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2019-10-18

【レソト】サニパス、天空の王国がここにある!!!


皆さんはレソトという国を知っていますか?
『アフリカのスイス』とも呼ばれるレソト。
日本人には馴染みのない国ですが、知る人ぞ知る絶景大国なのです。

そのレソトの中でも、おすすめしたい絶景があります。

その名も、サニパス!!

サニパス、とだけ言っても、なにそれ?となるかと思います。

今回はそのサニパスなるものについて、説明していきます。
この記事を読んで、みなさんが少しでもレソトに興味を持ってくれたらなによりです。

↑これがサニパスです。どこまでも山々が連なっている景色は圧巻です。




【レソトについて】

まずは、『レソト』という国について説明します。

アフリカ大陸の一番南に位置する南アフリカ共和国。その南アフリカの領土の中にある小さな内陸国、それがレソト王国。

レソトとは、現地の言葉で「ソト族の土地」という意味があります。

レソトは国自体標高が高く、国土の大半が標高1,600m以上あります。
アフリカ大陸の中でも有数の山岳国です。
織りなす景観が綺麗なことから、『アフリカのスイス』や『天空の王国』、『アフリカの屋根』と呼ばれています。
山が多く、空気も澄んでいて、素朴に生きる人々に、心も満たされることでしょう。

↑レソトは山が多く、どこを撮っても絵になります。

↑山と馬と人と。自然と共存し、素朴に生きる人々。




【サニパスについて】

サニパス、とだけ言っても、なにそれ?となるかと思います。
最初に言うと、サニパスとは国境の名前です

レソトと南アフリカ共和国を隔てる国境にあるのがサニパス(Sani-Pass)。

そのサニパス国境の辺り一面にそびえているのが、ドラケンスバーグ山脈。
龍のように山々が連なる様子から、ドラゴンの名が付けらているのだそう。

なぜそんな景色が見れるのかというと、理由は2つの国境の位置関係が関係しています。

レソト側の国境は山の上、高台にあり、そこから南アフリカ側の国境まで、山を下るようにして道なき道が続いています。
そのため、レソト側の国境周辺が展望台のような位置関係になり、どこまでも続く山々を思う存分眺めることができるのです。

そう、誰もが通ることができる、いや、誰もが通らざるを得ない、贅沢な絶景を有する国境、並びに、一大絶景スポットなのです!!

山々が織りなす壮大な景観、連なる山々が作り出す絶景がが見事で美しいのです。
眼下に広がる山々の連なり、ずっと眺めていたくなります。
それは他に似たものはなく、サニパスが見せてくれる景色は何物にも代えがたいです。

初めて目にしたときの興奮は今でも覚えています。
もっと、もっと、見ていたい衝動に駆られます。

岩山が見せてくれる絶景に、目を奪われること間違いなしです。

↑モコトロンからサニパスへと続く道。辺りは山だらけ。

↑道なき道が南アフリカ側の国境まで続いている。




【場所】

・サニパス国境、レソト王国

南アフリカ共和国の領土の中にある小さな国、レソト。
周りは全て南アフリカ共和国に囲まれているので、国の外へ出るときは、必ず国境を通過することになります。
南アフリカの第三の都市ダーバンに向かうとき、サニパス国境を自然と通ることになります。

↑サニパスの看板。標高2,873m。




【行き方】

日本からレソトへの直行便はありません。
まずは隣の国である南アフリカへ飛行機で行きます。
南アフリカまでは、ヨーロッパへ飛ぶのとそんなに変わらない金額で行くことが出来ます。
そこからバスやレンタカーでレソトを目指す、というのが一番行きやすいルートかと思います。

サニパスは他の観光地と違い、要は国境です。
国境周辺が絶景だから、そこで一旦止まって、滞在して堪能しよう、というものです。
なので、レソト側、南アフリカ側、どちらからもアクセスできます
レソト側の国境から行く場合はモコトロンという町、南アフリカ側の国境から行く場合はダーバンもしくはアンダーバーグという町から行くのが主流です。

南アフリカ周辺はレンタカーで周遊するのも主流なので、旅の途中に寄るのもいいかと思います。

↑その土地の人々の住居。




【食事】

サニパス周辺はスーパーマーケットやレストランはありません。
あるのは宿泊施設のみです。
その施設内で料理を頼むことも出来ます。
宿にはキッチンもあり、自炊できるので、前の町で買い物して自炊するのもいいかと思います。




【宿泊】

宿泊施設は一つだけ、Sani Mountain Lodge という宿があります。
サニパスで泊まる人は基本的にこの宿に泊まることになります。
その宿はバックパッカー用の施設も備えていて、受付は同じですが、敷地内にSani Top Backpackers&CampSiteという施設も併設しています。
宿泊費を抑えたい人は安宿のドミトリーに泊まったり、テントでキャンプすることもできます。
キッチンもあり、ホットシャワーもあるので快適です。
キャンプサイト 一泊105ロティ(約800円)。

