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2021-02-14

現代アートに“ギア-GEAR-”も!京都観光の穴場「1928ビル」が面白い

京都市中京区にあるアール・デコ風、鉄筋コンクリート3階建ての建造物「1928ビル」。かつて毎日新聞社の京都支局として使われ、京都市登録有形文化財に登録されているこの建物は現在、新しい京都文化の発信拠点になっています。3階は今や日本演劇を席巻するショー「ギア-GEAR-」、2階は新進気鋭アーティストの作品を展示するギャラリー、地下1階はコンクリート廃墟を改装したカフェ!見所満載の穴場スポットです。



新京極商店街近くに!存在感ある京都市登録有形文化財2号「1928ビル」

京都有数の繁華街・四条河原町から三条河原町へ繋がる「新京極商店街」。近くには錦市場が位置するほか、ショッピングやカフェで人気のエリアです。そんな通りの北側に位置するのが、今回紹介する「1928ビル」!


突如、鉄筋コンクリート3階建ての存在感ある建物が現れます。図形を散りばめた装飾と、整列した模様のような外観は、アール・デコといって1910年半ばから1930年代にかけて欧米で流行した建築様式。流行時期が短く、日本においては特に貴重であるため、1983年に京都市登録有形文化財2号に登録されました。


当初は京都大毎会館として建設され、1998年まで毎日新聞社の京都支局として使われていましたが、毎日新聞社が移転した後には、ギャラリー・レストラン・フリースペースとして活用され、現代アートやエンターテインメントといった新たな京都文化の発信拠点になっています。



日本演劇を席巻する「ギア-GEAR-」圧倒的パフォーマンスを体験

そんな「1928ビル」が近年、観光スポットとして注目されている大きな理由は、このビル内の専用劇場で鑑賞することができるノンバーバルパフォーマンス「ギア-GEAR-」の存在でしょう!なんとビルの3階には小劇場が設けられており、そこで8年以上にわたって計3000回以上という日本最長のロングランを誇る舞台演劇が上演されているのです。


パントマイムやブレイクダンス、マジックやジャグリングなど、日本を代表するパフォーマーたちと、光や映像、仕掛けたっぷりの舞台セットが連動して、従来の常識にとらわれない唯一無二のステージが展開されます。現在は国内のみならず、海外からも注目を集め「ギア-GEAR-」を見るために日本を訪れるという人も!


言葉を介さないのに、役者の絶妙な表情・動作で手に取るようにストーリーが伝わり、そして圧倒的パフォーマンスで会場を驚きと感動の渦へ巻きこみます。今まで演劇に触れてこなかった人でも、世代年代問わず楽しむことのできる素晴らしい作品なので、ぜひ一度訪れてみてはいかがでしょうか?

<ギア-GEAR-の基本情報>
住所:京都府京都市中京区弁慶石町56 1928ビル 3階
電話番号:075-254-6520
アクセス:阪急「河原町」駅から徒歩10分
※チケットは公式サイトから購入可能です。公開日程もご確認下さい。



新進気鋭の現代アートを鑑賞!「同時代ギャラリー」大型回廊

「1928ビル」は前述のエンターテインメントに加え、現代アートという京都文化を発信する拠点にもなっています。建物の2階には、特定の美術ファンだけでなく、幅広く一般の人が現代美術を楽しめる場として「同時代ギャラリー」が開かれており、関西を中心に活躍する新進気鋭アーティストの斬新な作品が並びます。


絵画やインスタレーション、造形作品など様々な種類の作品を鑑賞することが可能です。特に、入り口に置かれた金属の作品は、普通に眺めればビルの外観を表しているように見えますが、横にして見てみれば“1928”の文字が!この場所ならではのユーモアとセンスある作品ですね。


また凄いのは、作品が早いスパンで入れ替わること。また大型回廊の一角では、定期的に特別展覧会が開かれ、世界で活躍するアーティストの作品を展示することもしばしば。要するに、作品との出会いは一期一会で、中々日本では見られない作品と出会えることもあるということ。

これだけ充実した内容でありながら、見学無料とは驚き!また、気に入った作品は一部購入することも可能です。

<同時代ギャラリーの基本情報>
住所:京都府京都市中京区弁慶石町56 1928ビル 2F
営業時間:12時~19時
定休日:月曜日
電話番号:075-256-6155



アンダーグラウンド感が半端ない!「INDÉPENDANTS」

1階は一般の人は入ることができないのですが、地下にも見所あり!実は、2階のアートギャラリーを手掛ける「同時代ギャラリー」が「INDÉPENDANTS(アンデパンダン)」というカフェレストランを営業しています。小さな階段を降りると、何とも言えない雰囲気の空間が!


鉄筋剥き出しで、建物の至る所にある傷や経年劣化のあと。所々レンガが顔を出し、床にはモザイクタイルの装飾!そこに加わる植物も、この空間の閉鎖性を際立ててくれます。実はこの「INDÉPENDANTS」は長年廃墟と化していた“1928ビル”の地下を復元、そしてアーティストたちの手を加えて2019年11月にリニューアルオープンした「廃墟カフェ」なのです。


アンダーグラウンド感とレトロな趣を楽しみながら、食事やデザートなどを味わうことができますよ。2階や3階で現代アート・演劇鑑賞を終えたら、ここで一息ついてみるのはいかがでしょうか?香ばしさと、トロトロプリンのマッチングが堪らないクリームブリュレがオススメです。

<INDÉPENDANTSの基本情報>
住所:京都府京都市中京区弁慶石町56 1928ビル B1F
営業時間:11時30分~23時
定休日:不定休
電話番号:075-255-4312



新たな文化の発信基地「1928ビル」!ガラリと変わる京都の印象

京都と言えば、どうしても寺社に代表される歴史文化のイメージが強いのですが、実は新たな文化も育ち、根付いており、注目を集めています。それこそ今回紹介した「1928ビル」で発信されている舞台演劇や現代アート!様々な芸能・芸術を基盤に持つ人々が多く暮らす京都ならではの文化の形が、独創的に結実しています。「1928ビル」を訪れて、京都の新たな側面へ触れる旅はいかがでしょうか?



このしおりのライター

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