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2018-05-20

【リピーター向け?】ベルギーで2回目以降に行きたい可愛い街・のどかな街10選


ベルギーといえば、チョコにビールにワッフルといった美食や芸術、可愛い街を思い浮かべる方が多いのではないでしょうか?ここ数年で成田からブリュッセルへの直行便も就航し、一気にアクセスしやすくなったベルギー。九州より少し小さいくらいの国土にたくさんの魅力が詰まっています!

初めてベルギーに行かれる方はやはり、ブリュッセル、ブルージュ、ゲント、アントワープといった有名観光地を訪れる方が多いでしょう。しかし、ベルギーの魅力的な街はその4都市だけではありません!!!!

ベルギーのメジャーな観光地を紹介した記事はネット上に山ほどあるので、この記事では少しマイナーではあるものの、ブリュッセル、ブルージュ、ゲント、アントワープの4都市以外の味がある街を10か所紹介します。



●フランドル地方●

ベルギーのちょうど中央にあるブリュッセル首都圏地域を含めた北半分の地域をフランドル地方といいます。先ほど挙げた、ベルギーのメジャーな4都市は全てこのフランドル地方にあり、ブリュッセル以外の街ではオランダ語の方言であるフランデレン語がメインに話されています。


1:メッヘレン

ブリュッセルとアントワープのちょうど中間にあり、両都市から電車に乗って20分ほどでアクセスできます。今は小さい街ですが、16世紀にはヨーロッパの政治、文化、芸術の中心地として栄えていたこともある歴史的な街です。

メッヘレンの中心地、グローテ・マルクトにある市庁舎。広場の向かいには97メートルの塔を持つ聖ロンバウツ大聖堂があります。観光案内所もこの広場にあり、周辺にはカフェやレストラン、ショッピング街もあります。

メッヘレン観光で外せないのはやはりこのヘット・アンケル醸造所でしょう。日本にも多く輸入されているグーテン・カルロスをはじめとした数多くのビールを醸造している有名な醸造所です。併設のバーはもちろん、事前に予約すれば、試飲付きの英語ガイドツアーで醸造所内を見学させてもらえます。



2:ルーヴェン

ブリュッセルから電車で30分。13世紀にはブラバン公の居住地だったルーヴェンは毛織物産業で栄えていました。当時の繁栄を思わせる優雅な建造物が多く残り、現在はルーヴェン・カトリック大学の学生たちでにぎわう街です。

12月には比較的大規模なクリスマスマーケットも開かれ、市庁舎のイルミネーションも豪華でした。世界最大のビール会社であるインベブ社はこの街にあり、市庁舎周辺にあるビアカフェでは新鮮なビールを楽しむことができます。

これは大学図書館で、中には博物館も併設しています。ルーヴェンは見どころが1か所にまとまっているのでブリュッセルからの半日観光にはちょうど良い街です。



3:ハッセルト

フランドル地方東部にあるリンブルク州の州都でもあるハッセルトはジュネヴァと呼ばれるジンの産地でもあり、多くのファッションストリートがあることで知られています。ベルギーの中でもかなり地味な州ですが、オランダのマーストリヒトからアクセスしやすいので一緒に訪れてみると良いと思います。

ハッセルトの旧市街はかなり道が入り組んでおり、道幅も狭いですが、中心部にある市庁舎を起点に周辺のブティックなどを散策することができます。

旧市街の奥にあるグローテ・マルクトでは12月になると“Winter land” という大規模なクリスマスマーケットが開催されています。移動式の遊園地も併設されており、1月1週目までやっているので時期が合えば寄ってみるといいかもしれません。



4:リール

アントワープから電車で20分。メッヘレンよりも小さい街ではありますが、味のある街並みがあり、ダイアモンド研磨の街として有名です。フランスにもリールという街がありますが、こちらのスペルはLierで、フランスにあるリールはLilleなので別の街です。

街の中心、グローテ・マルクトにある市庁舎の中に観光案内所があるので、そこで無料の地図などがもらえます。かなり小さい街なので、メッヘレンとセットで回るのが良いのではないでしょうか。

リールのシンボルでもあるジンメルの塔と呼ばれる天文時計。時刻、日付、月の満ち欠け、潮の干満をあらわした13個の文字盤がついています。



5:オーストエンデ

フランドル地方北西部にあるブリュージュから15分、ベルギーを代表するリゾート地である港町です。夏には多くの海水浴客でにぎわうそうですが、僕が訪れた11月は閑散としていました(笑)

聖ピーター&ポール教会を中心に街は広がっており、リゾートらしく、カジノやブティックなどが多く軒を連ねます。ベルギーで2つの尖塔をもった様式の教会は少々珍しいと思ったので紹介しておきます。

内部は無料で見学でき、美しいステンドグラスがあります。1年を通して新鮮な魚介を楽しめますが、オーストエンデを訪れるなら絶対に夏が良いでしょう。水の都ブリュージュとセットで寄るにはもってこいの街だと思います。



●ワロン地方●

ベルギーの南半分を総称してワロン地方といいます。次に紹介するリエージュが最大都市で、フランス語が主に話されています。街並みもどこかフランス風な雰囲気があり、フランドル地方に比べると観光客も少ないですが、のどかな味のある田舎町が多く、観光に追われることなく、のんびり回りたい人にはおすすめの地域です。


