「癒し効果のある森」として森林セラピー基地に認定されている西沢渓谷。
だからなのか、なぜかこの時期になると毎年「西沢渓谷」が頭をよぎり、行きたくなるのです。
木々で覆われた道、冷たい水が流れる渓流沿いは真夏でも涼しく、時に半袖では肌寒いと感じるほど。
“涼”が欲しい、“癒し”が欲しいという方にオススメのスポットです。
冒険心かきたてるコース
渓谷を1周するコースは10km程の距離。
折り返し地点「不動滝上展望台」までは徐々に高度を上げていきます。
最初のポイントは二俣吊橋。
頑丈そうですが、地味に揺れます。
橋を渡ってからは冷たい水が流れる渓流沿いを進みます。
ところどころ川が間際に迫る箇所もあるので、水の冷たさを確認してみましょう。
流れが速い箇所には近づかず、大きな石がゴロゴロあり足場が悪いので十分注意してください。
三重の滝
1周歩くのはしんどい、という方は、スタートからほぼなだらかな道を進んだ先にある「三重の滝」で折り返すコースも選択できます。
が、ここで折り返すのはもったいない!と思わせる滝が先にありますので(次の段落でご紹介)ここは頑張って進んで欲しい・・・。
段差のある滝が作る豪快な流れ、その流れが削った岩肌の緩やかな曲線美は鳥肌もの!実際、冷たい水の流れ沿いをずっと歩いてきているので、本気で寒くてヒヤっとします。さながら天然クーラーの中にいるみたい・・・。
コース沿いの湿った岩肌や苔、滴り落ちる滴が太陽の光に照らされてキラキラ輝きます。
滝や川だけではなく、この森全体が“涼”と“癒し”を与えてくれます。
全体を見回しながら、小さな発見をしつつ進んでいきましょう。
渓谷のハイライト
コース沿いには大小さまざまな滝があり、滝が織りなす渓流は見ていて飽きません。
頑張って進んできたご褒美か?!と思わせる、ハっと息をのむ美しい滝がコチラ。
七ツ釜五段の滝
これを見ずして帰るのはもったいない!
この渓谷のハイライトであり、「日本の滝100選」にも選ばれています。
滝壺のコバルトブルーが鮮やかで感動しました。
実際の方が数十倍、写真より綺麗です。
この美しい滝を見ながら持参したおにぎりでも食べながら小休止。
この先の「不動滝上展望台」にはベンチもありますので登り切ってから一休みするのもアリですね。
ちなみに、滝から展望台まではがっつり階段を登ります。コースで一番ハードかもしれません。
が、そのルートはシャクナゲが咲き誇る群生地。ピンクの花々がハードさを緩和してくれます。
▲ 開花時期5月~6月上旬
トロッコ道を下る
展望台からはずっと下り道で、木材運搬用のトロッコレールが残るくねくねした遊歩道を進みます。
木々の間から先ほどの七ツ釜五段の滝がちらほら見えるポイントもあります。
下ってからふと山側に振り返ると虹が出ていました。
約4時間歩いた疲れも吹っ飛ぶくらい、さらにご褒美をいただけたような嬉しい気分になりました。
西沢渓谷には、日本の滝100選の他、日本の○○100選の称号が6つも!
国内屈指の渓谷美を、森林から得られる癒しを、清流が奏でる涼やかな音を、体感してみてはいかがでしょうか。