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2016-05-18

レトロな雰囲気が新しい、半世紀の時を経て復活した台南の「林百貨」。


現在、台湾では昔の建物をショップやカフェなどにリノベーションするのが大人気!!
台南にある林百貨もリノベーションによりよみがえった建物のひとつ。
1932年、山口県出身の実業家・林方一氏により台南初のデパート「ハヤシ百貨店」としてオープンするも、第2次世界大戦の開戦に伴い閉店。
戦後は工場や警察の派出所として利用されていましたが、1980年以降は空きビルとなり、人々からは忘れられた存在となっていました。

そんな中、1998年に市定古跡(文化財)に認定。修復工事により2014年6月に82年前の創業当時の姿を取り戻したオシャレなスポットとして再びオープンしました!




凛々しくもあたたかみのある外観。

建物は、台南州地方技師兼台湾建築会台南州支部長の梅沢捨次郎により設計され、1931年に着工しました。
当時は、コンクリート打ち放しのデザインが受け入れられず、石とすだれレンガを施した外観になったということです。
また、デパートにしては窓も多く、障子のような格子窓からはあたたな明かり包まれた館内の様子が外にも伝わってきて、一際目を引く存在となっています。
落ち着いた色合いの外観も、今となっては、コンクリート打ち放しにしないで良かったのではないかと思います。




まずは、稲荷神社もある屋上へ!

館内に入り、最初に訪れたのが台南の街を一望できる6階の屋上。するとそこにはなんと鳥居と鐘楼がありました!
これは「末広社」と称する、五穀豊穣・商売繁盛の神様が祀られている稲荷神社。
台湾の商業建築に現存する唯一の屋上神社ということです!

そして、屋上の一角には、 林百貨のオリジナルグッズを販売している「HAYASHI Shop」があります。
しおりやノート、マスキングテープなど、レトロなデザインの林百貨オリジナルグッズが販売されているので、お土産としてピッタリです。




趣ある店内には、センスの良い台湾メイドがいっぱい!

1階~4階は、台南の名産品や工芸品、洋服や雑貨といったものから、林百貨とデザイナーがコラボレーションしたグッズなど並んでおり、洒落たセレクトショップといった雰囲気です。
ばらまき土産にはちょっともったいないような、センスの良いMIT(メイドインタイワン)グッズが数多く取り揃えられていますので、ぜひお気に入りの逸品を見つけてください!

ちなみに、工芸品や雑貨が並んだ2階の台南好設計(台南デザイン)で、林百貨のファサードがデザインされたマグネットを買っちゃいました。
値段は、NT$200(約700円)なので、それなりに良い値段!
まあ、自分へのお土産になら良いですよね。
6階の「HAYASHI Shop」はもっとお手頃価格です。

購入すると、林百貨のロゴマークが大胆にデザインされた紙袋に入れてくれます。




見所いっぱいの林百貨

その他にも、オート三輪や赤いポストがあったり、はたまた外壁には米軍の空撃の痕が残されていたり、内装にも当時のモダンなデザインをそこかしこに見ることができますので、ショッピングはもちろん展示品や建物の見学に、林百貨をぜひ訪れてみてください。
食品から小物まで一通り揃っていますので、気の利いた台南土産を色々購入したい!という場合にもオススメですよ。

※多くのお客さんがゆったり買い物を楽しまれていますので、もしも店内の写真を撮る時は、必ずお店の方に一言断ってから撮ってくださいね。


このしおりのライター

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