寶藏巖國際藝術村(Treasure Hill Artist Village)は台北市が初めて既存の集落を芸術村として再生した歴史集落です。住民とアーティストが共生し、取り壊し寸前の集落がアートで再生されました。映画やドラマのロケ地としても度々登場するアート村にはどんなアートが転がっているでしょうか。
寶藏巖歴史集落
MRT公館駅から10分程のところ、地名にもなっている寶藏巖の奥に集落は広がっています。
日本の統治時代をしのばせる「昭和」と刻まれた石碑が。この辺りは日本軍の軍事機関や弾薬倉庫などが設置されていた場所でした。
戦後は大陸から渡ってきた外省人が居住する“眷村(けんそん)”と呼ばれる地区となりました。四四南村のようにオシャレにリメイクされているのとはちょっと違い、廃墟となった住宅もそのまま残されています。
迷路のような住宅街
積み上げられた積み木のように家屋が山の傾斜沿いに密集しています。
マップを見ても迷路のように入り組んでいるので把握しづらいですが、狭い範囲なので迷うことはありません。
くねくね道の先は行き止まりだったり道が続いていたり。
公道と言うより私道のような路地で、立ち入っていいのか一瞬躊躇してしまいます。
住民は地形に沿って路地や建物を建築し、住民が増加するに従って増改築、修繕を繰り返し、現在のような入り組んだ形状の住宅街になったのです。
アーティスト・イン・レジデンス
アート村は住宅とアトリエが混在する特殊な集落です。
「開放中」の表示があれば内部の見学が可能です。
ギャラリーやカフェ、手作り小物を販売する店などもありますが、他の観光地のように賑やかな商店が並んでいるわけではありません。あくまでも空き家、空きスペースを利用しての芸術・文化活動のようです。
ちらばるアート
暮らしの邪魔にならないようなアートがそこかしこに点在しています。
常に新しい作品がポコっと出現しているようなので、行く度違う発見があるかもしれません。
意図を読み取るのが難しい作品もありますが、深く考えずにビジュアルで楽しみましょう。
不完全さ、素朴さが残っているのもこの村の魅力かもしれません。
月曜はお休みです!
村の入口には門番が居て、開放時間にならないと一般の人は立ち入れないようになっています。
開放日時
火曜~日曜
11:00AM~10:00PM
月曜は入れませんのでご注意を!
歴史ある集落とアートのコラボ。廃村を食い止めた試みは多くの人が関心を寄せ、足を運ぶ場所となりました。思わずくすっと笑ってしまうようなコミカルな作品があったり、ウォールアートがあったり。写真映えするスポットが盛り沢山なので撮影も楽しめますよ。住民の方に迷惑にならないよう、入り組んだ路地を探検してみてはいかがでしょうか。