本×旅のヒント
            「ベルリンの秋」
            
 ~「プラハの春」の続編。「プラハの春」直後からベルリンの壁崩壊まで約20年。非人間的な体制を強いられた東ドイツに住む女性と日本人外交官とのロマンスが、東欧の激動時を舞台に大きな歴史の流れと共に描かれる。ソ連と東欧における社会主義体制の崩壊は必然だった・・・~
        
立ちはだかる壁
            壁の崩壊はさほど遠い過去ではありません。
            
 ニュースに流れた、壁によじ登り、壁を叩き壊している人々の映像は、今でも記憶に残っています。
            
 壁は東ドイツ、西ドイツを分ける境界線上に建っていたと思っていましたが、実際は東ドイツに属するベルリンの中に西ドイツの飛び地があり、そこがすっぽりと壁に囲まれていたのです。
        
チェックポイントチャーリーと壁博物館
            鉄のカーテンを象徴するベルリンの壁。
            
 外界から物理的に遮断されてもそこを越えようとする市民は多く、東→西ベルリンへの脱出劇は映像や本などに多く残されています。
            
 その手法などが展示されている壁博物館が、分断されていた時代の国境検問所、チェックポイントチャーリーのすぐ横にあります。
        
ブランデンブルク門
            壁があった時代、東ベルリン側にあったブランデンブルク門。
            
 この門のすぐ前に壁が建てられ、東ベルリン西端の行き止まりとなっていました。
            
 今では車が多く通る車道に、当時の「壁跡」が残されています。
        
ベルリン生まれの信号機キャラクター「アンペルマン」に注目!
 
            
            旧東ドイツ時代に誕生した歩行者用信号機のキャラクターは日本にもショップができるほど大人気!
            
 東西が統一されたとき、旧東ドイツの「アンペルマン」信号機は徐々に撤去されたそうですが、復興運動が起こり、アンペルマンは無事に救出されたのです。
            
 AMPELMANN JAPANのホームページを見ると、なんと、アンペルマンのプロフィールが載っています!
        
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 1961年10月13日 ベルリン生まれ
            
 体重:ちょっと太め
            
 職業:交通整理
            
 性格:チャーミング、真面目
            
 好きな食べ物:電気
            
 ペット:白クマ
            
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            ちょっと太めって・・・笑。ペット白クマって・・・笑。
            
 思わずくすっと笑ってしまう、おちゃめなプロフィールですね。
        
ちなみに女の子バージョン「アンペルフラウ」も統一後に誕生し、交通整理をしています。
 
            信号待ちのストレスがなくなりそうな、愛すべきキャラクターです。
            苦難の道を歩いたベルリン。
            
 無機質な壁で隔たれた壁の向こうはどんな生活だったのだろうか。
            
 壁が語りかける歴史の1ページを少しでも理解したくてベルリンを訪ねました。
            
 国のための政治ではなく、国民一人一人のための政治であらねばならないと痛感したのでありました。
        
 
                                     
                        



