ドイツ料理やオーストリア料理は、フランスやイタリアのそれに比べて「パッとしない」と思われがち。確かに「ドイツ料理といえばコレ!」と万人が思いつきそうなものは、ソーセージやザワークラウトくらいかもしれません。
そこで今回は「こんな食べものもあるんだ!」と思ってもらうべく、5泊7日のドイツ・オーストリア旅行で食べた、現地のリアルなグルメを振り返っていきます。驚くほど“肉づくし”ですが、中には変わった食べものもありますよ!
1日目:旅の始まりはフランクフルト空港から。その後ヴュルツブルクへ
ドイツは“パン大国”。ドイツのパンの種類は世界でもっとも豊富とされ、その数およそ2,000種類とも言われています。
こちらはドイツに到着後、フランクフルト空港で買ったレーズン入りのブロートヒェン(小さいパン)。ほかにもベーグルやサンドイッチ、クロワッサン、クルミ入りのパンやカボチャの種入りのパン……など、さまざまな種類があり迷ってしまいました。
ドイツには、どこの街にも「インビス」と呼ばれる軽食スタンドがあります。この日訪れたヴュルツブルクでは、ドイツ人も行列を作るインビスでヴルスト(ソーセージ)を注文しました。
ドイツのヴルストは、皮はパリッとしているのに中はふわっふわ。マスタードをかけ、パンに挟んで食べるのが定番です!
夜は市庁舎の地下にある『ヴュルツブルガー・ラーツケラー』というレストランを訪れました。
ほとんどハムのような薄いヴルストを細かく刻んでのせたサラダ、「ヴルストザラート」を頼みます。ビネガードレッシングの酸味が強く、柔らかいヴルストとよく合いました。
ほかの料理はこちらの記事で紹介しているので、ぜひチェックしてみてください。
>> ドイツ・ヴュルツブルクは見どころたくさん! 世界遺産に要塞、教会、大聖堂も!
2日目:ローテンブルク滞在。名物スイーツ「シュネーバル」も
2日目はかわいらしい街並みで有名なローテンブルクの、『ローター・ハーン』というレストランでランチです。
こんがり焼いたヴルストと、すりおろしたジャガイモを揚げた「ライベクーヘン」がのった一皿を頼みました。ライベクーヘンは外がカリカリ、中がしっとりで、おやつのように何枚でもパクパク食べられそうなおいしさです。
こちらは卵を使ったふわふわのパスタで、南ドイツの名物でもある「シュペッツレ」。
もっちりした食感が病みつきになりそう。チーズが絡み、こってりした味わいでした。
ローテンブルクに来たからには、名物スイーツ「シュネーバル」も外せません!
シュネーバルは、小麦粉で作った短冊状の生地を丸めて揚げ、粉砂糖をまぶしたもの。ドーナツのようなクッキーのような、不思議なお菓子です。
サクサクでほろっとした食感ですが、生地自体に味がついていないため、意外と甘くありません。甘いものが好きな方は、チョコレートでコーティングされたシュネーバルを頼むのがおすすめです。
3日目:ウィーンでオーストリアの代表グルメを食す
格安飛行機ライアンエアーでドイツを発ち、3日目はオーストリアの首都ウィーンへ。ウィーン最大のマーケットであるナッシュマルクトでは、ケバブサンドを食べました。
こんがりローストした肉と、玉ねぎやレタスなどの野菜、そしてサワークリームソースを挟んだケバブサンドは、ボリューミーなのにペロリと食べられます。
ナッシュマルクトで食べたグルメは、こちらの記事にまとめています!
>> ウィーンの「ナッシュマルクト」で食べ歩きレポ!現地で見てきたお店を紹介します
夜は突然の大雨に降られ、逃げるように入ったレストランでディナータイム。
定番の「ウィーナー・シュニッツェル」をいただきます。オーストリアを代表するグルメで、薄く延ばした肉にパン粉をまぶして揚げたものです。
牛肉の煮込み料理である「グラーシュ」を頼んだら、なぜかお皿の半分くらいにシュペッツレがのっていました。この大胆なボリュームも、ヨーロッパならでは。
4日目:ウィーンと言えばコレ!老舗の定番スイーツ
4日目もウィーンで過ごします。この日は朝を軽く済ませ、ウィーンの名店『カフェ・ザッハー』を訪れました。
人気なのは、やはり「ザッハトルテ」。濃厚なチョコレートに、甘酸っぱいあんずジャムをサンドしたケーキです。
カフェ・ザッハーでは邪道(?)かもしれませんが、コンポートのようにトロッとしたリンゴを薄い生地で巻いた、「アプフェルシュトゥルーデル」も絶品です。
この日の夕食は、ウィーン空港内のプレッツェル専門店『ブレーツェル・マイスター』で食べました。
こちらはプレッツェルと白ソーセージのプレートです。香ばしいパン生地に、ほどよい塩気がアクセントになっていました。
ツナやレタス、玉ねぎをサンドしたプレッツェルも!
5日目:シュトゥットガルト近郊を観光。夜は地元の人気レストランへ
ドイツに戻り、5日目はシュトゥットガルト近郊に足を延ばします。駅の売店ではヴルストを焼いていて、いい香りが……。さすがドイツ、いつでもどこでもおいしいヴルストが食べられます!
観光を楽しんだ帰りは、シュトゥットガルトの人気店『ブラオハウス・シェーンブーフ』へ。
ブラオハウスとは、ビールの醸造所が経営するレストランのこと。醸造所直送の鮮度が高いビールが飲めるので、ドイツ旅行の際はその土地のブラオハウスに足を運ぶのがおすすめです。
普通のビールももちろん最高ですが、ヴァイツェンビールをバナナジュースで割った、「バナーネン・ヴァイツェン」もお気に入り。意外な組み合わせですが、とても合いますよ!
ドイツと言えばこれ、「カリーヴルスト」。ヴルストにケチャップとカレー粉をかけた、ドイツで人気のB級グルメです。これほどまでにビールとの親和性が高い一品、他に思いつきません。
シュニッツェルにシュペッツレ、そして薄い皮でひき肉を包んだ「マウルタッシェン」がのった、ドイツグルメ盛り合わせプレートも頼みます。
マウルタッシェンは、ドイツのラビオリとも言われる一品です。ドイツ風の餃子、とも言えるかもしれません。
旅の最後に、ドイツならではのグルメを一気に堪能できました。
6日目:締めのランチはフランクフルト空港で!
最終日は、フランクフルト空港のレストラン『ケーファース』で締めのランチ。
ニュルンベルガーと呼ばれる小さなヴルストとザワークラウト、マッシュポテトで腹ごしらえです。
ひとくちにヴルストといっても、種類は実に豊富。ドイツに行った際は、さまざまな種類のヴルストを食べ比べてみるのも楽しいでしょう。
現地の人の暮らしぶりを垣間見れる“食”は、旅の醍醐味とも言えますよね。安心して海外旅行ができるようになったら、ドイツやオーストリアで現地ならではのグルメやスイーツを味わってくださいね!