オクシズ(=奥静岡)の山間に位置する「梅ヶ島温泉郷」。
約1,700年前に木こりによって発見されたと伝えられており、かつては武田信玄の隠し湯だったとか。観光地としての大規模な開発は行われておらず、豊かな自然が残っていることから「秘湯」として知られ、今年の5月には国民保養温泉地に指定されました。
前回の記事 では観光やグルメの情報をお届けしましたが、今回は itta編集部も宿泊させていただいた素敵な温泉宿をご紹介します。
「おもいでの宿 湯の島館」 外観は至って普通...?
安倍川の上流域に位置する温泉宿、「おもいでの宿 湯の島館」。外観は至って普通の温泉宿ですが、館内は非常に綺麗。お風呂や客室を覗けば、「山奥にこんなハイセンスな宿があったなんて・・・!」と驚くはず。
「おもいでの宿 湯の島館」は、1日6組限定の小さな温泉宿。三代目オーナーの秋山さんが、ご夫婦で経営されています。先代から引き継ぎ、宿を和モダンな雰囲気にリニューアル。お風呂も、かつて宴会場だった場所を思い切って貸切風呂へと改装したそう。ご夫婦で経営されているからこそのアットホームな雰囲気が魅力です。
秘湯を贅沢に貸切り! 全種制覇したくなる 4つのお風呂
こちらの宿一番の目玉は、やはりお風呂でしょう。「おもいでの宿 湯の島館」には大浴場が無く、風・林・火・山 の4つの貸切風呂があります。全て趣の異なるお風呂で、全種類制覇したくなること間違いなし!
中には、お風呂の横に休憩スペースが付いているところも。お風呂から休憩スペースが見えるようになっているため、小さなお子さん連れでも安心してくつろぐことができます。
▲「風の湯」 五右衛門風呂が2つ付いているため、2〜3人のグループにもおすすめ。
▲「林の湯」 檜の香りに包まれる、畳の休憩スペース付き。
▲「火の湯」 囲炉裏のある休憩スペース付き。
▲「山の湯」 秘密基地のような洞窟風呂。「おゆのふるさと公園」にある岩風呂そっくりです。
梅ヶ島温泉のお湯は ぬるっとした泉質が特徴的で、昔から “美女づくりの湯” と言われているそう。乾燥しがちなこの季節でも、お風呂上がりにボディークリームを付ける必要がないほどお肌が潤いました!
個性的でハイセンスなお風呂を、贅沢にひとり占めできるなんて・・・。4つの貸切風呂を満喫するために、早めの時間にチェックインされるお客さんも多いそうですよ。「秘湯」と「何もしない贅沢」を楽しみに、お宿での時間をたっぷり確保したいですね。
改装されたばかり! モダンな客室でリラックス
1年ほど前に客室の改装が完了したばかりということで、どのお部屋も非常に綺麗です。宿泊料金の目安は1泊2食付きで16,000円〜 と、かなりお手頃!
▲「和」ジャパニーズモダン 和室17.5畳+ベッドルーム(シャワールーム付き)
▲「灯」シックモダン 和室10畳
▲ 窓の外からは川のせせらぎが聞こえます。
「おもいでの宿 湯の島館」の「おもいで」には、
お:おもてなし
も:もち
い:いでゆ(温泉)
で:であい(お客さんとの出会いを大切に)
という意味が込められているそう。
「もち」とは、お部屋に置いてある茶菓子の よもぎ餅 のこと。こちらのよもぎ餅、今では湯の島館の名物になっているとか。1958年の創業以来変わらない味は、ファンも多いそうです。想像以上に柔らかくもちもちで、手作りならではの優しいお味でした。
梅ヶ島の食材をふんだんに使用した食事
温泉宿では、美味しい食事も楽しみの一つ。こちらの湯の島館では、梅ヶ島の旬の食材をふんだんに使った料理がいただけます。今回いただいたのは、「駿河軍鶏と安倍山葵の美食コラボプラン」。
メインは「軍鶏なべ」です。
梅ヶ島育ちの「駿河軍鶏」は、全国でも珍しい黒い羽根を持つ地鶏だそう。特徴は、靜岡産のお茶をエサとして与えていること! 水炊き風のあっさりした鍋に、すりおろしたわさびを添えていただきました。絶品鍋に、箸が止まりません!!
お刺身からデザートのゼリーまで全て美味しくて、ボリュームたっぷりですが完食しました。このハイレベルなお料理もご夫婦で作っておられると聞き、驚くばかりです・・・。
こだわりの詰まったお宿で、素敵な休日を過ごしませんか?
モダンでお洒落な客室に、贅沢な4つの貸切風呂、旬の食材を使った美味しい料理・・・。ご夫婦のこだわりが詰まった小さな温泉宿は、伝統的な中に新しさがある、これまでに出会ったことのないタイプのお宿でした。
若いカップルや夫婦、小さいお子さんがいるご家族の温泉旅行にもおすすめです。秘湯を思う存分楽しめる「おもいでの宿 湯の島館」で、大切な人との素敵な時間を過ごしてみてはいかがですか?
「梅ヶ島温泉郷」の観光・グルメ情報はこちら。
>>【オクシズ】東京から2時間半の秘境! 梅ヶ島温泉郷のおすすめ観光スポット9選