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2018-06-02

【フィンランド】ヘルシンキ近郊の定番スポット10選


前回の記事で書かせていただいた、ロシアのサンクトペテルブルクにビザフリーで向かうため、フィンランドに数日間立ち寄りました。

4年前にヘルシンキだけ観光したことがあったのですが、前回とは季節も違い、天気も最高に良かったのでヘルシンキと周辺の都市をバスに乗って周遊しました!

この記事ではフィンランド南部にある、首都ヘルシンキを拠点にアクセスしやすい定番の観光スポットを10件紹介します。



●ヘルシンキ市内●

フィンランド湾に面した首都ヘルシンキは首都にしてはそれほど大きくはないものの、綺麗な街並みや銀座のようなデパート街があり、観光とショッピングには最適の街です。町中は徒歩でも回れますが、トラムやメトロなどの公共交通機関も発達しているので観光しやすい便利な街です。

写真はスオメンリンナ要塞に向かう船から撮影したヘルシンキの街並み。左にはヘルシンキ大聖堂、右にはウスペンスキー寺院が見えます。5月のフィンランドは日も長く、天気も抜群に良いので、観光するには素晴らしい季節でした。



1:ヘルシンキ大聖堂

ヘルシンキの中心部、元老院広場にある真っ白で巨大な大聖堂。無料で見学でき、内部も真っ白でシンプルな装飾になっています。広場の真ん中にはロシア皇帝アレクサンドル2世の像があり、ロシア帝国時代の影響が感じられます。

スオメンリンナ要塞に向かう港まで徒歩5分ほどのところにあり、トラムも何本か走っているため、アクセスは非常に便利です。元老院広場の向かいには日本人の方が働いているお土産屋さんもあり、ムーミングッズも充実しています。



2:ウスペンスキー寺院

北欧最大のロシア正教の教会で、ヘルシンキ大聖堂がある元老院広場から徒歩5分ほどでアクセスできます。小高い丘の上にあり、周辺の芝生の上では地元の若者たちがのんびりと日向ぼっこをしていました。

内部にはキリストと12使徒が描かれた宗教画があり、無料で入場できます。この他にもヘルシンキにはテンペリアウキオ教会という岩の中に造られたモダンな教会があるのですが、僕が行った日はイベントで入場できなかったので、この記事では割愛させていただきます。



3:スオメンリンナの要塞

ヘルシンキ最大の見どころが、世界遺産に登録されているこのスオメンリンナの要塞です。次に紹介するマーケット広場にある船着き場から公共フェリーで10分少々でアクセスできます。フェリーのデッキには自由に上がれるので船上からの絶景も楽しめます。

スオメンリンナに向かう公共フェリーは、ヘルシンキ市内の公共交通機関に乗り放題の1日券が使用可能です。24時間使用可能で9ユーロなので、フェリーに乗って2回ほどトラムやメトロを利用するだけで十分に元が取れます。

スウェーデンとロシアが戦った北方戦争やクリミア戦争などでは戦闘の要所であり、北欧最大の稜堡を持っています。第二次世界大戦以降は軍事利用が廃止されており、現在は要塞建築技術に関する博物館や小さな海水浴場があり、多くの観光客でにぎわっています。



4:マーケット広場

日曜以外の16時まで多くの露店が立ち並んでおり、ストリートフードや日用雑貨だけでなく、伝統工芸品や毛皮を扱う店も出ています。スオメンリンナに向かうフェリー乗り場の目の前にあるので乗船前に腹ごしらえをしてから行くのが良いかもしれません。

周辺は鳩やカモメなど、多くの鳥たちが飛び交っているので、店の上にはネットが張られています。フィンランド人は英語が堪能で親切な方が多いので気軽に食べ歩きを楽しめます。




●タンペレ近郊●

フィンランド第2の街で工業都市として発展した街ではありますが、とても小さく森と湖に囲まれた、雰囲気の良い地方都市です。ヘルシンキのバスターミナルから2時間半ほどでアクセスできます。

写真はタンペレの鉄道駅そばにあるネオビザンチン様式の正教教会。お世辞にも見どころが多いとは言えない街ですが、後で紹介するハメーンリンナの近郊にあるため、この街に1泊ステイしました。



5:ムーミン美術館

タンペレ最大の見どころは、やはりこのムーミン美術館でしょう。2017年6月にオープンしたばかりの綺麗な美術館で日本語の館内マップやガイド放送もあります。ムーミンの原画や各国言語の本だけでなく、作者のトーベ・ヤンソンが製作にかかわったムーミンの家の大きな模型もあります。

