本×旅のヒント
「海辺の扉」
~自分の過失により我が息子を亡くしアテネで空虚な日々を過ごしていた主人公が、聰明なギリシャ人女性と出会い、危ない仕事に手を染めつつも、過去の傷を乗り越え「再生」していく物語~
ギリシャ神話の神々と遺跡
街を歩いていると、遺跡にぶち当たる。それくらい、遺跡が溢れています。
ギリシャ神話に登場するオリンポスの神々の知識があればギリシャ遺跡を何倍も楽しく、より深く理解することができるでしょう。
神々とは言え、我々人間社会のような泥臭い関係などもあり、なかなか興味深い一面も。
信仰の中心、アクロポリスの丘
街の至る所から見える丘の上の遺跡はギリシャの象徴的存在です。
そこはオリンポスの神々を祀った神域であり、同時に敵の侵入を防ぐ要塞としての役割を果たしていました。
遺跡は絶賛修復中!ばかりですが、紀元前からこのような大規模建築がなされていたとは歴史の深さを思い知ります。
〇ユネスコのシンボルマークにもなっているパルテノン神殿
アテネの守護神アテナ(芸術・知的戦争の女神)に捧げられた神殿
〇乙女の柱に支えられているエレクティオン神殿
アテネの守護神アテナとポセイドン(海・水の守護神)とエリクトニオス(アテナの息子とされたアテネ市国の神話的な王)に捧げられた神殿
〇ギリシャ最古の劇場ディオニソス劇場
ディオニソス(酒と演劇の神)に由来して名付けられた劇場
〇700年の歳月を費やして建てられたオリンピア・ゼウス神殿
オリンポスの神々の父・最高神ゼウス(雷と天空の神)を祀る神殿(丘からの眺め)
生活の中心、古代アゴラ
古代アテネ人にとって信仰の中心がアクロポリス、政治と生活の中心として栄えた場所がその麓にあるアゴラ(=市場)です。公共施設や音楽堂、排水システムもきちんとしていた立派な都市だったことをうかがうことができます。
〇2003年のEU加盟式典が行われたアタロスの柱廊
古代アテネ人が買い物や人々と交流をしていた市場兼集会所
〇ギリシャで最も原型を残しているヘファイストス神殿
ヘファイストス(鍛冶を司る神)に捧げられた神殿
ローマの権力下で栄えた、ローマンアゴラ
古代アゴラが手狭になったためその東隣に造られたアゴラ。ローマ時代の遺跡が残っています。
〇八角形の風の塔
東西南北と、北東、南東、南西、北西の八つの方角を正確にさしている大理石製の塔
〇ローマ時代の図書館ハドリアヌスの図書館
ローマ皇帝ハドリアヌスが132年に建造した複合施設(=ローマンフォーラム)
次から次へと遺跡に出会う街、アテネ。遺跡でお腹いっぱいになること間違いなし!です。
遺跡に飽きたら旧市街プラカ地区をプラプラし、可愛い名産品をゲットしたり素敵なカフェでのんびり過ごしてはいかがでしょうか。
真夏のギリシャは、時に40度超えの暑さになるので、無理せず遺跡巡り・街歩きを楽しみましょう。