リトアニアの王宮(リトアニア大公宮殿)は、首都ヴィリニュスの中心部、大聖堂の東側に接するように建っています。15世紀頃に創建され、その後4世紀にわたって政治の中心地でした。ところが1655年、ヴィリニュスがモスクワ軍の占領を受けた際に破壊され、19世紀後半には公園となってしまいました。
リトアニアは第二次世界大戦中、ソビエト連邦に併合されましたが、1991年には独立を果たしました。それを象徴するように2002年に王宮の再建が始まり、2018年にはルネサンス様式による白亜の宮殿が蘇ったのです。
内部は博物館となっており、地下では王宮の基礎部が時代ごとに公開されています。他にも遺跡からの出土品の展示や、再現されたかつての王宮の部屋などから、ヴィリニュスの歴史を感じとることができます。