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2019-12-08

「箱根ナイトミュージアム」で参加型ライトアップを堪能! ステンドグラスの塔も光に包まれる

箱根の人気観光スポット「彫刻の森美術館」で 2019年11月29日(金)〜 2020年1月5日(日)の期間、ライトアップイベント『箱根ナイトミュージアム』が開催! 今年で3回目を迎えた、箱根の新たな冬の風物詩です。

編集部は、開催初日に行われた内覧会に行ってきました!




箱根・彫刻の森美術館で開催される、“彫刻×光” のイベント

▲ 《幸せをよぶシンフォニー彫刻》/ ガブリエル・ロアール

彫刻の森美術館らしく、野外彫刻をメインにライトアップ。手がけたのは、道後温泉本館のライトアップも担当したことのある、光のアーティスト・高橋匡太氏。彫刻の森美術館の野外彫刻に光の魔法をかけています。

高橋匡太氏いわく、作品(彫刻家)の良さを引き出すことを一番に考え、その中で自分の世界観も出していく、一種の共同制作のようなものと考えながらライティングを手がけたのだそう。




エリアも作品も前回のおよそ2倍!

▲ 本館エリア屋外展示場

前回のライトアップエリアは「円形広場」と「本館エリア屋外展示場」まででしたが、来館者から“もっと先まで行きたい”という声が多く、今年は「緑陰広場」までエリアを拡大。エリアは去年のおよそ2倍になりました。

▲ 緑陰エリア

エリアの拡大にともなって、作品数も35点ほどから58点に増加!
作品ひとつひとつが丁寧にライティングされ、昼間とは違う表情を見せてくれます。

エリアの拡大・作品数の増加だけでなく、アートの質も向上。光の演出に加えて、音の演出もプラスされていました。




提灯を持って巡る、参加型のライトアップ!

『箱根ナイトミュージアム』は、ライトアップされた作品をただ見て回るだけでなく、提灯を持って夜の彫刻庭園を巡ります。自分が美しい夜景の一部になれるのも、このイベントの魅力のひとつ!

提灯は本館ギャラリー1階と緑陰ギャラリー1階で借りることができます(返却は本館ギャラリー1階のみ)。

出会う彫刻や風景のライトアップの色に呼応して提灯の色が変化します。来館者が参加することによって生まれる光景は、これもまたひとつの作品のよう。




ライトアップの場面転換に注目!

ライトアップエリアは三部構成になっており、エリアごとにちょっとしたライティングの違いがあります。これを知っておくと『箱根ナイトミュージアム』がもっと楽しくなりますよ!

▲ 本館エリア屋外展示場

▲ 左から 《力ー大》《勝利ー大》《自由ー大》《雄弁ー大》/ エミール=アントワーヌ・ブールデル

第一部は、本館エリア屋外展示場までのエリア。ここにある作品は、色とりどりのライトで照らされた華やかなものばかり。エネルギッシュな “動” の作品たちです。ライティングはおよそ10分の周期なので、立ち止まって10分ずっと見ない限りは、通るたびに毎回違う表情を見せてくれます。

▲ 緑陰エリア ヘンリー・ムーアの作品群

▲ 緑陰エリア

第二部は、緑陰エリア。ここにある作品は、華やかな色で彩られるわけではなく、光によって陰影が強調されたものが多いです。暗闇に浮かび上がるような “静” の作品たちです。昼間の太陽光ではわからないような、作品の構造美を発見することができます。

第三部は、今年のメインとなる《幸せをよぶシンフォニー彫刻》。




《幸せをよぶシンフォニー彫刻》のライトアップは圧巻!

▲ 《幸せをよぶシンフォニー彫刻》/ ガブリエル・ロアール

今年の『箱根ナイトミュージアム』一番の見どころは《幸せをよぶシンフォニー彫刻》。美しいステンドグラスの塔の内部には40灯ものライトが設置されており、その光が漏れて、暗闇に神秘的な塔が浮かび上がります。あまりの美しさに寒さも時間も忘れて、思わず見とれてしまいました...!

▲ 《幸せをよぶシンフォニー彫刻》/ ガブリエル・ロアール

ライティングはおよそ11分周期で、終盤になるにつれて色の変化が激しくなっていきます。ただ色が変わるだけでなく、下から上に向かってのぼるように変化するなど、変化のパターンもさまざまです。

▲ 《幸せをよぶシンフォニー彫刻》/ ガブリエル・ロアール

また、《幸せをよぶシンフォニー彫刻》付近では、音楽家の山中透氏が作曲した荘厳な教会音楽のような曲が流れています。彫刻と光と音の3つが合わさってひとつの素晴らしい作品となっていました。

▲ 日中の塔内部の様子 《幸せをよぶシンフォニー彫刻》/ ガブリエル・ロアール

▲ ライトアップ中の塔内部の様子 《幸せをよぶシンフォニー彫刻》/ ガブリエル・ロアール

日中はステンドグラスに太陽光が差し込み、幻想的な光の世界が塔内部に広がります。ライトアップ中の塔内部も綺麗ですが、やっぱり夜は外から塔を眺めるのがおすすめです。




今はアクセスに注意!

彫刻の森美術館を訪れる際は箱根登山鉄道を利用するのが便利ですが、箱根登山鉄道は現在、台風19号による被災を受けて運休中です(運転再開は2020年秋頃になる見通し)。そのため、運転再開まではバスか車で訪れるようにしましょう。

バスの場合、
小田原駅、箱根湯本駅から箱根登山バス、伊豆箱根バス「二の平入口」バス停下車、徒歩5分
箱根湯本駅から箱根登山鉄道臨時バス「彫刻の森駅」バス停下車、徒歩2分




▲ 《幸せをよぶシンフォニー彫刻》/ ガブリエル・ロアール

ライトアップの時間帯は 16:45 - 18:00(最終入館 〜17:15)と少し短めですが、今年の冬は一味違う体感型のライトアップイベント『箱根ナイトミュージアム』に行ってみませんか?




このしおりのライター

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