークな建築法も注目を浴び、建築関係の方も多く訪れるのだとか。

歴史ある酒蔵では過去に、NHK朝の連続テレビ小説『甘辛しゃん』や、伊藤英明さん主演のドラマ『リキッド 〜鬼の酒 奇跡の蔵〜』の撮影も行われました。

そんな藤居本家の酒蔵、実は誰でも気軽に見学できるんです!




酒蔵見学ツアーは無料! 参加するには?

藤居本家では、“酒造りや日本酒への理解を深めてもらえれば” との想いから、無料で酒蔵見学や試飲を受け付けておられます。

酒蔵見学は年末年始を除いて年中無休。9時〜17時の間に見学することができます。必ず、見学希望日の7日前までに予約しましょう! WEBから予約が可能となっていますので、詳細は公式サイトをご確認ください。

>> 酒蔵見学について(「藤居本家」公式サイト)




実際に、酒蔵を見学させていただきました!

案内してくださったのは、七代目当主・藤居鐵也さん。
国の登録有形文化財に指定されている「東蔵」の内部を見学させていただきます!


重厚感のある扉が開くと・・・

大きなタンクや木桶が静かに並ぶ、薄暗い蔵の中。大正時代に建てられたという歴史ある酒蔵の雰囲気に、ワクワクが止まりません。まるでタイムスリップしたような気分・・・!



● 仕込み水の試飲体験

まずは、実際に酒造りに使用されているという仕込み水を試飲させていただきます。

一口飲んでビックリ。こんなにも「まろやか」という表現がしっくりくる水は飲んだことがありません。こちらで酒造りに使用されているのは、鈴鹿山系愛知川(えちがわ)の伏流水。100年以上前の雪や雨が大自然のフィルターで濾過され、こんなにも繊細で美しい水となって出てくるのだそうです。



● 釜場

続いては、酒米20俵(1200kg)を蒸すことができる巨大な甑(こしき)の前で、こだわりの酒米について解説してくださいます。

“地元のお米を使ってこそ地酒” と話す当主。藤居本家では代々、滋賀県産のお米のみを使用しているそうです。良質な「水」と「米」に恵まれた、日本酒造りに適した土地であることがよく分かりました!



● 仕込み蔵

こちらは、先ほどの釜場で蒸したお米に、水と米麹を加えてお酒を仕込む「仕込み蔵」。日本が誇る醸造文化、日本酒の仕込みや発酵の仕組みについて詳しくお話を聞くことができます。

日本酒(SAKE)が世界から注目を集めていることは耳にしたことがあっても、なぜ注目されているのかは意外と知らない方が多いのではないでしょうか?

日本酒は、日本の国菌に認定されている「麹菌(こうじきん)」と、アルコールを生み出す微生物「酵母菌(こうぼきん)」が上手く働くことによって造られます。名前は似ていますが、この2つはまったく働きの違う菌であり、これらを同じタンクの中で同時に扱う技術は世界でも稀。

造るには高度な技術が必要(そして美味しい!)というわけで、海外からも注目されているんですね。

また、適量の日本酒を楽しむことで、健康や美容にも嬉しい効果があるとか。当主のお話を聞くうちに、日本酒が飲みたくなってきました・・・!



● 貯蔵庫

最後は「貯蔵庫」へ。ここは、お酒が最適な環境で熟成の眠りにつけるよう設計されています。

樹齢700年のケヤキの巨木を中心とした空間に、巨大なタンクがずらりと並ぶ光景は圧巻! 酒蔵見学ツアーは大の日本酒好きばかりが参加するイメージですが、こちらは蔵そのものが非常に見ごたえのある建物なので、日本酒を普段あまり飲まない方でも楽しめるのではないでしょうか。




日本酒の飲み比べも!

酒蔵見学後はお店に戻り、お待ちかねの試飲タイム!
ちなみに、こちらの建物も樹齢700年のケヤキの巨木を中心とした立派な造りです。

素敵なお庭を眺めながら、美味しい日本酒を味わうことができますよ!


「こんなに飲んで良いの!?!?」と驚くほど、ずらりと並べられた日本酒。この中から好きなお酒を選んで、好きな量を試飲できるのです。

酒蔵見学に参加していない方でも、購入前に試飲してそれぞれの味を比較することができるとのこと。代表銘柄「旭日(きょくじつ)」や「琵琶の舞」など、個性豊かな日本酒を飲み比べて自分好みの味を見つけましょう。それぞれのお酒の特徴やオススメの飲み方などは説明書きがあるので、日本酒初心者でも安心です。

こちらの「稲力(いなりき)」は、山田錦の親系統に当たる「滋賀渡船六号」という酒米を使用した純米吟醸。

稲丈が160cmを超える「滋賀渡船六号」は栽培が難しく、長らく生産が途絶えていました。しかし、農家の方の試行錯誤の末、残っていたわずかな籾種から収穫量を徐々に増やすことに成功。見事に復活を遂げ、“幻の酒米” と呼ばれています。

そんな珍しい酒米で造られた日本酒も試飲できるなんて嬉しいですね!





大人の滋賀観光プランはいかが?

▲ 近江八幡の風景 / 写真:「京都から40分! 水郷の町・近江八幡でのんびりと水の古都めぐり」(ライター:Bremen)より


歴史ある昔ながらの酒蔵で、日本が世界に誇る「日本酒文化」を学ぶことができ、非常に満足度の高い酒蔵見学ツアーでした。

藤居本家から電車とバスを利用して40分ほどの距離には、「近江八幡」の古い町並みが保存された地域があります。カメラを持って歩きたくなるレトロな町並みで、小型の船に乗って景観を楽しむことも可能。藤居本家の酒蔵とセットで観光してみてはいかがでしょうか。

近江の豊かな自然に育まれた日本酒と、風情ある町並み。あなたも大人の滋賀観光を楽しんでみませんか?



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>> 京都から40分! 水郷の町・近江八幡でのんびりと水の古都めぐり(ライター:Bremen)


store紹介した場所

蔵元 藤居本家

place

滋賀県愛知郡愛荘町長野793
(GoogleMapで見るopen_in_new)
directions_transit
近江鉄道「愛知川駅」より徒歩15~20分 / JR「稲枝駅」より車で5分
access_time
通常 9:00~18:00 / 酒蔵見学 9:00~17:00(要予約)

このしおりのライター

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