6:リエージュ

ベルギー第5の都市であるリエージュは重工業の中心地として栄えていましたが、現在は衰退しており、地方の中規模都市といった印象でした。下の写真にある、エキセントリックなデザインのリエージュ・ギーメン駅はドイツやフランスからの高速列車も停まるので1日寄っていくにはちょうど良い街だと思います。


リエージュを訪れるなら、絶対に日曜日に行くことをお勧めします。街を流れるムーズ川沿いにはベルギー最古にして最大の朝市が毎週開かれています。朝市には日用雑貨から食料品まで様々なものが売られており、リエージュ式の丸いワッフルを焼きたてでいただくこともできます。

全長2キロほどの通りには毎週末多くの地元民でにぎわっています。警察もたくさんパトロールしていたので安全に散策することができました。

2018年3月のサッカー日本代表ヨーロッパ遠征の2試合が開かれたのも、ここリエージュでした。GKの川島選手が以前プレーしていたベルギーの名門、スタンダールリエージュのスタジアムもあります。スタジアムは比較的小規模でピッチとの距離も近いので観戦しやすかったです。



7:ナミュール

ナミュール州の州都であり、ブリュッセルからは電車で1時間です。ムーズ川とサンブル川が合流した地域にあり、ムーズ渓谷に囲まれていることもあり、古来より戦略的要衝として戦渦に巻き込まれてきました。

高台にある“シタデル”と呼ばれる城砦からは街を一望できるはずだったのですが、僕が行った日は大雪だったので早々に退散してしまいました。冬季は結構雪が降るらしいので天気がいい時期にまたトライしたいですね。写真は高台の頂上にあるシタデルの一部。

市庁舎前広場では毎年大規模なクリスマスマーケットが開かれています。ドイツのクリスマスマーケットに比べると華やかさは少し欠けますが、オープンしている時間が長いのと、ローカル感がより強いのでベルギーのマーケットもこれはこれで楽しいです。



8:ディナン

今回、僕が紹介する10都市の中で最もお勧めしたいのがこのディナンです!
ナミュールの南東にあり、ブリュッセルからは電車で1時間半以上かかりますが、ワロン地方で一番可愛い街だと思います。
サキソフォンを発明したアドルフ・サックスの出身地であり、街中には小さいですが、サックスミュージアムやサックスを模したモニュメントがたくさんあります。

1番の見どころは絶壁の上にそびえ立つシタデルとノートルダム教会。ナミュールのシタデルよりは若干小さいですが、ロープウェイか階段で登ることができ、ディナンのパノラマを楽しめます。シタデル内部にはディナンの街の歴史を紹介した展示もあります。

シタデル観光を終えた後は是非ともこの「Maison Leffe」に寄ってみてください。日本でも飲むことができるレフというビールの博物館があり、製法や歴史についての展示を見学した後はフレッシュな生ビールをいただけます!入場料は5ユーロで非常に安く、レフのグラスもプレゼントされるのでとても満足度が高かったです。



9:モンス

ワロン地方南西部エノー州の州都で、17世紀末にはフランス領だったこともあり、ベルギーのなかでもかなりフランス的な街並みが色濃く残っています。街中は少々アップダウンがあり、立体感のある味のあるフランスの田舎町というような印象でした。

聖ウォードリュ教会の中には「黄金の馬車」と呼ばれる、祭りに使われる豪華な装飾の馬車が展示されてあり、教会の方からお話を聞いたところ、おそらく祭りの山車的な役割のものでした。見学は無料で、写真撮影も可能です。

グラン・プラスにある市庁舎周辺ではイベントが開かれており、周辺のカフェやレストランはにぎわっていましたが、ベルギー南部にしては意外と物価が高かったので安く抑えたい方は中心地から少し離れたところで探した方が良いかもしれません。



10:トゥルネー

5世紀にフランク王国を建てたクローヴィス生誕の地として知られ、5キロほど西に向かえばフランスとの国境です。周りは森林に囲まれており、サイクリングコースもたくさんあるようです。

街の中心グラン・プラスそばにある高さ72メートルの鐘楼は「ベルギーとフランスの鐘楼群」として世界遺産に登録されています。ベルギーには数多くの世界遺産に含まれている鐘楼がありますが、トゥルネーの鐘楼がベルギー最古だと言われています。

世界遺産に登録されているトゥルネーのノートルダム寺院ですが、僕が訪れた時には残念ながら、大規模工事中でした。内部ではルーベンスの絵画や12世紀のフレスコ画などが見学できるようなので、次回行ったときは工事が終わっていることを祈ります。



●まとめ●

今回の記事では徹底的にメジャーどころを避け、かなりニッチな都市を中心に紹介させていただきました。初めてベルギーに行かれる方や時間が限られている方は訪れる機会がなかなかない街ばかりかもしれません。

しかし、フランドル地方の街は特にですが、主要都市とハシゴで観光するのに便利な街が多い上に、大都市にはない素朴さやのどかさを感じられます。また、下の写真のディナンのように、ベルギー南部は小高い丘が多く、優雅な自然に囲まれた可愛い街がたくさんあります。


ベルギーは人口1000万人程の小さい国ではありますが、それぞれの地域色が色濃く出ている興味深い国で何度もリピートしたくなる国のひとつです。

そして、どの町にも素晴らしく多様な味わいの地ビールがあるので、各地方のビール巡りをしながら、ふらっと周遊してみてはいかがでしょうか?



このしおりのライター

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