先日、京都に行く機会がありました。
観光できる時間は半日ほどしかなかったので、「PiPPA」という自転車シェアサービスを利用して、東山エリアを中心に効率よく観光名所を巡りました。
そこで今回は、私が実際におこなった京都半日観光プランをご紹介します!
まずは観光に便利な「PiPPA」で自転車をレンタル
今回は観光できる時間が半日しかなかったうえに、暑くて荷物も多かったので、自転車シェアサービス「PiPPA」を利用することにしました。スマホでアプリをダウンロードして、支払い方法を登録したらすぐに使うことができます。
京都にはPiPPAのステーションがたくさんあり、借りるのも返すのも簡単。
バス停を探したり、時刻表を確認したりするのは面倒だし、徒歩で回ると時間がかかるので、自転車は素晴らしい移動手段です!
PiPPAの料金は、110円 / 30分(京都)。私は5〜6時間ほど利用したかったのでデイパス利用(550円 / 5時間)にしました。
祇園白川のメインストリート「白川筋」
三条駅近くで自転車をレンタルした私は、まず知恩院に向かいました。その知恩院に向かう途中で通ったのが、祇園白川のメインストリート「白川筋」。
石畳が続き、柳が風になびき、横には白川が流れる、京都の情緒を感じることができるスポットです。
白川に架かる「巽橋(たつみばし)」周辺は、伝統的建造物群保存地区に指定されており、古き良き京都の景観を見ることができます。“祇園の中でも特に絵になるスポット”と言われているだけあって、雰囲気は抜群によかったです!
浄土宗の総本山「知恩院」
巽橋から自転車で約5分、浄土宗の総本山「知恩院」に到着しました。
知恩院の三門は、南禅寺の三門と仁和寺の二王門と並んで、「京都三大門」と呼ばれています。現在の三門は、1621年に2代将軍・徳川秀忠によって建てられたもので、国宝にも指定されています。遠くからでもかなりの迫力です...!
三門は、高さ24m、幅50mという日本最大級の大きさを誇ります。門の下に人が立っていますが、小人じゃなくて大人の男性ですよ!人と比べるとその大きさがよくわかりますね。
三門をくぐり、急な石段を登った先に国宝・御影堂があります。浄土宗の開祖である法然上人の御影を祀ることから、「御影堂(みえいどう)」と呼ばれるようになったのだそう。現在の御影堂は、1639年に3代将軍・徳川家光によって建てられたもので、間口45m、奥行き35mという壮大な伽藍になっています。
納骨堂近くの石段を登っていくと...重要文化財の「大鐘楼」が現れます。高さ3.3m、直径2.8m、重さ約70tの釣鐘は、京都・方広寺、奈良・東大寺と並ぶ大鐘として知られています。この大鐘が鳴らされるのは、法然上人の御忌大会と大晦日の除夜の鐘のときだけ。
本殿が国宝に指定された「八坂神社」
知恩院から歩いて八坂神社へ。八坂神社は知恩院から徒歩で2〜3分ほどの距離です。
八坂神社といえば、鮮やかな朱色で塗られた大きな“西楼門”が有名ですよね。
市民や観光客からも親しまれている八坂神社を象徴する建造物ですが、実は正門ではないって知っていましたか?
2020年12月23日、新たに国宝に指定された「八坂神社本殿」。屋根の左右の面と背面に庇をつける平安時代の建築を継承した造りになっているので、訪れた際はぜひ屋根に注目してみてください!
ちなみに現在の本殿は、江戸時代前期の1654年に4代将軍・徳川家綱によって建てられたものです。
境内には摂社がいくつかあり、中でも有名なのが「大国主社」。島根県・出雲大社の祭神“大国主命(おおくにぬしのみこと)”が祀られており、縁結びにご利益があるとされています。良縁を願う人たちが書いたハート型のかわいらしい絵馬が結ばれていました。
「北向蛭子社」も摂社のひとつ。俗にえべっさんと称され、福の神・商売繁盛の神として崇敬されている“事代主神(コトシロヌシ)”を祀っています。国の重要文化財に指定されています。
行列必至の名店「京うどん 生蕎麦 岡北」
八坂神社から自転車で10分ほどの場所にある「京うどん 生蕎麦 岡北」。
創業80年以上の老舗で、グルメサイトでもかなりの高評価を得ている名店ということもあり、お昼時にはお店の前に行列ができているので、場所はすぐにわかると思います。
名物は「天とじうどん(1,550円)」。表面を覆うふわっふわの玉子から海老天が2本だけ出ているという、他に類を見ない珍しい見た目のうどんです。然利尻昆布のみを使用したこだわりの出汁、出汁の旨味を引き立てる少し細めの麺、天然海老を使ったプリッとした海老天...絶品です!
