こんにちは、anxです。
旅行の醍醐味のひとつは普段の生活とは違った体験ができること。そんな非日常をお手軽に味わえるのが、そう
鍾乳洞。
夏は冷たい空気が心地よく、冬は外よりも暖かい洞内は一年を通して同じ気温を保っており、まさに異空間に足を踏み入れた気分が味わえます。
今回は全国に点在する鍾乳洞の中でも、日本三大鍾乳洞と呼ばれ、それぞれに見どころのある3つの鍾乳洞をご紹介します!
美しい地底湖は必見!龍泉洞(岩手県)
まずは岩手県の岩泉町にある龍泉洞です。この龍泉洞は日本三大鍾乳洞の中で最も公共交通機関でアクセスしづらい場所にある鍾乳洞ではないでしょうか。
おそらく車の方がアクセスしやすいのですが、私は自他とも認める公共交通機関派なので電車とバスで向かいました。
盛岡駅から龍泉洞行きのバスも出ているのですが、オススメは三陸鉄道北リアス線の岩泉小本駅からバスで向かう方法です。 岩泉小本駅はもともと小本駅という名前でしたが、2015年末に現在の名前に変更されました。
ローカル線の三陸鉄道から人気のない岩泉小本駅に降り立つと「旅してるな~」感が止まりません。そこからこれまた人気のないバスへ乗って30分弱で龍泉洞に到着です。
訪れたのは冬ということもありほとんど人がいません…笑。ですが客足が遠のく冬場は洞内のイルミネーションや謎解き企画、コウモリウォッチングなど様々なイベントが開催されているので意外とオススメです。
さっそく洞内に入ると想像以上のイルミネーションが(笑)。実は大きい鍾乳洞では意外とイルミネーションが行われているところもあります。ただ基本的にはライトアップと紙一重の些細なものが多いのですが、龍泉洞のイルミネーションは気合が入っています。
正直、岩をライトで照らしだして美しいのかは分かりませんが、次々に色が変わる岩肌はずっと見ていても飽きません。
龍泉洞はコウモリがたくさん生息していることでも有名です。冬場は岩陰でじっとしていることが多く私は見られなかったのですが、暖かい時期の夕方には岩陰から飛び出してくるところも見られるそうです。
そして、龍泉洞の一番の見どころといえば洞内の奥にある地底湖です。地底湖に沈められたライトに照らされ青く光る地底湖はまさに神秘的。この美しさは写真では伝えられないので、ぜひ現地で目にして欲しい光景です!
また、すぐとなりには龍泉洞よりも後に発見された龍泉新洞をそのまま科学館として利用した自然洞穴科学館もあり、鍾乳洞について詳しく学ぶことも出来ます。
三陸鉄道に乗ってぜひ訪れてみてはいかがでしょうか。
地下とは思えぬ巨大空間が圧巻!秋芳洞(山口県)
次は日本最大のカルスト台地として知られる秋吉台の地下に広がる秋芳洞です。
こちらも最寄り駅はどこも遠いので車かバスでのアクセスになります。ただ、バスも色々な場所からたくさん出ているので、他の2つに比べるとアクセスしやすい鍾乳洞です。
私は湯田温泉通バス停からバスに乗り、揺られること約40分、秋芳洞へと到着しました。
訪れた日は初夏の暖かい日だったため、洞内から流れてくる川の水が蒸発して霧が立ち込め、秋芳洞に近づくにつれなんとも幻想的な雰囲気に。
否が応でも冒険心が掻き立てられます。いざ洞内へ!
秋芳洞の特徴はなんといってもその空間の巨大さです!一般的に鍾乳洞は狭いイメージがあると思いますがここにくるとその既成概念が崩れ去ります。
雨水や地下水といった水の力が徐々に石灰岩を削り、こんなにも巨大な空間を作ったことを考えると、自然の力に驚かされます。
その他にも洞内では、広い空間だからこその造形がたくさん見られます。
このような天井部分から垂れ下がる鍾乳石は1cm成長するのになんと約70年かかると言われています。気の遠くなるような地球の歴史を思う存分感じてください。
さて秋芳洞を奥に進むとエレベーターが2台設置されています。そのエレベーターに乗ると秋芳洞のちょうど真上に広がる秋吉台へと出ることができます。
初夏の陽気に青々と育った緑とにょきにょきと突き出た石灰石のコントラストが美しいのですが、忘れてはいけないのはこの下に先ほどの巨大地下空間が広がっているということ。
しかもあんなに大きな空洞があるにも関わらず地面が陥没することなく存在しているというのもまた自然のパワーでしょうか。
他の鍾乳洞とはスケールが桁違いの秋芳洞、一見の価値ありです。
変わった鍾乳石の宝庫!龍河洞(高知県)
最後は高知県の土佐山田町にある龍河洞です。こちらの鍾乳洞もアクセスは良いとは言えません。 もちろん車で行く方が便利ですが、公共交通機関ならば土佐山田駅からバスで行くのが良いでしょう。
私も土佐山田駅から向かいましたが、あいにくバスの時間が合わず、駅前に停まっていたタクシーで龍河洞を目指すことに。かなり小さな駅でも駅前にタクシーが1台は停まっていることの多い日本は便利な国ですね。
余談になりますが、タクシーの運転手さんに地元の名産品について聞くと教えてくれたのが四方竹(シホウチク)という食べ物。名前の通り四角い小型の竹です。
運転手さん曰く普通のタケノコよりも美味しく、また高知県以外の県にはあまり流通していないということで食べてみたかったのですが、旬の時期(10~11月頃)ではなかったため食べられませんでした。次回はぜひ食べてみたいと思います。
そんな話をしながら20分ほどで龍河洞へ到着です。 さっそく洞内へ入ってみましょう。龍河洞は変わった形の鍾乳石がたくさん見られる点が特徴的です。
魚が口を開けているように見える鍾乳石や
カーテンのように薄く形成された鍾乳石など、一口に鍾乳石といってもその形は様々です。
そしてこの鍾乳洞で最も注目すべきなのがこの「神の壺」です。
これは鍾乳石が壺の形に形成された…わけではなく、なんとこれ2000余年前に先住民族が生活に使用し置き忘れた壺が長い年月をかけて石灰岩と一体となってしまったものなのです。
世界でもここ龍河洞にしかない考古学的にもとても貴重な存在です。
またこの龍河洞には龍河洞珍鳥センターなる施設もあります。龍河洞がある高知県は特殊鳥の産地としても有名で、この施設内ではたくさんの珍しい鳥たちが生きた状態で展示されています。
珍鳥の中でも有名なオナガドリも見ることができます!それにしても長い尾を見せるためだけに作られたような飼育箱は全然身動きが取れず生活しづらそうですね。。。
というわけで、珍しい鍾乳石や鳥たちを見ることができる龍河洞は、鍾乳洞好きにこそオススメしたい鍾乳洞です。
3つの鍾乳洞をご紹介しましたが、
思ったよりも各鍾乳洞の「らしさ」があったと思います。
最後に簡単に日本三大鍾乳洞、それぞれの特徴を一言でまとめると
龍泉洞(岩手県)…神秘的な美しさ!
秋芳洞(山口県)…スケールで圧倒!
龍河洞(高知県)…珍しさで魅せる!
といったところでしょうか。この3つ以外にも日本には日本全国にたくさんの鍾乳洞が点在しています。ぜひあなたのお気に入りの鍾乳洞を見つける旅に出てみてください!
anxでした。