あけましておめでとうございます!
今回は、私の生まれ故郷・兵庫県豊岡市にある「玄武洞公園」をご紹介します。
年末年始の帰省ついでに写真を撮りに行ったのですが、何度見ても感動するダイナミックな光景が広がっていました。まさに自然の神秘!山陰地方が生んだ奇跡!!これから城崎温泉や天空の城・竹田城へ行かれる方は、ぜひあわせて足を運んでいただきたいスポットです。
「玄武洞公園」とは
兵庫県の日本海側・豊岡市に位置する玄武洞公園は、「玄武洞」「青龍洞」「白虎洞」「北朱雀洞」「南朱雀洞」の5つの洞で形成されています。これらは160万年前に起こった火山活動によって流れ出したマグマが、冷え固まるときに規則正しい柱状の割れ目(柱状節理)を作り出したもの。
“洞” になっているのは、およそ6千年前に波に洗われて姿を現した後、人間が採石したためだと言われています。
160万年前とか6千年前とか、気が遠くなるような数字ですね...。ちなみに、6千年前は日本史で言うと縄文時代。160万年前はアウストラロピテクスが滅んでホモ属が台頭してきた頃だと言われている時代です。
そんな大昔にできたのだと知ると、ちょっとわくわくしてきました...!
玄武洞公園の中の「玄武洞」と「青龍洞」は、美しさや学術的な重要性から国の天然記念物に指定されています。看板に書いてある通り、その美しさはまさに「自然の彫刻」という表現がぴったりなんです。
玄武洞公園は入場無料。入り口から少し登ると、すぐに一つ目の洞「玄武洞」が目に飛び込んできます!
地球のロマンを感じる「玄武洞」
巨大な蜂の巣のような、迫力満点の「玄武洞」。
写真ではあまり迫力が伝わらないかもしれませんが、実物はかなりダイナミックなんです!
近づいてよーく見てみてください。
大昔にマグマによってできた不思議な層が見えるでしょうか。この不思議な形から中国の妖獣「玄武」が連想されるということで「玄武洞」と名付けられたそうです。
ここは地球科学的に重要な発見のあった場所でもあります。玄武洞の石は、磁性の方向が逆向きになっているとか。そのため、玄武洞の石の上で方位磁石を動かすと、方位磁石が効かなくなります。(気になる方は、各洞の名前が書いてある柱の上に方位磁石を置いて試してみてください!)
大迫力の「青龍洞」!
「玄武洞」と同じく、国の天然記念物に指定されている「青龍洞」。個人的には5つの洞の中で一番の推しメンです!!
うねうねと曲がった柱状節理が、池の水に映っている姿も美しい。
綺麗な水の中にはコインがたくさん落ちているのが見えます。池の真ん中に立つ石の塔にコインが乗ると願いが叶うと言われており、皆さんここでお願い事をするようです。
自然が作り上げた彫刻を目の当たりにし、自分がいかに小さな存在であるかを実感せずにはいられません。
小さいけれど個性豊かな3つの洞
「青龍洞」の反対側を登り、「白虎洞」「南朱雀洞」「北朱雀洞」へ。この3つは規模は小さいのですが、個性豊かな柱状節理を見ることができます。
◎横向き節理の「白虎洞」
白虎洞で見ることができるのは、横向きの柱状節理の断面。節理がとても細いのは、マグマが速く冷え固まったためだそうです。「玄武洞」「青龍洞」と比較するとかなり小さいので迫力に欠けますが、なぜこんな形になったのかを知ると面白いですね。
◎鳥の翼に見えなくもない?「南朱雀洞」
「南朱雀洞」はとても小さいので見逃してしまいそうでした。鳥の翼に見える!と、遠近法を利用して自分に羽が生えているようなトリック写真を撮っている方もいらっしゃいました。
◎最後は「北朱雀洞」!
「南朱雀洞」のすぐ横にあるのが「北朱雀洞」。洞の形が羽を広げた朱雀に似ていると言われています。上の方には草が生えており、長い年月が経過したことが分かります。
個性豊かな5つの洞。後半の3つは小さいので、「玄武洞」→「白虎洞」→「南朱雀洞」「北朱雀洞」→最後に「青龍洞」という順番で見て回るのが良いかもしれません。
豊岡の自然豊かな景色にも注目!
玄武洞公園から見おろせる、のどかな景色にもぜひ目を向けてみてください。運が良ければ、国の特別天然記念物・コウノトリが飛んでいる姿や田んぼでエサを探している姿を見ることができるかもしれません。
玄武洞公園の目の前を流れるのは、12年前の大型台風で豊岡市を飲み込んだ円山川。普段はこんなに穏やかで美しい川なんです。
玄武洞への行き方
「玄武洞公園」はアクセスがあまり良くないため車で訪れる方がほとんどのようですが、JR山陰本線の玄武洞駅から小舟(定員10名ほど)で川を渡って行く方法もあります!私は実家からいつも車で行くので舟は利用したことがないのですが、面白そうだな〜と思いながら舟が向かってくる様子を眺めていました。
舟を利用する場合は予約が必要。詳しくは豊岡観光協会ホームページをご覧ください。
地球のロマンを感じる「玄武洞公園」の魅力、少しでも伝わったでしょうか。ダイナミックすぎて写真では上手く収められなかったので、実際に皆さんの目で見ていただけると嬉しいです!
城崎温泉や竹田城跡へ行かれる方はぜひ、「玄武洞公園」へも足を運んでみてくださいね。