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2019-05-12

おんせん県大分! 6種類の地獄がいっぺんに見られる「かまど地獄」


先日、はじめて大分県に行ってきました。温泉が多い県だというのは知っていましたが… さすがに「道路の隙間からモクモクと湯気が立っている光景」を目にしたときは驚きましたね。

今回は、そんな大分観光で訪れて特に印象的だったスポット「かまど地獄」をご紹介します!




別府市観光といえば「地獄めぐり」!

大分県の別府市は、千年以上も前から噴気・熱泥・熱湯などが噴出していた地域。当時温泉の噴出口は、近寄ることのできない不気味な場所として「地獄」と呼ばれていたんだとか。

そんな別府市で人気の観光が、「地獄めぐり」です。市内に点在する各地獄には、海地獄、血の池地獄、龍巻地獄、白池地獄、鬼石坊主地獄、鬼山地獄、かまど地獄と、それぞれ名前がついています。


今回は全部を回れるほど時間に余裕がなかったので、いっぺんに6つの湯の池を見ることができる「かまど地獄」へ行くことに。

受付で入場券(大人400円)を購入し、いざ地獄へ!


出入り口には売店があり、それはそれは個性的なTシャツやタオルが販売されています。私たちは帰りに「毎日が地獄です」と書かれた真っ赤なTシャツを人数分買いましたが、お湯をかけると着物姿の女性が裸になる、不思議な仕掛けのタオルが小学生に人気のようでした。




ブクブクと噴き出す神秘的な6つの湯の池を回ろう!

売店を抜けると、いよいよ地獄の入り口。一体どんな光景が待っているのだろう…と、ドキドキしてきました。

まず最初に現れるかまど一丁目は、粘土が溶け出した茶褐色の熱泥地獄。

ボコボコと勢いよくお湯が噴き出しており、なんとも不気味な光景。何も知らずに見たら、たしかに鬼でも住んでいるのかと思うかもしれません。


なんて考えていたら、かまど二丁目には本当に大きな鬼がいました。

鬼の下の岩のくぼみから噴き出しているのは、100℃のアツアツ蒸気! タバコの煙を吹きかけると湯気の量が増えると看板に書いてありましたが、やり方がイマイチわからなかった友達は「ただ喫煙している人」になっていました。


続くかまど三丁目は、コバルトブルーの綺麗な池。

湯気こそ立っていますが、地獄というよりもリゾートプールのような見た目です。これが自然に湧き出ているなんて神秘的…。

その横には、「飲む温泉」が蛇口から流れている極楽二丁目。「すごく熱いよ!」と書かれた看板の主張が強すぎて不安になりますが、柄杓ですくって体にいい温泉を飲むことができるスポットです。

気になる温泉の味は… しょっぱい。柏餅の葉っぱのような塩気が不意打ちすぎて、熱さなんて気になりませんでした。


お次のかまど四丁目には、ドロッとした粘土の山がたくさんあります。

それぞれの中心がグツグツと音を立てており、まるでマグマが流れ出す火山のよう。と、ここでガイドさんが、先ほどのタバコの技を実演し始めました。

真ん中の山に注目!この写真ではうっすら湯気が上っているだけですが…

タバコの煙を勢いよくブーっと吹きかけると、モクモクと濃い湯気が立ち上るように! これはタバコの煙の粒子にもともとあった水蒸気がくっつき、目に見える状態になったからなのだそう。雲ができる原理と似ていますね!


お隣のかまど五丁目は、6つの中で一番大きな池。

今は海のような水面ですが、なんとこの池、年に数回突然色が変わるんです! 明るいグリーンになったり、くすんだグリーンになったり、色の濃さもまちまち。その原因は…不明だそう。令和の時代になっても解明できていないなんて、自然は奥が深いですね。

五丁目のそばに、ひっそりと金の鯉が泳いでいました。盗難防止のためか、厳重にネットで蓋をされています。


最後のかまど六丁目は、赤褐色の熱泥地獄。

これぞ「地獄」といった感じの見た目ですが、以前は灰色だったというからビックリ! 年々変色していき、現在の色になったのだそう。ブクブクしている上に色まで変わるなんて、昔の人が「地獄」と名付けてしまうのも納得です。




おやつには、地獄の蒸気で作った「温泉ぴーたん」!

かまど五丁目の横にある「かまど茶屋」では、飲み物のほか、「温泉ぴーたん」や「地獄蒸しコーン」など地獄グルメが販売されていました。

「温泉ぴーたん(1個70円)」は温泉の蒸気で長時間蒸した卵のこと。せっかくなので、ひとり一個購入して食べてみることに!

ゆで卵のように殻を剥くと、スモークされて茶色くなった白身がつるんと現れます。

「オススメの食べ方」によると、白身は塩、黄身は醤油でいただくと美味しいそう。塩は卵の入っていたカゴの中に、醤油は机の上に用意されているので、実際に試してみました。

お味はとってもスモーキー! 一口食べるごとに独特の風味が鼻に広がり、普通のゆで卵より塩気があるような気もします。黄身は温泉卵と違いしっかりと固まっており、醤油によく合う締まった濃い味でした。




見所が凝縮していて、短時間でも十分に満喫できる「かまど地獄」。入場者が無料で入れる足湯まであり、一息つくのにもピッタリです。 別府I.Cより車で5分とアクセスもいいので、大分観光の際はぜひ遊びに行ってみてください!



このしおりのライター

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