美術館内は残念ながら撮影不可でしたが、ムーミンの原画をもとにお絵かきできるアトリエコーナーもあり、家族で楽しめるアトラクションになっています。ミュージアムショップにはムーミングッズのラインナップが充実しているのですが、あまりの値段の高さに僕は断念してしまいました(笑)



6:Plevna(地ビールレストラン)

市内北部にある旧フィンレイソン工場内にあるビール醸造所兼レストランで、13種類の地ビールを味わえます。平日は夜中1時までオープンしており、周辺の治安も良いので安心して出歩くことができました。

ビールは一般的なピルスナータイプはもちろん、スタウトやIPA、ヴァイツェン(小麦のビール)など、種類は豊富でハーフパイントのグラスで4ユーロ前後からありました。味付けは全体的に甘めでしたがモルトの甘みが素直に感じられ、クラフト感のある出来で僕は割と好きでした。



7:ハメーンリンナ

ヘルシンキからタンペレに向かう途中にあり、シベリウスの生家があることで知られています。ヘルシンキ・ヴァンター空港からも直行バスに乗って1時間ほどでアクセスすることができます。

この街最大の見どころは中心広場から徒歩15分ほどのところにある、ハメーンリンナ城です。周辺には軍事博物館や歴史博物館といったミュージアムが複数あり、共通入場券で見学できます。内部は若干地味ですが、湖と青い空をバックに見た城は美しかったです。




●フィンランド南西部●

フィンランド第3の街であるトゥルクがある南西部は、夏場の時期だけオープンするムーミン・ワールドがあるなど、意外と見どころの多い地方です。フィンランド西海岸に面しているため、スウェーデンの雰囲気も漂う、落ち着いた街並みが多く残っています。

写真はトゥルク市内を流れるアウラ川の風景。川沿いにはたくさんのカフェや船上レストランが立ち並び、地元民や学生たちが週末の午後を楽しんでいました。



8:ラウマの旧市街

ヘルシンキから長距離バスで約4時間、トゥルクからバスで1時間半のところにあるのが、このラウマという街です。スカンジナビア半島最大規模の、中世のカラフルな木造平屋建築が約600棟残っており、世界遺産に登録されています。

手前に見えるのが街のシンボルである旧市庁舎、奥に見える塔はこの街で唯一の石造りの建築である聖十字教会。街自体は本当に小さく、数時間歩けばすべて見て回れます。

この写真は旧市街内にある博物館ですが、ラウマはどこかの施設に入場するというよりはぶらぶらと街歩きを楽しむ感じの街でした。冬場は非常に寒い地域らしいので、初夏から真夏が観光のベストシーズンだと思います。



9:トゥルク大聖堂

1300年に建てられた高さ101メートルある石造りの大聖堂。そばにはシベリウス博物館など、多くの博物館が密集しています。トゥルクはフィンランドの古都であり、スウェーデン文化圏にあったため、スウェーデン語で「オーボ」という、別名があります。

トゥルクでは毎年8月にフィンランド最大の音楽祭が開かれるそうで、週末でもたくさんの演奏家たちが路上でパフォーマンスをしていました。街中には大学生や若者の比率が多く、小さい街ですが、活気にあふれていました。



10:トゥルク城

トゥルク中心部から3キロ以上離れた、大型フェリー乗り場近くにあるのがトゥルク城です。現在は歴史博物館として公開されているのですが、夏場のみのオープンだったので入場することはできませんでした。

スウェーデン王によってフィンランド統治の拠点として建てられたそうです。フィンランド国内最大の古城であり、大きさ自体は前述のハメーンリンナよりも大きかったです。周辺は地元民のジョギングコースになっていました。




●まとめ●

今回の記事では、僕がフェリーでサンクトペテルブルクに向かう途中に立ち寄った、ヘルシンキからアクセスしやすいスポット10件を紹介させていただきました。フィンランド観光と言えば、北部ではサンタクロースや野生のトナカイ、オーロラが観測できるため、冬のイメージが強いかもしれません。

しかし、日が長く、天候に恵まれる初夏は街歩きを気持ち良く楽しめる季節です! 物価は少々高いですが、冬だけでなく、夏のフィンランドも非常に素晴らしいです。

国内移動の際、長距離バスはインターネットでオンラインチケットを買えば割引があるため、移動費も抑えられます。また、ヘルシンキの港からはサンクトペテルブルクだけでなく、エストニアのタリンまでもフェリーが出ているので、気軽に周辺国へもアクセスできます。

治安も抜群に良く、人もとても親切で英語もどこでも通じるので初めてヨーロッパに行く方でも旅行しやすい国だと思います。これからますます日が長くなり、白夜を迎える季節にフィンランド旅行はいかがでしょうか?


このしおりのライター

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