以前は事前にビザ取得が必要だったアゼルバイジャンですが、2016年2月1日から空路で入国する場合においてのみ、30日間滞在可能な一次ビザが発給されるようになりました。
>> 在アゼルバイジャン日本国大使館
驚くことに下の写真にある国籍別ビザ取得料金表をご覧ください。なんと日本だけビザ代がFREEなのです! アゼルバイジャン人と民族的に同じ起源をもつトルコ人でさえ、$10かかる中で日本人だけFREE、無料なのです!(2018年4月現在)
これはアツい!行くしかないということで勢いだけで行ってきました(笑)
パスポートコントロールの前にあるカウンターで旅行者情報や滞在先の住所などを記入する書類さえ提出すれば、ものの数分でビザをゲットできます! 入国審査官には自分の顔写真を撮影された後、滞在日数とアゼルバイジャンの出国方法を口頭で聞かれただけでした。
僕は短期間の滞在でしたが、首都のバクーと北西部にある第4の都市シェキ(Şəki)に行ってきました。この記事では独特な雰囲気を持つアゼルバイジャンの魅力について紹介します。
カスピ海に面した第二のドバイ、首都バクー
1:カスピ海とフェアモント・バクー・フレーム・タワーズ
世界最大の湖、カスピ海では石油が採掘されるということで首都のバクーは予想以上に発展した大都会でした。
写真右上に見えるのが通称「火焔タワー」と呼ばれる、炎をモチーフにした建物でそのうち1棟がホテルになっています。
2:ニザーミ通り
バクーのメインストリート、ニザーミ通りには買物やデートを楽しむ若者がたくさんいました。野良犬もいなくて、治安も非常に良いので安心して観光できます。
コーカサス地方では唯一のイスラム教の国ではありますが、厳格ではないため自由な雰囲気が感じられ、ブティックやカフェなどが立ち並び、バーやレストランでは気軽にお酒も楽しめます。
バクーにある世界遺産
3:乙女の望楼
旧市街にある乙女の望楼とシルヴァン・シャフ・ハーン宮殿は世界遺産に登録されています。乙女の望楼は高さ29.5メートルあり、2Manat(約125円)で屋上まで上ることができます。
4:シルヴァン・シャフ・ハーン宮殿
14から15世紀に建てられたシルヴァン・シャフ・ハーン宮殿からはバクーのシンボルである、宮殿構内からは炎をイメージした奇天烈なデザインのフレームタワーを見ることができます。
バクーの夜景を見に行こう!
5:アップランドパーク
旧市街にそばあるケーブルカーを使ってバクーの町とカスピ海を一望できる公園に行くことができます。石油産業で潤っているバクーの夜景は近代的でアゼルバイジャンの勢いと豊かさを感じてみましょう!
地上へは歩いて降りることができるので、夜景を堪能した後は途中にあるバーにでも立ち寄って、すっきりとした味わいのアゼルバイジャンのビールで乾杯してはいかがでしょうか?
バクーから気軽に行ける炎スポット!
6:ヤナル・ダク
規模は小さいものの、有名なトルクメニスタンの「地獄の門」のように、バクー周辺では豊富な天然ガスが埋蔵されているので炎が燃え続けているスポットがあります。
そのうちの一つがこちらの「燃える山」という意味のヤナル・ダク。
バクー中心部から地下鉄とバスを乗り継いで1時間程度でアクセスできます。山というよりは小高い丘といった感じで周辺には都会の喧騒から離れたのどかな景色が広がります。
7:拝火教寺院
そしてこちらが拝火教(ゾロアスター教)寺院。バクーの空の玄関口、ヘイダル・アリエフ空港近郊にあります。ゾロアスター教は紀元前7世紀ごろにイラン周辺で生まれたイスラム教勢力がこの地に来るまでは主要な宗教だったそうです。
ヤナル・ダクでも拝火教寺院でもそうでしたが、燃え続ける炎というものはどこか中2心をくすぐる魅力があり、写真を撮るのに必死でした(笑)
ここが第4の都市?! 素朴で温かい人たちが住む片田舎、シェキ
僕はアゼルバイジャンの次にジョージアに向かう予定だったので、バクーとジョージアの首都トビリシのちょうど中間くらいにあるシェキという街に立ち寄りました。
バクーからはバスに乗って5時間ほどで行くことができます。
8:シェキ旧市街
そこで驚いたのはバクーとは打って変わって、第4の都市とは思えないほど小さく、素朴な雰囲気が立ち込める街でした。シェキではバクーと違って街中では全く英語が通じず、観光客はほとんどおらず、行き交う人々も地元の方ばかりでした。
そんなシェキの必見スポットがこちら!キャラバンサライとシェキ・ハーンの宮殿です。
9:キャラバンサライ(隊商宿)
シルクロード時代の隊商宿であるキャラバンサライでは実際に宿泊することができ、中にはカフェレストランがあります。アゼルバイジャン国内にはいくつかキャラバンサライが現存していますが、シェキのキャラバンサライが一番有名だそうです。
10:シェキ・ハーン宮殿
この地を治めていたシェキ・ハーンの夏の離宮だそうです。残念ながら、内部は写真撮影不可だったのですが、とても素敵なステンドグラスやフレスコ画があります。20分ほどの英語のツアーで内部を見学できるので是非とも中に入ってみてください!
シェキに着いたころはバクーとのギャップに驚きましたが、人々はとても温かく、純朴な雰囲気のある素晴らしい街でした。
注意点&まとめ
アゼルバイジャンは現在休戦中ではありますが、隣国アルメニアが占拠しているナゴルノ・カラバフ地域を巡って紛争が続いています。また、アゼルバイジャン‐アルメニア間の国境は閉鎖されており、二国間の移動の際にはジョージアを経由する必要があります。
アゼルバイジャンを訪問予定の方はアルメニアの入国スタンプがあると、入国審査が厳しくなる可能性が高いため、余計なトラブルを避けるためにもアルメニアよりもアゼルバイジャンを先に訪問したほうが安全だと思います。僕がアルメニアに入国した時はアゼルバイジャンのビザをコピーされただけで、入国審査官は特に何も言ってきませんでした。
このように注意すべき点はありますが、きちんと情報収集をすれば安全に観光することができますし、何よりビザ代が無料なのは日本人だけです! 次の旅先はアゼルバイジャンからコーカサス地方周遊なんてどうでしょうか?