↑サニパス周辺の風景。特に辺りにはなにもない。最低限の設備のみ。




【気候】

サニパス付近は標高が3,000mくらいあるので、単純に寒いです。
私が行ったのは夏でしたが、夏でもそこまで気温は高くなく、ダウンジャケットを着て、ちょうどいいくらいの気温でした。防寒着はしっかりと用意していくことをおすすめします
周りに遮るものが何もないので、風が吹きますし、天気もコロコロ変わります。
決してリゾート地ではありません。




【言語】

レソト王国での公用語は英語、ソト語です
ソト語は現地の人々が話す言語です。
基本的に英語を話せる方も多いので、言語については心配ないかと思います。
私自身、英語が伝わらず苦労した記憶はないので、多少の英語が話せれば、問題ないです。




【通貨】

通貨はレソトロティです。1ロティ=約7.5円。
物価は日本とそんなに変わりません。
また隣国の通貨である南アフリカランドも等価で使用できます。
ただ、南アフリカランドはレソトの国内で使用できますが、レソトロティは南アフリカでは使えないので、注意が必要です




【ビザ】

日本とレソトの間にはビザ免除協定があるので、90日以内の滞在で、観光目的であればビザは要りません。
パスポートの未使用ページが2ページ以上、有効期間が6ヶ月以上あれば問題ありません。
出国航空券や次のルート、レソトの中で行く場所や泊まる場所などを、入国管理官に質問されるかもしれないので、予め用意しておくといいかと思います。
周辺の国々もビザが必要ない国が多いです。
南アフリカに行ったついでに、気軽に行けます。

↑放牧された羊たち。ヤギかも…。どっちかイマイチわからない。

↑羊飼いとヒツジの群れ。こんな場所でも人が普通に生きていることに感心します。

↑牛飼いと牛。レソトでは牛飼いや羊飼いをよく見かける。




【トレッキング】

サニパスは欧米系のバックパッカーに人気な場所です。
アクティビティはそんなにありませんが、周囲は山なのでトレッキングが出来ます。

その一つが、ホーストレッキング。
馬に乗って、高い山の上まで行って帰ってくるというものです。
ゆっくり馬の背中に乗って進んでいくのも気持ちいいです。

ホーストレッキング(半日コース)
料金:320ロティ(約2,500円)
9:00am〜13:00pm か 1:00pm〜5:00pm のどちらか選べます。所要時間4時間。
他にも1時間や2時間、一日(7時間)のコースもあります。

また、馬に乗らずに自分の足で、気の向くまま、好きなだけ遠くまで歩いて絶景を見続けるのも楽しみ方の一つでしょう。

↑目指すは右側の高い山の頂上。

↑周囲を眺めることのできる山の上から。景色が壮大。見える限り、山しかない。




【サニパスのすすめ】

サニパスは国境ですが、一つの観光地としても有名です。レソトの一大観光スポットです。
サニパス行かずして、レソトの旅を終えるのは、本当にもったいないです。

また、サニパス周辺は国境なので、周りに何もありません。
好きなだけ遠くまで歩いて絶景を見続けるのも楽しみ方の一つでしょう。

歩けば歩くほど、見ている風景が少しずつ変わっていきます。
私自身も、もっと先まで行きたい、そう思いながら歩き続けて、随分遠くまで行った覚えがあります。

たかが山、されど山。
山の連なり、それだけで充分感動します。
それは、何万年とかけて地球が創り上げた美、そのものです。
美しいものは、ただただ、美しい。
綺麗なものに理由なんていりません。

特別お金がかかるツアーに参加しないといけないとか、そんなことはありません。
なぜなら、サニパスは国境ですから。
誰もが通る道、そこで少し寄り道して、見たこともない景色を見に行きましょう。

そんな場所には、いつもいい風が吹いています。

私もレソトに行く前は、正直レソトという国に対してノーマークでしたが、これほどまでに雄大な自然を見せつけられると、頭が下がります。

自然が、動物が、醸し出す表情に圧倒されます。
ただそこにあるだけなのに、なぜこうも美しく見えるのか。

今ではおすすめの国にレソトを答えてしまうほど、誰かに勧めたくなる国です。

↑空と山と道と。雄大すぎて興奮しまくり。

↑違うアングルから。

↑横を見れば、道がある。この雄大な自然の中に道を作り上げた人間もすごい。




アフリカ、南アフリカ、レソトと聞くと、どこそれ?、遠そう〜、など、随分遠い印象を持たれるかもしれませんが、それで行かないのはもったいないです。
今の時代、飛行機に乗れば、どこへでもすぐに行けます。

レソトを含め、周辺国はノービザで行ける国や観光地があるので、他の場所と一緒に予定に組み込んで行くのも全然ありです。
レンタカーを借りれば、自分のペースで旅行を進めていける楽しさもあります。

まだまだ我々日本人が知らないだけで、有名で素晴らしい景色が世界にはたくさんあります。

レソト、そしてサニパス、自分の目で見て、息を呑んで、感動してください。

次の旅先にレソトはいかかでしょうか?





このしおりのライター