三峡老街
台北中心部から1時間程の位置にある三峡は3本の川が連なり三角州を作っていた場所。川の利便性を活用した水運で栄え、富裕層の商人たちが集まり発展した街です。当時の栄華を物語る赤レンガの商店街は綺麗に整備され「観光商店街」として多くの人で賑わっています。
バロック様式風の立派な店構えの街並みは台北の迪化街を髣髴させます。
興味深いのは、表に刻まれた模様や看板。店主の名前や屋号、取扱い商品などが書かれています。西洋風であり、東洋風であり、老街独特の雰囲気を醸し出しています。
この地から布・樟脳・木材・お茶などが台北に運ばれ高値で取引されました。特に、藍染産業が盛んだったこともあり、屋号に『染』の文字が入っている建物もちらほら見られます。
立派なアーケードがありますので、雨が降っても安心!雨の日に何処へ行こう、と悩んだら、三峡老街を候補地に入れてみてください。
清水厳祖師廟
ガイドブックに「台湾のサグラダファミリア」という説明があり、「ん?」と、ちょっと半信半疑で訪ねてみました。
足を踏み入れて、衝撃が体に走りました!
素晴らしい!
三門天井のドームには釘が1本も使われていないそうです。見事な組み合わせ、そしてこの緻密な彫刻美。
美しい!
どこに目線を持っていっていいか分からないくらい、細部まで凝った装飾と彫刻。廟そのものが美術館のようです。
ご本尊は「清水祖師」。別名がいくつかある中のひとつが「落鼻祖師」。言い伝えによると、落鼻祖師は災いが起こる前に鼻を落として人々に警告し、終わると元に戻ったそうです。流行った疫病を治したとか、地震から救ったとか、土地の守護神としてご活躍の神様です。
本殿のつるりとした石柱は日本産の御影石。元々は台湾神社(現在は台北の圓山大飯店があるところ)の鳥居だったものを転用したそうです。
1度目は地震により損壊、2度目は日本軍により破壊され、3度目の再建は台湾光復後。台湾の芸術家「李梅樹」の綿密な設計図にのっとり、多くの匠が集結し、このような素晴らしい廟が生まれたのです。
「東洋の彫刻芸術の殿堂」とも称される誇るべき美しい廟は必見です!
三峡グルメ
お腹が空いたら、街歩きで疲れたら、美味しいもので満たされたい!ひときわ賑わっているお店 東道飲食亭に誘われるように入店してみました。店内はレトロな内装でおしゃれ!注文を待つ間も楽しめる空間です。
排骨飯が売りのようです。みんなが食べていたので同じくオーダーしてみました。
間違いありません。柔らかお肉と程よい甘辛醤油ダレがご飯とマッチして食が進む~!
油でテカっと輝くこちらは銀絲捲。蒸しパンの揚げパンです。
これが絶品!カリッとして中はふわふわ~。練乳とピーナッツパウダーが添えられていました。甘々になりますが、これがくせになる美味しさ!
川沿いに栄えた大正ロマンが香る街。三峡河に架かる橋も趣があり、古都を感じます。
陶器の街「鶯歌」とセットにして日帰りプランを立ててみてはいかかでしょうか。