北の冬の風物詩である氷柱。厳寒地の象徴のイメージがありますが、関東にもこの氷柱が見られるスポットがあるのをご存じですか?
埼玉県秩父市は、関東で氷柱が見られる貴重な地域。なかでも「あしがくぼの氷柱(ひょうちゅう)」は、駅から徒歩圏内、週末はライトアップ開催と、気軽に楽しめる氷柱スポットなんです。
※ 写真はすべて2022年開催時のものです。
あしがくぼの氷柱とは?
埼玉県秩父市には、秩父三大氷柱と呼ばれる「三十槌(みそつち)の氷柱」「尾ノ内百景氷柱」「あしがくぼの氷柱」があります。
そのうち「あしがくぼの氷柱」は、西武秩父線芦ヶ久保駅から徒歩約10分ととてもアクセスしやすいところ。
「三十槌の氷柱」や「尾ノ内百景氷柱」が最寄駅からバスに乗る必要があるのに比べると、格段に行きやすいです。
「あしがくぼの氷柱」は、例年1月上旬~2月下旬に公開されます。
毎年おおむね同じ時期に実施できるのは、ここが人工の氷柱だから。
人工だからと侮るなかれ。この見事な氷柱は、ただ水を撒いただけでできるわけではないんです。
地元の方が、12月から沢の水を散水し、少しずつ、時間をかけて育てていきます。
行ってみるとわかりますが、氷柱があるのは急斜面。作業は危険なものだろうと想像できます。
そうした作業の果てに、高さ約30m、幅約200mという大きな氷柱を出現させるのです。
ライトアップされた氷柱は幻想的で荘厳
昼間の白い世界も素敵ですが、ここはぜひ、夜の幻想的な氷の世界を見に行ってください!
ライトアップされた氷柱は壮大な美しさ。
通常、首都圏では雪はあまり降らないので、これだけの量の氷に包まれること自体が稀な体験です。
ライトの色も変化していくので、思わず見入ってしまいます。
場内は通路が整備されていて、高い位置から見下ろすこともできます。
あら?何か大きな音がしてきた、と思ったら…!
列車が駆け抜けていきました!
そう、ここは西武鉄道の線路のすぐそばなんです。
線路に近いところにこんな世界が広がっていることが本当に驚き。
都心からわずか90分で楽しめる別世界
秩父市は埼玉県の南西部にあり、東京都にも隣接しています。
西武秩父線の芦ヶ久保駅までは、池袋駅からなら飯能駅で乗り換えて、90分程度で到着できます。料金はICカード利用で712円。とてもお手軽なお値段と時間で、別世界体験ができるんです。
また、あしがくぼの氷柱の公開期間中は西武鉄道の一部の特急列車が芦ヶ久保駅に臨時停車します。特急利用ならさらに早く、乗り換えなしで70分ほどで到着できます。
(料金は、ICカード利用の場合、乗車券+特急券で1,422円)
※ 料金はいずれも2023年1月現在。
芦ヶ久保駅を出てすぐのところには「道の駅 果樹公園あしがくぼ」があり、お土産を買ったり、お茶やスイーツを楽しんだりすることもできますよ。
2023年の開催予定は?
2023年は1月7日(土)~2月23日(木・祝)の開催予定。
ライトアップは金土日祝日に行われます。
開催時間・料金は次のとおり。
月~木曜日:9:00~16:00(最終入場16:00)
金土日祝日:9:00~20:00
※ライトアップは日没~20:00(最終入場は19:30)。昼夜入替制。
料金:
〔日中〕中学生以上400円、小学生200円、未就学児無料
〔ライトアップ〕中学生以上500円、小学生300円、未就学児無料
※手帳提示にて障害者割引あり(各100円引き)
土日祝日のライトアップは、WEBサイトからの事前予約が必要ですが、金曜日のみ予約不要です。
西武鉄道を利用して来場した場合は、事前予約なしでライトアップ鑑賞の整理券を受け取ることができます。
芦ヶ久保駅改札外で、16:00~19:25の間、整理券が配布されます。(入場料は別途必要です)
なお、天候や気候により氷の状況も変わります。急な変更や中止もありえますので、公式サイトなどをよくご確認の上でご訪問ください。
また、現地は整備されていますが、足もとは暗く、ぬかるんでいることもあります。
防寒に加え、滑りにくく防水の効いた靴を履いて行くなど、しっかり準備を整えて行くと安心です。