知る人ぞ知る名刹「法然院」
「京うどん 生蕎麦 岡北」から自転車で約15分、「法然院」に到着しました。法然院までの道は登り坂が多かったので、かなりきつかったです...。
法然院は、鎌倉時代に法然上人が弟子とともに阿弥陀仏を讃歎し、浄土往生を願いながら礼拝をつとめたと伝わる名刹。
法然院の庭園は、“世界初”のガラスアート枯山水!ガラス造形作家の西中千人さんが手がけたガラスのオブジェが立っています。ガラスオブジェ、苔、砂利が配置された庭園は、太陽の動きや季節などで刻々と表情を変えるアート空間になっています。
山門の茅葺き屋根は苔がむしており、緑色になっていました。これがまた味があって素晴らしい...!決して大きな山門ではないですが、思わず見入ってしまう魅力的な山門です。
法然院はそこまで広くないので、かなりゆっくり見てまわっても30分もあれば余裕でまわることができます。かなり緑が多い境内なので、涼しくて空気もよく、木漏れ日が心地いいです。目をつぶって深呼吸すると、まるで森の中にいるような気分になります。
ちなみに境内には、『痴人の愛』や『細雪』などの小説を執筆した小説家・谷崎潤一郎のお墓もありますよ。
美しい自然に癒される「糺の森」
法然院から自転車で20分弱の場所にある「糺の森(ただすのもり)」。糺の森までは下り道が多かったので、快適でした!
糺の森は、約12万㎡、東京ドーム2.5個分におよぶ広大な森で、ケヤキやムクノキなど約40種、樹齢200~600年の樹木が生い茂っています。
森の中とはいえ、散策道はしっかり整備されているので、とても歩きやすかったです。森の中には小川も流れており、京都の街中にあるとは思えないほど自然豊かな場所で、京都随一の癒しスポットです。
糺の森の南には、下鴨神社の第一摂社「河合神社」があります。
女性守護としての信仰を集めるお社で、ご祭神には玉のように美しいことから美麗の神として崇められている「玉依姫命(たまよりひめのみこと)」が祀られており、美の聖地として女性に大人気のスポット!
河合神社は絵馬がとっても特徴的で、手鏡の形をした美麗の祈願絵馬「鏡絵馬」がたくさん奉納されていました。社務所で鏡絵馬を購入したら、自分が普段使用している化粧品で鏡絵馬にメイクを施し、裏面に願意を記入して奉納します。
地元民に人気の銭湯「栄盛湯」
糺の森から自転車で約5分ほどの場所にある「栄盛湯」。旅の最後は汗を流して、さっぱりしてから帰りたいですよね。
外観はザ・銭湯という感じではなく、普通の民家っぽいです。「ゆ」と書かれた暖簾にテンションが上がります。入り口から男湯・女湯に分かれている珍しいタイプ。
レトロな雰囲気が漂う昔ながらの銭湯ですが、靴箱やロッカーはしっかり鍵付きなので安心。シャンプーやボディーソープは使い切りサイズのものが売られているので、持っていなくても大丈夫です。
浴槽が3種類(1つは水風呂)+サウナがあります。サウナはそこまで暑くなくて心地よかったです。(温度計がヒーターの近くにあったせいか、とても高い温度が表示されていました!)
ちなみにサウナを利用する場合でも追加料金は必要なかったです。
10分ほど、汗をかかないようにゆっくり自転車を漕いで、「出町柳駅」へ。PiPPAを駅前のステーションに返却し、電車に乗って京都駅に向かって帰路につきました。
半日しか観光する時間がなかったですが、自転車シェアサービスを利用することで、効率よく観光名所を巡ることができました。ぜひ参考にしてみてください!