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【チェンライ】進化するアート寺院「ホワイトテンプル」と妖しい魅力いっぱいの「ブラックハウス」を訪れよう


タイ北部のチェンライに不思議な建物があると聞いて訪れてみました。未だに進化を続けるアートな寺院「ホワイトテンプル」と、ちょっと恐ろしく感じるオブジェが沢山の「ブラックハウス」。白黒の対照的な色で人気のチェンライの2大観光スポットをご紹介します。




白亜の寺院「ホワイトテンプル」

チェンライ市内から南へ13㎞の所に位置する「ホワイトテンプル(ワット・ロンクン)」。
寺院と名が付いてはいますが、厳密に言うと仏教様式を踏襲した芸術作品です。

ホワイトテンプルはタイを代表する芸術家 チャルムチャイ・コーシッピパットさんが1997年に始めたプロジェクトで、現在も建造が続けられています。敷地のあちこちで職人さんたちが作業している様子を実際に目にすることが出来ますよ。3エーカーの敷地内に最終的に9つの建物が揃う予定で、完成はなんと2070年頃になるそうです!

真っ白な寺院は荘厳で目を奪われます。遠目から見るとただただ美しい建物ですが、近付くと地獄を思わせる彫刻や作品が敷地内に数多く点在しています。

本堂に続く「輪廻転生の橋」の周りには無数の手が…。人間の抑えられない欲望を表しているそうです。このエリアは人々の苦悩や地獄を表現しています。一つ一つの手に違った表情があり個性を感じますが、ちょっとゾクッとするような危うい美しさがあります。

ユーモアを感じる彫刻もあり、じっくり見てみると色々な発見があるかもしれません。




ポップカルチャーも取り入れた新しいスタイルの寺院

ホワイトテンプルはタイの伝統的な仏教様式に収まりきらない面白さがあります。寺院とはあまり結び付かないポップカルチャーの要素が数多くちりばめられています。

ハリウッド映画でお馴染みの顔をモチーフにした作品が敷地内のあちこちに飾られていたり、本堂の中には日本のアニメのキャラクターも描かれていたりもします(本堂の中は撮影禁止なので気を付けてくださいね)。お気に入りのキャラクターを探しながら見て回るのも楽しそうです。




金ぴかトイレも一見の価値あり!

ホワイトテンプルの敷地内にあるトイレも見逃せません。他の建物はすべて真っ白ですが、こちらのトイレはなんと金色!内部も含めてどこもかしこも金ぴかな、なんとも派手で目を引く仕様。

真っ白な本堂が精神を表すのに対しこのトイレは身体を表し、金色は人々がいかに欲望やお金に重きを置いているのかを表しています。物質主義や所有物ではなく精神面に目を向けるメリットを説いているそうです。




ホワイトテンプルへのアクセス

ホワイトテンプルへのアクセス方法は、バス・ソンテウ(乗合タクシー)・タクシーの3つがあります。わたしはチェンライ市内のバスターミナルからバスを利用しました。バスターミナルはナイトマーケット会場の近くにあり便利です。

係の人に「ホワイトテンプルへ行きたい」と伝えると該当のバスを教えてくれます。ホワイトテンプルまでは約20分で到着します。観光客も多く利用するので降車場所に迷うことはないかと思います。帰りのバスは行きに比べて少ないようなので注意が必要です。




漆黒の美術館「ブラックハウス」

ホワイトテンプルとは対照的な真っ黒な美術館「ブラックハウス(バーンダム)」はチェンライ出身の現代芸術家 タワン・ダッチャニーさんが設立したミュージアムで、絵画や彫刻をはじめとした多くの作品が所蔵されています。

ダッチャニーさんは2014年に亡くなっていますが、プロジェクトは引き継がれ現在も制作が続けられています。

ダッチャニーさんを偲び写真やパネルが置かれていたり、仏像が置かれていたりして寺院的な要素も随所に感じられます。

動物の骨や皮をふんだんに使った作品の数々は少しおどろおどろしい雰囲気も感じます。




ランナー様式の美しい建物が並ぶ

広く緑に溢れた敷地内には約40棟にも及ぶ美しい建物が立ち並んでいます。

ランナー様式を中心にラオス様式や東南アジア様式の建物もあります。ゆっくりお散歩しながら見て回るのがおすすめです。違いを見比べてみるのもいいですね。

気の遠くなりそうな細かな装飾が壁やドアに施されています。




ブラックハウスへのアクセス

チェンライ市内のバスターミナルからローカルバスが出ている他、ソンテウやタクシーの利用も可能です。いずれも「ブラックハウスへ行きたい」と伝え、値段交渉をしましょう。
わたしはホワイトテンプルを訪れた後にソンテウを拾いました。バス・ソンテウを利用する場合、ブラックハウス近くの幹線道路で降ろされますが、そこからブラックハウスまでの道が少し分かりにくくなっています。あらかじめ地図で確認していくと安心です。





おすすめのまわり方

ホワイトテンプルとブラックハウスはどちらもチェンライ市内から20分ほど。ただ方向が違うので上手に回りましょう。ホワイトテンプルはお昼を過ぎるととても混むので午前中早めに訪れ、その後ブラックハウスへ行くのがおすすめです。ブラックハウスへ行く途中には最近人気のブルーテンプルもあるので併せて訪れてみても。

個人であれば割安なローカルバスの利用をおすすめしますが、スケジュール調整がしにくいのでグループであればタクシーやソンテウを何時間かチャーターした方が便利だと思います。

ローカルバスは旅情たっぷりです。荷物の管理はしっかりと!

時間が限られている場合や個人での移動が不安な方はツアーを利用してもいいですね。チェンライ市内には旅行代理店が沢山あるので飛び込みでも大丈夫ですし、チェンマイからのツアーも多く催行されています。




おまけ

ホワイトテンプル・ブラックハウスを巡る拠点となっているチェンライですが、街歩きもお忘れなく。そこまで大きな街ではありませんが、古き良きタイの雰囲気が残っていてのんびり過ごすのにぴったりです。

特に、毎晩開催されるナイトマーケットは活気がありおすすめ。お土産探しにもぴったりです。

中心広場の周りには沢山の屋台が並び、食べ歩きも楽しめます。

ゲテモノ(!)や不思議なタイ風寿司から、定番タイ料理やスイーツまで色々揃っていますよ!

またローカルに混ざって素朴なタイスキ(タイ風鍋)を楽しむのも最高です。チェンライは夜になると夏でも涼しいので、熱々のお鍋であったまりましょう!


ゆったりした時間の流れるチェンライ。ホワイトテンプル・ブラックハウスから受けた刺激を優しく受け止めてくれる感じがします。チェンマイから日帰り観光も可能ですが、ぜひ1泊はしてその魅力をたっぷり体感してくださいね。




このしおりのライター

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