サンチャゴ要塞は、フィリピンの首都マニラ、パッシグ川に面するイントラムロスの北西端に16世紀に建設された防衛拠点です。広大な敷地内には、軍事拠点や刑務所、トンネル、地下牢などが設けられ、マニラの防衛にとって最も重要な役割を果たしてきたのです。
フィリピンの独立運動を行ったホセ・リサールがとらえられ、処刑前までの時間を過ごしました。第2次世界大戦中には日本軍が占領し、多くのフィリピン人が地下牢に閉じこめられ、命を失うという悲劇の現場ともなりました。敷地内のホセ・リサール記念館では、彼が生前に使用した机や衣服の他、恋人の日本人女性の肖像画が展示されています。