昨年末のNHK紅白歌合戦で、シンガーソングライター・米津玄師さんが『Lemon』を歌った場所を覚えていますか?
そう、徳島県鳴門市「大塚国際美術館」の『システィーナ・ホール』です!
注目を集めた『システィーナ・ホール』の他にも多くの作品が展示されており、丸一日楽しめるほど広い「大塚国際美術館」。今回は、時間が限られていても絶対に見るべき作品や、通常の美術館ではできない楽しみ方など、「大塚国際美術館」の見どころを7つにまとめてご紹介します!
見どころ1:1,000点を超える世界の名画を、原寸大で忠実に再現
▲ 環境展示『スクロヴェーニ礼拝堂壁画』
「大塚国際美術館」は、1,000点を超える世界の名画を、特殊技術によって「陶板」で原寸大に再現した、世界に類を見ない “陶板名画美術館”。教科書で見たことのある名画、日本にあるはずのない名画など、世界中の名画を再現したものが一堂に展示され、日本にいながら世界の美術館を体験できます。
▲『皇帝ナポレオン1世と皇后ジョゼフィーヌの戴冠』も原寸大で再現!「大塚国際美術館」のなかで最も大きな絵画作品です。
▲ 絵画作品は額縁まで再現されているのだとか!『モナ・リザ』は盗難にあう前の額縁が再現されています。
▲ 環境展示『秘儀の間』
なかでも『秘儀の間』、『スクロヴェーニ礼拝堂壁画』、『システィーナ礼拝堂天井画および壁画』など、空間をまるごと再現した「環境展示」は必見! 細かいヒビや欠けている部分まで忠実に再現されており、現地を訪れているかのような気分を味わえますよ。
見どころ2:手で触れて楽しめる!
▲「本当に触っていいんですか...!?」と美術館のスタッフさんに確認し、おそるおそる触れてみました
驚くことに、「大塚国際美術館」では展示作品に触れてもOK! 一般的な美術館ではありえないことですよね。
こんな楽しみ方ができるのは、原画ではなく「陶板名画」だからこそ。
陶器の板に特殊な技術で絵を焼きつけた「陶板名画」はとても丈夫で、約2,000年以上に渡ってそのままの色で残るのだそう。 文化財の記録保存にも大いに貢献するものです。
もちろん、展示作品を傷つけたり汚したりしてはいけませんが、そっと触るくらいなら大丈夫。厚みやキズも忠実に再現されているので、どんな画材で描かれたのか想像しながら、質感を楽しんでみましょう。
見どころ3:ゴッホの7つの『ヒマワリ』が勢揃い!?
▲「大塚国際美術館」の中でも特に人気のある、「7つのヒマワリ」展示コーナー
“ヒマワリの画家” として知られるゴッホ。ヒマワリをモチーフにした作品を複数描いており、そのうち花瓶に入ったヒマワリの作品は全部で7点あるとされています。
現在その7つの『ヒマワリ』は世界各地に点在している上に、残念ながら戦争で焼失してしまった作品も。「大塚国際美術館」は、焼失した作品を含む7つの『ヒマワリ』を一度に見ることができる、大変貴重な場所なのです。
▲ こちらが、1945年の空襲により兵庫県芦屋市にて焼失してしまった『ヒマワリ』を再現したもの。残っていた画集写真をもとに再現したそうです。
「7つのヒマワリ」展示コーナーでは、ゴッホが『ヒマワリ』を描いた地・南フランスをイメージするラベンダーなどの香りと、四国産の柑橘の香りをブレンドした、オリジナルの香りの演出も楽しめます。 貴重な展示と香りの演出で、ゴッホの世界に浸ってみてください。
見どころ4:修復前・修復後の『最後の晩餐』を比較できる!
▲『最後の晩餐』の修復前と修復後
レオナルド・ダ・ヴィンチ『最後の晩餐』を再現した作品も必見!
「大塚国際美術館」では、現存しない “修復前の『最後の晩餐』” も再現されており、一つの部屋で『最後の晩餐』の修復前・修復後を見比べることができるのです!
原寸大で再現されているため、細部までじっくりと鑑賞できますよ。また、イタリアにあるオリジナルの作品は見学時間が限られていますが、ここでは好きなだけ眺められるのも嬉しいポイント。修復前と修復後ではどこがどう違うのか、ぜひ比べてみてください。
見どころ5:“真珠の耳飾りの少女” に変身できる!?
▲『真珠の耳飾りの少女』
『牛乳を注ぐ女』や『デルフトの眺望』など、陶板で再現されたフェルメール作品も鑑賞することができます。中でも有名な作品は『真珠の耳飾りの少女』。ターバンを身に付けた少女の姿は印象に残りますよね。
実は「大塚国際美術館」には、この “真珠の耳飾りの少女” になりきって写真を撮ることができるコーナーがあるのです!
▲ 作品の近くにある “フェルメール『真珠の耳飾りの少女』変身コーナー”
イヤリングとターバンを付けて “真珠の耳飾りの少女” に変身したら、額縁に入って思い出の一枚を。服装やメイクにもこだわると面白いかもしれません。
見どころ6:屋外で鑑賞できる、モネの『大睡蓮』
▲ 屋外展示『大睡蓮』
日本でも人気が高い画家・モネの作品を再現した展示も、「大塚国際美術館」では複数見ることができます。中でも面白いのが、屋外に展示されたモネの『大睡蓮』。
▲ 屋外展示『大睡蓮』
「自然光の下で見てもらいたい」という画家の願いを叶えるため、屋外展示という形をとっているのだそう! これも、丈夫な「陶板名画」だからこそ実現できたことですね。
見どころ7:カフェメニューやお土産でもアートを楽しめる
▲「おいしぃぃぃ~!と叫ぶ ムンクのどら焼きセット」(阿波晩茶付き・税込600円)
「大塚国際美術館」地下2階、睡蓮の池を眺められる「カフェ・ド・ジヴェルニー」では、あの名画にちなんだスイーツが登場! 秋冬限定メニューとして、「おいしぃぃぃ~!と叫ぶ ムンクのどら焼きセット」が楽しめます。(2019年10月1日〜2020年3月31日まで)
どら焼きには鳴門特産のさつまいも「鳴門金時」の餡がたっぷり使用されており、ボリューム満点! 徳島県産のイチゴと、徳島老舗菓子店がつくるバターおかきも付いており、お茶は徳島の名産「阿波晩茶」。アートと徳島名物をいっぺんに堪能できるセットメニューです。
▲ ミニ陶板
地下3階ミュージアムショップで購入できるお土産も、「ムンク 阿波和三盆糖」や「レスポワール『真珠の耳飾りの少女』缶」など、名画にちなんだものがずらり!
特に人気があるのは、名画をお持ち帰りできる「ミニ陶板」だそうです。自宅でもアートを楽しんでみては。
見て、撮って、触れて楽しめる「大塚国際美術館」
気になる所要時間ですが、1時間では到底足りないと思います。有名作品だけ巡るとしても、写真を撮影しつつ鑑賞するなら2〜3時間は欲しいところ。アートが好きな方なら丸一日いても楽しめることでしょう。
世界中の有名絵画の展示や、空間をまるごと再現した環境展示を通して、世界を旅しているような気分も味わえる「大塚国際美術館」。ぜひ足を運んでみてください。
※本記事内の写真はすべて「大塚国際美術館」にて撮影したものです。
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